週刊OSM 445

 

2019/01/22-2019/01/28

Logo

4年前にインポートされた建物をリバートすべきでしょうか? 1 | © Map data OpenStreetMap contributors

マッピング

  • 横断歩道上に安全地帯が設置されていることを示すcrossing:island=*提案承認されました。
  • 道路上に路面電車などのレールがある場合にタグ付けする属性embedded_rails=*承認されました。
  • 紛争のある境界のマッピングに関する提案が投票を受け付けています。John Paris氏の提案はバージョン1.6になっており、以前のバージョンに関する多くのフィードバックが考慮されています。
  • 下層階に柔らかい構造の階層を設け、そこに集中的に制震装置を設置することで効率よく耐震化を実現するソフトストーリー構造を持つ建物へタグ付けするbuilding:soft_storey=をStefano Maffulli氏が提案しています。彼によるとこのタグは既に13,000回以上タグ付けされており、主にカトマンズで建物をマッピングする取り組み、Open Cities Kathmanduで使われています。
  • landuse=タグは、土地の利用目的と表面状態のどちらに従ってタグ付けすべきでしょうか。森林として管理されているものの、現況では低木やがれ場になっている場合のタグ付けについてメーリングリストで議論されており、100件近い回答が寄せられています。
  • タイでGlobalLogic社が実施した編集に関して、アジア地域のマッパー5名が分析し、そのまとめがTalk-Asiaメーリングリストに投稿されました。
  • Andrzej氏は現在の住所のマッピング方法では全てのパターンどころか基本的な住所構成さえ網羅できていないと考えています。彼が英国で遭遇した住所問題についての議論をまとめたWikiページをメールで紹介しています。このメールをきっかけに英国メーリングリストでは長い議論が始まりました。
  • will_p氏は彼が考える英国でのaddr:placeの使い方や例外事項をユーザー日記に書いています。

コミュニティ

  • TwitterのOpenStreetMapアカウントが5,000,000,000番目のノードが作成されたことを発表しました。このノードはKazykan氏によってロシア国内の建物の一部としてマッピングされました。
  • Geochicasが2018年に行った活動やプロジェクト、コミュニティの成長などについて書かれた年次報告を発表しました。
  • ポーツマス大学のFaith Taylor氏はオーストリアコミュニティに対してマッパソンの協力者を募集しています。このマッパソンは4/8~12にウィーンで開催されるEuropean Geosciences Union総会の中で行われます。
  • OSM Wikiに感謝拡張機能インストールされました。Wikiページを編集したユーザーにポジティブなフィードバックを送ることができるようになっています。
  • OSMにはどのような種類のコントリビューターがいるのか、Mateusz Konieczny氏が分類してみました。

インポート

  • [1] Frederik Ramm氏がニューヨーク州アルスター郡で4年前にインポートされた建物のデータをリバートすることを提案しています。建物が本来の形状ではなく簡単な正方形でインポートされているためです。この状況は2年前に Worst of OSM紹介されました。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMF理事会選挙前に不自然に増加した会員登録に関する会員ワーキンググループの報告書や、この件に関する理事会の反応に関して、非常に多くの議論が巻き起こっています。derFred氏は理事会に対して10の質問を提示しましたが、その多くは回答がありません。また、GlobalLogic社による会員登録を取り消すよう要請も上がっています。
  • 今年の初め頃にアイルランドウガンダからOSMF地方支部への申請が行われました。現在申請されている地方支部候補は概要ページにまとめられています。
  • Steven Feldman氏が「オープンコミュニティにおけるエントリズム」というブログ記事を公開しました。Feldman氏はOSMやOSGeoが企業買収されるのではないかと懸念していましたが、それは杞憂であったかもしれないと述べています。なお、OSMやOSGeoはメジャーになり、企業からの注目が高まったことにより、利益相反の可能性は高くなっています。そのため、企業買収を避けるためには、定款の見直しが必要ではないかと提案しています。

イベント

  • ブカレスト(ルーマニア)で8/26~30に開催される国際カンファレンスFOSS4G 2019ブカレストへの参加登録が始まっています。
    また、2/20~24にはパドヴァ(イタリア)でFOSS4Gイタリア2019も開催されます。
  • 11/22~24にコートジボワールのグラン・バッサムで開催されるState of the Mapアフリカでは現在も発表者を募集中です。

OSM人道支援

  • HOTはコミュニティに対して2019年の少額支援プログラムに申し込むよう呼びかけています。このプログラムで受け取れる資金はコミュニティが成長するために直面している問題に対処するために使うことができます。

ソフトウェア

  • VROOMソフトにopenrouteservice(ORS)が組み込まれたことをSascha Fendrich氏が報告しました。ORSの機能を利用することで、VROOMソフトは巡回セールスマン問題や最適配車問題が解けるようになりました。なおVROOM APIは間もなく利用できるようになる見込みです。

プログラミング

  • Linux FoundationはMapzenのサービス受け入れを発表しました。Mapzen社は持続可能なビジネスモデルを見いだせずに昨年の1/31に業務を停止しました。
  • iD エディタでは操作に応じた効果音が出るようになるのでしょうか?

リリース

  • iDエディタのバージョン2.13.0が公開されました。品質管理ソフトKeepRightの統合、MapRules対応、サードパーティ作成プリセットの使用、地物や地図メモへのクイックズーム、などの機能が追加されました。

ご存知でしたか?

