週刊OSM 738

2024/09/05-2024/09/11

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データ構造、グラフ理論、エレメント制御(つまりOSM) [1] | © xkcd

私たちについて

  • Bastian Greshake-TzovarasさんがweeklyOSMを使ってスペイン語の練習を始めました
  • darkonusは、weeklyOSMのウクライナ語版のローンチから2年を迎えました 。ウクライナのマッパーが OpenStreetMapのニュースを母語で閲覧できるようにしたこのプロジェクトが大成功だとして、翻訳者の仕事を称えています。今後もコミュニティに貢献をしてほしいと訴えて、翻訳と編集を手伝ってくれるボランティアを募集しているということです。

マッピング

  • Lunaはseats:separated=*タグを使用して「反ホームレス」ベンチセパレーターをマッピングする方法を説明しています
  • コメントが以下について募集されています。
    • 交通車線間の物理的な区切り線をより正確にマッピングするために、divider=*タグを導入する提案
    • 歩行者経路の一方通行の制限をマークし、歩行者の動きが制御されているエリアでのルーティングのデータを改善するために、oneway:foot=*を追加する提案

マッピングキャンペーン

コミュニティ

  • ベルギー支部、特にJonathan Beliënは、3ヶ月以上のダウンタイムを経て、OSM Welcome Toolがまもなく再び動作すると発表しました。現在はSQLiteベースの構成になっていることから、複数のリージョンを処理するのに苦労しています。スケーラビリティを向上させるため、Platform.sh、Laravel Forge、またはLaravel Vaporに移行するなどの提案がなされています。Platform.shとLaravel Forgeを用いてサーバーリソースを最も効率的に管理できるかどうか、技術選定の検証が進行中です。
  • Amapandaは、新しいOSM Mastodonアカウントをフォローするように推奨しました。@awsm@en.osm.townは毎週異なるOSMの人がアカウントを管理するようになりました。
  • Jiri Podhorecky は、あまり重要とみなされていない地物を追加することで、地元の方々が目印にするようなランドマークが示されて、地図が直感的で魅力的になると、教えてくれました。これらの詳細は、特に農村部でユーザーがより簡単にナビゲートするのに役立ちます。地図の明瞭さと美しさを高めるために、自然の地物と人工の地物の両方がほどよくあるべきです。
  • Christoph氏は、OpenStreetMapで地図シンボルの見栄えを良くする方法について話しています。シンボルをブロックではなくカットする新しいアプローチにより重なり合うシンボルの見栄えが良くなるほか、視野角や標高なども考慮されます。この記事では、マップを読みやすく操作しやすくする、これらのMapnikの新技術を説明しています。
  • アンドラ・プラデーシュ州スウェチャコミュニティは、OSMの20周年を記念してマッピングパーティーを開催しました
  • 9月11日未明(現地時間)にドレスデンのカローラ橋がエルベ川に崩落した後、橋は事故からわずか数時間後にOpenStreetMap上で更新されました。最新の情報によると幸いにも怪我人はいませんでした

地方支部ニュース

イベント

  • Christoph さんが State of the Map 2024 についてのコメントを書きました
  • Hawa Adinaniさんは、アフリカ初のグローバルOSMカンファレンスとなった、ナイロビで開催されたState of the Mapカンファレンスに参加した経験を共有しています。彼女は、プロジェクトの多様性、OSMコミュニティの非技術者メンバーとのネットワーキング、そして若い参加者からの刺激的なライトニングトークが印象にのこったということです。アディナニさんは、イベントの開催者としての経験と参加者としての経験のバランスを振り返り、将来の学術協力に期待する興奮を共有しています。さらに、ソシアルイベントのなかで、生れて初めてのゴルフも楽しんだそうです。
  • ナイロビ市(ケニア)で開催されたState of the Map 2024で、 IVIDES.org が進行中の研究の一部を示した際の模様について、Raquelは公開して > います。
  • State of the Map France 2024の各トークのビデオ録画が公開されています

教育

  • Jiří Eischmann氏は、StreetComplete、OsmAnd、Organic Mapsを使用してOSMに関心のあるポイントを追加する方法を実演しました

OSM research

  • ハリー・ベックの記号的なロンドン地下鉄地図のデザインに触発されたプロジェクトで、フライブルク大学の研究者たちは、OpenStreetMapデータを使用して世界中の概略的な交通地図の作成を自動化しています。この研究では、さまざまな交通システム(地下鉄、路面電車など)をテストし、マップの品質とスケーラビリティを評価しています。
  • HeiGITは、Memduhoğluらによる「Enriching building function classification using Large Language Model embeddings of OpenStreetMap Tags」という論文が発表されたことを、報告しています。自動分類方法を強化する上での深い文脈理解の価値を発見したと主張しているそうです。

