週刊OSM 454

2019/03/26-2019/04/01

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    複雑なラウンドアバウト 1 | © Alby (CC BY-SA 2.0)

マッピング

  • 石野(OSMユーザー名yumean1119)氏が日本のhighway=cyclewayタグ付けを改善する提案への投票開始をアナウンスしました。投票期限は4/14です。
  • Silent Spike氏がビニールやナイロンに空気を入れた遊具で遊べる施設へのタグ付けleisure=inflatable_park提案し、フィードバックを求めています。
  • 鉄道の工事や付け替え時に一時的に使われる線路にservice=irregularを付けることをSelfishSeahorse氏が提案しています。フィードバック歓迎
  • スペイン階段のように幅広の階段を描く方法をWarin氏が提案しました。現在メーリングリストで議論が進められています。
  • 警察の関連施設をより詳しく区別するためのタグ付け提案は一度投票が始まりましたが、議論する必要が出てきたため一旦投票が中止され、バージョン2.0として再度投票が始まりました。

コミュニティ

  • iDエディタがタグ付けに与える影響や開発体制について懸念する声が増え続けています。Frederik Ramm氏はドイツ語メーリングリストで改めて懸念を示し、どのようにしていくべきか意見を求めています。
  • iDを開発しているGitHubで、track道路の整備状態をタグ付けするtracktypeに関して論争がありました。iDの開発者であるBryan Houselが、iDではtrackを「多くの自動車にとって安全ではない道路」として定義すると説明したところ、trackは農道・林道であって高品質に整備された道路も多くあると@matkoniecz氏が反論しました。すると、Bryan Houselは「私は基本的にはタグ付けメーリングリストやOSM wikiの内容は無視します」と述べました
  • 今年のGoogle Summer of Codeへの参加受付が始まっています。昨年同様OSMもメンター組織になっています。学生で要件を満たすと参加でき、OSMなどのオープンソースプロジェクトへ参加して報酬を受けることができます。
  • Ilya Zverev氏(前OSMF役員)が、OSMの"do-ocracy"(行動至上主義)に批判的なブログ記事を書きました
  • OSMベルギーのウェブサイトに、フランドル地方における文化遺産をクラウドソースで収集するプロジェクトについて解説記事が掲載されました。記事では、文化遺産サイトの情報をOSMやWikimedia関連プロジェクトに登録する方法について説明されています。なお、データの登録だけではなく、データの活用についても述べられています。

OpenStreetMap Foundation

  • 3/20のOSMF理事会の議事録が公開されました。
  • OSMFのドイツ地方支部FOSSGIS E.V.は歴史的建造物を表示するサービスhistoric placesへの資金提供を条件付きで決定しました。

イベント

  • 5/18,19にティラナ(アルバニア)で開催されるオープンソースカンファレンスアルバニア(OSCAL)2019では発表者を募集しています。
  • 来年のFOSSGIS 2020の予定が決まりました。FOSSGIS 2020は2020年3月11日~14日にフライブルク・イム・ブライスガウ(ドイツ)で開催されます。FOSSGIS E.V.は決定に合わせて今年開催されたカンファレンスの様子を紹介しています。

OSM人道支援

  • サイクロンIdaiの災害対応のため、HOT社がデータスペシャリストまたはコーディネーターとして実務経験がある人を募集しています。なお希望によっては有償で働いてもらうことも可能とのことです。
  • モザンビークとジンバブエはサイクロンIdaiによって大きな被害を受けました。HOTは国境なき医師団や地元で緊急対応に当たる団体を支援するためにどのような行動ができるのかを説明し、協力を呼びかけています。
  • ハイデルベルク地理情報研究所ではサイクロンIdaiの対応に当たるHOTをサポートするため、災害対応用に運営しているopenrouteserviceのデータを1時間半ごとに更新しています。

地図

  • osm-baustelle.deで運営されているMapOSMapticでは陰影起伏レイヤーを重ねて表示できるようになりました。
  • シドニー周辺のハイキング道を紹介するBeyondTracksが新たに生まれ変わったことをAndrew Harvey氏がアナウンスしました。オーストラリア全土に拡大しており、おススメのハイキング道があったらメールで教えてほしいとのことです。

switch2OSM

  • NewsHereNowのウェブサイトがスペイン語にも対応しました。ユーザーの位置情報から物理的に近い場所にあるレストランやカフェを探すことができます。レストランなどの詳細を表示する画面にはOpenStreetMapでその場所を表示するボタンもあります。お気に入りのレストランが表示されない場合にはOpenStreetMapに登録されているか確認してみましょう。

オープンデータ

  • EldoHubとOSMケニアがMapboxと英国政府から補助金を受けてオープンデータデイのイベントを開催しました。
  • チェコ地理院ČÚZKが5万分の1デジタル地形図データをオープンデータ化しました。チェコ共和国のOSMマッピングが捗りますね。
  • electricitymap.orgでは各国または各電力会社のCO₂排出量原単位を地図上に可視化しています。日本ではまだ九州電力しか登録されてません。世界中でもデータが登録されていない地域がたくさんあるので、ぜひご協力をお願いします。

ソフトウェア

  • Nick Whitelegg氏がオープンソースのハイカーや歩行者向けの拡張現実アプリHikar 0.2.0をリリースしました。スマートフォンのカメラに歩道や標識をオーバーレイして移動を補助するこのアプリはGoogle Playから入手可能です。アプリを利用できるエリアも広がり、ヨーロッパとトルコで利用可能です。
  • clementroux氏は自身が開発したアプリ「Next2Me」をユーザー日記で紹介しています。このアプリはOSMのデータを使って現在の位置から指定した半径の中にあるamenity=*のついたオブジェクトを表示します。AndroidとAmazonのアプリストアからダウンロードできます。