  • 地図タイルをズームすると、撮影時期が異なるタイルに切り替わることがあります。JOSMで低ズームレベルのタイル画像を拡大して参照したい場合、同じタイル画像で最大ズームレベルを変えたものを作成して切り替えて使いましょう
  • mapschoolでは日本語を含む様々な言語でデジタル地図を作る際に使われる用語の説明がされています。
  • PyQGIS、非プログラマーに向けたQGIS Pythonプログラミングの紹介

メディア掲載

  • OSMF理事選書の際、GlobalLogic社による従業員100名の会員登録申請が行われ、会員ワーキンググループが調査を行ったことについて、Packt(英語)やGolem(ドイツ語)が記事を書いています。

その他の “ジオ” な事柄

  • 無人運転自動車では道路データの更新が遅いことや道路周辺施設情報が乏しいことなどが大きな問題ですが、クラウドソース地図を問題解決に役立てることに関する記事がMIT Technology Reviewに掲載されました。記事ではMapillaryが自動運転向けデータ拡充に役立つ可能性があると述べられています。なおMapillaryは非商用用途や個人利用では無料で利用できますが、商用利用では有償であり、すでにアムステルダム市などで商用利用されています。
  • ケニアの放送メディアCapital FMのウェブサイトに、住宅地区開発ではGISが重要であり、OSM活用の可能性について検討した記事が掲載されました。
  • ポケモンGoに関するRedditへの投稿から推測すると、Niantic社はOSMデータ破壊対策のフィルターを設けているのかもしれません。
  • スイスでは詳細な地図が長年にわたり作り続けられており、氷河の後退が地図上でも確認することができます。
  • Googleマップのモバイルアプリに自動車速度取り締まりカメラの警告機能が付きました。しかしこの機能はドイツの法律に違反しており、使用が禁止される見込みです。
  • 地図・ナビ分野でのGoogle社に対する競争力を高めるため、TomTom社はテレマティクス部門をブリヂストン・ヨーロッパ社に10億ドルで売却しました。
  • 写真家のPáraic McGloughlin氏がGoogle Earthの衛星画像を使ったアニメーション動画”Arena“を10か月前に作成しました。双子の兄弟であるKevin氏も同様の動画”Epoch“を作成しました。

まもなく開催

場所名称開催日
アルロンRéunion au Pays d’Arlon2019-02-04belgium
トロントMappy Hour2019-02-04canada
ロンドンMissing Maps Monthly Mapathon London2019-02-05uk
トゥールーズRencontre mensuelle2019-02-06france
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2019-02-06germany
ヘルシンキMissing Maps Mapathon at Finnish Red Cross HQ – Feb 20192019-02-07finland
ドレスデンStammtisch Dresden2019-02-07germany
ナントRéunion mensuelle2019-02-07france
ベルリン128. Berlin-Brandenburg Stammtisch2019-02-08germany
ウルムÖPNV-Mapathon Ulm2019-02-09germany
レンヌRéunion mensuelle2019-02-11france
ボルドーRéunion mensuelle2019-02-11france
チューリッヒOSM Stammtisch Zurich2019-02-11switzerland
リヨンRencontre mensuelle pour tous2019-02-12france
ソルトレイクシティSLC Mappy Hour2019-02-12united states
ミュンヘンMünchner Stammtisch2019-02-13germany
バルセロナMapes i Birres Febrer (Trobada d’usuaris d’OpenStreetMap)[1]2019-02-15spain
ケルン・ボン空港Bonner Stammtisch2019-02-19germany
ダービーEast Midlands Pub meetup2019-02-19england
ソルトレイクシティSLC Map Night2019-02-19united states
ReadingMissing Maps Reading Mapathon2019-02-19uk
リューネブルクLüneburger Mappertreffen2019-02-19germany
Mumble CreekOpenStreetMap Foundation public board meeting2019-02-20everywhere
カールスルーエStammtisch2019-02-20germany
パドヴァFOSS4G-IT 2019 (OSMit2019)2019-02-20-2019-02-24italy
ソルトレイクシティSLUG meeting (with OSM presentation)2019-02-21united states
Greater Vancouver areaMetrotown mappy Hour2019-02-22canada
ビエッラIncontro mensile2019-02-23italy
マニラ【MapaTime!】 @ co.lab2019-02-23philippines
カールスルーエKarlsruhe Hack Weekend February 20192019-02-23-2019-02-24germany
レンヌCréer ses propres cartes avec uMap2019-02-24france
ボルドーRéunion mensuelle2019-02-11france
ドレスデンFOSSGIS 20192019-03-13-2019-03-16germany
PortmarnockErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-03-25-2019-03-29ireland
モンペリエState of the Map France 20192019-06-14-2019-06-16france
アングラ・ド・エロイズモErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-06-24-2019-06-29portugal
エディンバラFOSS4GUK 20192019-09-18-2019-09-21united kingdom
ハイデルベルクErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-09-18-2019-09-23germany
ハイデルベルクHOT Summit 20192019-09-19-2019-09-20germany
ハイデルベルクState of the Map 2019 (international conference)2019-09-21-2019-09-23germany
グラン・バッサムState of the Map Africa 20192019-11-22-2019-11-24ivory coast

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SunCobalt, derFred, k_zoar, muramototomoya.