OSM in action

  • Henriqueらは、 教師なし機械学習手法を使用して、建物のフットプリントデータと利用可能なOpenStreetMap情報に基づいて建物の種類を分類することにより、6,700万を超える米国の建物を分類しました。
  • ANYWAYSは最近、世界中の自転車シェアリングシステムを分析して、駅間の自転車ルートの質に応じて都市をランク付けしました。上位3都市はヘルシンキ(1.7)、アントワープ(1.4)、セビリア(1.3)です。ヨーロッパ以外の都市を含めるため、評価対象の提案を募集しています。
  • OpenClimbing.org は、地図作成ファーストのアプローチを使用して登山のトポグラフィーを管理するためのコミュニティ主導のプラットフォームです。ユーザーはフリーライセンスの下で投稿できるようになり、データはOpenStreetMapやWikimedia Commonsなどの公開データベースに保存されるようになります。このプラットフォームは、ウィキペディアと同様にオープンなコラボレーションを促進します。
  • Surprise Date Spotのウェブサイトでは、ユーザーが地図上でランダムに場所を選択できるようにすることで、おすすめのレストランを見つける楽しい方法を提供しています。選択したエリアに基づいて場所を提案してくれるので、イベント感のある食事を楽しめるようになります。
  • Tordansは、KomootによってPOI表示が容易なので、ルート計画が簡単になることに気づきました。
  • Sparta Coding Clubは、Deepfake Victimised Schools Mapの開発者にインタビューしました。このウェブサイトは、韓国でディープフェイク技術を利用した性犯罪が発生した場所を示しています。

ソフトウェア

  • Pedro Leão氏は、OpenHistoricalMapのiDエディタのフォークに新しいフィールドタイプを追加し、マッパーがソースをより厳密に引用できるように支援した、Google Summer of Codeプロジェクトをまとめました。
  • Cartesは最近、セルフホスト型のオープンソースのストリートビュープラットフォームであるPanoramaxをアプリに統合したと報告しました。
  • Stravaのパッチワークツールは、公共活動のGPXトレースからのデータを使用して、OpenStreetMapで欠落しているパスを特定するのに役立ちます。マップ上に潜在的な新しいウェイを視覚化し、これらのパスをオレンジ色でマークし、ユーザーが既存の検証方法と比較できるようにします。

プログラミング

  • westnordostは、Java APIと比較してユーザビリティと柔軟性が向上するため、MapLibreレイヤー用のKotlinベースのAPIを開発して提案しました。Kotlin の語彙とJetpack Compose のようなパラメータを使用して、道路や橋などのマップレイヤーを定義し、スタイルを設定する例が示されています。MapLibreレイヤーの操作を簡素化し、冗長性を減らし、開発者のエクスペリエンスを向上させることが主な目的ですが、式の取り扱いは依然として課題になっています。
  • James Birkett氏は、OpenStreetMap上でLinuxのbashを使用してジオタグ付きの写真を表示する方法を示しています。

リリース

  • GitHub Issueでは、Organic Maps の 2024年9月のアップデートのリリースプロセスを追跡しています。アルファテストとベータテスト、リリース候補のレビュー、Android、iOS、F-Droidのアプリストアへの提出などの手順を概説しています。
  • flutter_osm_pluginパッケージは、OpenStreetMapをFlutterアプリケーションに統合するためのプラグインを提供します。マップレンダリング、インタラクティブマーカー、カスタムマップスタイル、位置追跡をサポートしているため、マップベースのアプリケーションを構築するための便利なツールとなっています。
  • 新しい GNOME 47 リリースには、ベクターベースのマップ、改善された公共交通機関のルーティング、再設計された検索バー、およびローカライズされた高速道路シールドの更新が含まれています。この記事では、Cairo を使用した高速道路のシールドのレンダリングに関するバグ修正と機能強化についても説明します。
  • uMap の 2.6.0 リリースには、外部タイル サーバーのサポートの強化やメタデータ処理の改善など、いくつかの更新が含まれています。レイヤーの透過表示や URL の処理などの問題のバグ修正もされています。その他には、マーカーのポップアップオプションの追加やモバイルデバイスとの互換性の向上などの改善がされています。
  • Merkaartor 0.20.0リリースでは、OAuth2認証、AppImageビルド、およびCIビルドの改善、外部ライブラリ処理、Windowsローカリゼーションなどのさまざまなバグ修正がされています。また、古いコードと qmake ビルド構成も削除されます。
  • StreetCompleteのバージョン59.0-beta1では、新機能と修正が導入されており、何よりもまず、マップレンダラーとしてのtangram-esからMapLibreへの変更が行われています。一方、主管開発者はアプリケーションの移植にかなりの努力を払って、iOSに対応する開発が続けられています。ただし、iOS 固有の機能への適応やコードベースの変更などの課題が残っています。支援が緊急に必要とされています。
  • zby-czは、営業時間エディター、複数の画像ソースのサポート、モバイルユーザビリティの向上などの新機能が追加されたOsmAPP 1.5.0をリリースしました。さらに、OpenClimbingプロジェクトのバグ修正、機能パネルの改善、および更新についても言及しています。