リリース

  • JOSMのバージョン14945がリリースされました。検証機能に改良が加えられ、タグの「追加」ボタンは最後に追加したタグではなく最後に編集したタグを表示するようになりました。
  • GraphHopper経路検索エンジンがバージョン0.12になりました。主な更新内容としては、所要時間の計算に右左折制限などを考慮、等時間モジュールの公共交通機関対応、平均スピード計算の改善、などが挙げられます。
  • OSM主要ソフトの更新状況はWambacher氏がいつも最新データをまとめています。直近ではBasecamp, Mapillary, Vespucciなどのアップデートがありました。なお更新リストにOSHDBが追加されました。

ご存知でしたか?

  • バス停車帯にはbus_bay=both/right/leftタグを使うことができます。stop_positionノードに加えるか、highwayウェイに加えます。JOSMのPT_Assistantプラグインを使うと簡単に追加することができます。
  • [1]ドイツにある複雑なラウンドアバウト「Magic Roundabout」はOSMでこのように描かれています。

メディア掲載

  • アフリカの様々な都市で現地マッパーがJungleBusアプリを使ってバス路線をマッピングしていることをLe Monde紙が伝えています
  • 南アフリカのEE publishers社がEUの著作権法改定によってOSMに及ぼされる影響について記事を書いています。

その他の “ジオ” な事柄

  • マウンテンバイカーがハイキングトレイルを暴走するのに迷惑している自治体が、GPS電波を妨害する「Stravaジャマー」をコースに設置しました。GPSで記録した走行タイムで競うレースをさせないためです。(記事公開日:4月1日)
  • 地理空間技術を用いた地域開発に関する学会AGILEが6月にリマソール市(キプロス)で開催されます。この学会で開かれるワークショップで、OSMの発表を募集中です。

まもなく開催

    場所名称開催日
    川越川越お花見マッピングパーティ20192019-04-06japan
    La RicheLa Riche (37)#Ateliers d’initiation à OpenStreetMap2019-04-06france
    京都市お花見!オープンデータソン in 京都2019-04-07japan
    レンヌRéunion mensuelle2019-04-08france
    ボルドーRéunion mensuelle2019-04-08france
    エッセンMappertreffen2019-04-08germany
    台北OSM x Wikidata #32019-04-08taiwan
    トロントToronto Mappy Hour2019-04-08canada
    リヨンRencontre mensuelle pour tous2019-04-09france
    ミュンヘンMünchner Stammtisch2019-04-09germany
    ソルトレイクシティSLC Mappy Hour2019-04-09united states
    ViersenOSM Stammtisch Viersen2019-04-09germany
    ケルンStammtisch Köln2019-04-10germany
    ブエノスアイレスTaller Introducción a JOSM en FOSS4G-AR 20192019-04-10argentina
    レオーベンStammtisch Obersteiermark2019-04-11austria
    チューリッヒOSM Stammtisch Zurich2019-04-11switzerland
    ベルリン130. Berlin-Brandenburg Stammtisch2019-04-12germany
    ソルトレイクシティUniversity of Utah Campus Mapping Party2019-04-13united states
    ビエッラIncontro mensile2019-04-13italia
    ケルン・ボン空港Bonner Stammtisch2019-04-16germany
    リューネブルクLüneburger Mappertreffen2019-04-16germany
    ReuttiStammtisch Ulmer Alb2019-04-16germany
    トゥールーズRencontre mensuelle2019-04-17france
    カールスルーエStammtisch2019-04-17germany
    ブレーメンBremer Mappertreffen2019-04-22germany
    ソルトレイクシティSLC Map Night2019-04-23united states
    ノッティンガムNottingham pub meetup2019-04-23england
    Joué-lès-ToursRencontre Mensuelle2019-04-23france
    バルセロナ#geomobBCN2019-04-24spain
    モンペリエRéunion mensuelle2019-04-24france
    デュッセルドルフStammtisch2019-04-24germany
    Phone/Video ConferencingMappy Hour US2019-04-24united states
    リューベックLübecker Mappertreffen2019-04-25germany
    モンペリエState of the Map France 20192019-06-14-2019-06-16france
    アングラ・ド・エロイズモErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-06-24-2019-06-29portugal
    ミネアポリスState of the Map US 20192019-09-06-2019-09-08united states
    エディンバラFOSS4GUK 20192019-09-18-2019-09-21united kingdom
    ハイデルベルクErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-09-18-2019-09-23germany
    ハイデルベルクHOT Summit 20192019-09-19-2019-09-20germany
    ハイデルベルクState of the Map 2019 (international conference)2019-09-21-2019-09-23germany
    グラン・バッサムState of the Map Africa 20192019-11-22-2019-11-24ivory coast

    Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SunCobalt, TheSwavu, derFred, k_zoar, muramototomoya.

2 Replies to “週刊OSM 454”

  1. I’m the author of the BeyondTracks site mentioned, I wanted to clarify the recent announcement we made was the launch of a new map style based on OpenStreetMap data designed to work better for Australian bushwalking, https://www.beyondtracks.com/map.

    Specifically we show most features from a much lower zoom level (based on an importance rank and density of other features).

    The database of walks on the site are not included in OpenStreetMap as these are mostly subjective opinions on good routes, but in keeping with the ODbL license are released as free and open source data.