その他の “ジオ” な事柄

  • [1] すべての木の地図を作ることはOpenStreetMapプロジェクト内で本当に可能なことですが、最近のxkcdコミックの1つでパロディ化されました。それに対して、Paul Eberhardt氏は、explainxkcd wikiで、個々の木のマッピングは現実に行なわれていると指摘しています。また、すべての木の地図にとりくむ研究プロジェクトをいくつか紹介しました。
  • Bluesightのデモでは、自然言語や画像を使用してサンフランシスコのオブジェクトを衛星データで検索する方法を示します。OpenAIのCLIPモデルとMetaのSegment Anythingモデルを使用しています。
  • Jürgen Wallner氏は、QGISプロジェクトとしてオーストリアのベースマップスタイルを共有しました。また、等高線も含まれており、さまざまなスタイルで地形とサーフェスの詳細をオプションで視覚化できます。
  • グルノーブル市はジェンダー平等政策の一環で、新規または名前のない公共スペースや施設の100%に女性の名前のみを指定しています。
  • Tom MacWright氏は、マップ関連の企業、テクノロジー、およびその中の主要な個人との間の相互関係を示すフローチャート図を共有しました

まもなく開催

場所イベント名オンライン開始日
リンウッドMapping Lynnwood 2024-09-14flag
ビーレフェルトOSM Ostwestfalen-Lippe 2024-09-16flag
イングランドOSM UK オンラインチャット 2024-09-16flag
Missing Maps London: (Online) Mid-Month Mapathon [eng] 2024-09-17
リヨンRéunion du groupe local de Lyon 2024-09-17flag
ハノーバーOSM-Stammtisch Hannover 2024-09-17flag
ボン180. OSM-Stammtisch Bonn 2024-09-17flag
ロンドンジオモブ ロンドン2024-09-18flag
カールスルーエStammtisch Karlsruhe 2024-09-18flag
キールOSM auf den 22. Kieler Open Source und Linux Tagen 2024-09-19 – 2024-09-21flag
アムステルダムMaptime Amsterdam End of Summer Meetup 2024-09-19flag
ドレスデンStammtisch Dresden 2024-09-19flag
ドレスデンOSM auf den Datenspuren Dresden 2024-09-21flag
ダブリンOpenStreetMap Ireland AGM 2024 2024-09-21flag
Lamego (Almacave e Sé)Dia do Software Livre 2024-09-21 – 2024-09-22flag
LebachCraft Mapping an der “Thalexweiler Wegekreuz-Tour” 2024-09-22flag
ストラスブール1er Atelier de cartographie sur OpenStreetMap 2024-09-23flag
アーロンRencontre OSM Luxembourg 2024-09-23flag
[オンライン]OpenStreetMap Foundation理事会 – 公開ビデオ会議 2024-09-26
Lübeck146. OSM-Stammtisch Lübeck und Umgebung 2024-09-26flag
MálagaQuién es quién en el Cementerio Inglés 2024-09-27flag
OSMF エンジニアリングWG会議 2024-09-27
Rapperswil-Jona16. Mapathon & Mapping Party Rapperswil 2024 2024-09-27flag
デュッセルドルフデュッセルドルフ OpenStreetMap-Treffen (online) :osmcalpic:2024-09-27flag
コックス・バザールState of the Map Bangladesh – SotMBD ‘2024 2024-09-27 – 2024-09-28flag
MarpingenCraft Mapping an der “Marpinger Wegekreuz-Tour” 2024-09-29flag

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを OSM Kalender 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Aphaia_JP, MatthiasMatthias, Raquel Dezidério Souto, Strubbl, derFred, mcliquid, miurahr, muramototomoya, rtnf.