週刊OSM 498

2020/01/28-2020/02/03

    lead picture

    SolidaryCityMap by openDEM 1 | map data © OpenStreetMap contributors – Foodsharing.de, Mundraub.org, Repaircafe.org

マッピング

  • Osmoseの地図上にヘルプパネルが追加されました。選択したエラーの説明や修正方法の説明のほか、エラーについての有用な情報が表示されます。
  • Marc氏は新しく承認されたキャンプ場向けタグtourism=camp_pitchのタグ付け状況を分析しました。彼は状況が改善されておらず、むしろ悪化したと感じています。
  • 1/23に8000万個めの変更セットが作成されました。
  • 何をマッピングするか迷うことはありませんか? そういう時には、SviMik氏がエストニアのOSMデータを改善するために作ったツールが役に立ちます。
  • Andrew Wiseman氏(Apple社)が、「マッピングされていない場所」(Pascal Neis氏作成)を元にしたMapRouletteチャレンジを作成しました。
  • Hauke Stieler氏の提案した、免税店向けのタグduty_free=*への投票が開始されました。

コミュニティ

  • Osmose開発チームは、ドキュメントもソースコードと同じ様にGitHubで管理するようにしたこともツイートしています。同時にTransifexで行われている翻訳への参加も呼びかけています。
  • ロシアのOSMコミュニティはMapRouletteを使い、ロシアにある全ての国境検問所をマッピング・修正する作業を完了しました。
  • 新たにOSMF理事となったRory McCann氏が、2020年1月に行ったOSM関連の活動内容(マッピングやコーディング、OSMF理事会など)を挙げました
  • Valeriy Trubin氏がマッパーへのインタビューを続けており、人道支援マッピングとHOTについてYevgeniy Usvitskiy氏と、データワーキングとデータライセンスについてVladimir Marshinin氏と話をし、記事にして公開しています。
  • Vascom氏が毎週更新されるMaps.Me向けの地図を作成しはじめました。作成される地域はロシア、ウクライナ、ベラルーシの全ての地域を網羅しています。

インポート

  • ロシアのOSMコミュニティが2017年から進めていた、ロシアの劇場関連データ693件をインポートする作業が1月初旬に完了しました。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMF理事会がOSMコミュニティ内で多数を占めている英語と英米文化的観点から物事を進めるリスクについて、Christoph Hormann氏が説明しています。コメント欄では主に理事会メンバーとの長い議論が行われています。
  • チェコ共和国でOSMコミュニティを支援する組織Česká republika z.s.がOSMFに地方支部申請を行いました。OSMF理事のJoost Schouppe氏がコミュニティに意見を求めています。

イベント

  • 先日に開催されたFOSDEMで、Ilya Zverev氏が逆ジオコーディングについての発表を行いました。彼は発表の中で概要を説明し、ジオコーダーの開発者がOpenStreetMapのデータを使う際に直面する問題を例示して、Juno逆ジオコーダーの改善に協力できる開発者を募りました。
  • Peter Rushforth氏(カナダ地図地球観測センター)が、WWWCおよびオープン地理空間コンソーシアムと共同で、ウェブマッピング技術の標準化に関して議論するワークショップを2020年6月にモントリオールで開催することをアナウンスしました。

OSM人道支援

  • Missing Mapsがブルンジ共和国で行われた、抗マラリア活動を説明する記事を公開しました。ブルンジの保健当局は国境なき医師団に支援を求めましたが、この地域はほとんどマッピングされていなかったため、Missing Mapsがブルンジの東部にあるルイギの建物約90,000個をトレースしました。記事ではマッピング活動がどのように役立ったかや、各建物に屋内残留噴霧を行っていく際にOsmAndとデータ収集ツールKoboToolboxが果たした役割について説明しています。
  • 難民キャンプの場所をタグ付けするplace=refugee_siteが必要な理由を、提案したManonVi氏が説明しています。タグ付けの内容をよりよく理解するため、メーリングリストの議論も転載されています。

地図

  • Mapillaryは第6回CompleteTheMapチャレンジをスタートさせました。2/14から3/15(UTC)までの間に、他の人が撮影していない場所を撮影した距離数上位3人には賞品が贈られます。参加するためには事前に参加登録しておく必要があります。
  • Alexander Chertov氏はロシアの道路に設置されている速度違反自動取締装置の地図を作成しました。彼は警察のウェブサイトからカメラのデータを取得し、OSMを背景図として使っています。
  • Anton Rapesco氏がモスクワにある全ての街灯を表示する地図を作りました。街灯のデータはモスクワのオープンデータポータルのオープンデータを使っています。

switch2OSM

  • サイクルコンピュータのデータ分析ツールGolden Cheetahが、GoogleマップからOSMに切り替えました

ライセンス

  • unen氏がユーザー日記に書いたところによると、トルコの議会は地理情報システムに関する法律を改正し、地理データの収集には当局の事前承認が必要になったため、OSMのマッピングが難しくなるそうです。しかし、コメント欄では、法律は商用地図を対象にしており、OSMには適用されないのではないかという意見が書き込まれています。

プログラミング

  • OsmApiClientはC#で書かれた.NETプロジェクトで使えるOSM APIクライアントパッケージです。詳細はGitHubのリポジトリnugetのパッケージページをご覧下さい。
  • Artem Svetlov氏は電気自動車に最適な経路を生成するスクリプトを作成しました。このスクリプトはどの都市でも使うことができるため、彼はOSMで電気自動車向け施設のマッピングを呼びかけています。作成されたスクリプトはGitHubで公開されています。

リリース

  • MapTilerはMIERUNEと協力して日本でのサービス、MapTiler.jpを開始しました。OSMと日本政府のデータを利用して地図を提供します。INTERNET Watchではサービスを日本語で詳しく説明しています。
  • OSMの標準地図スタイルがバージョン4.25.0に更新されました。Joseph Eisenberg氏がユーザー日記で変更点を詳しく説明しています。
  • JOSMの安定版バージョン15806がリリースされました。58の機能が強化され、26のバグ修正が行われた規模の大きなアップデートです。
  • OpenMapTilesのバージョン3.11では係争中の国境や建設中の道路のレンダリングやクルド語とアムハラ語によるラベル表示などに対応しました。

ご存知でしたか?

  • openDEMはお金や書類申請がなくても利用できる公園やトイレ、水飲み場を表示するSolidaryCityMapを作成しました。OSMフォーラムの投稿では、表示されるOSMデータの属性や、その他に利用しているデータソースを説明し、更によりものにするためのアイデアがないか尋ねています。
  • ロシア非常事態省が作成した「リスクと脅威地図」では背景図としてOSMが使われています。
  • 世界の様々な環境音を収集しているサイト、背景図をOSMに切り替えることができます。
  • セルギエフ・ポサード(ロシア)で発生する様々な音が配置されているOontzのウェブサイトでも背景図としてOSMが利用されています。
  • いなくなってしまったペットを探すためのロシアのスマートフォンアプリHandyPet、背景図としてOSMが使われていますが、適切な帰属表示がありません。

その他の “ジオ” な事柄

  • Simon Weckert氏がGoogleマップへ簡単に渋滞を作り出す方法を紹介しています。この方法はSlashgearでも取りあげられました。
  • GISGeographyは様々な「衛星地図」を25個紹介しています。ここで言う「衛星地図」の幅は広く、GoogleやBing、Landsatのような地図サービスのほか、JavaScriptライブラリのLeaflet、NASAの気象衛星から生成された画像なども含まれています。
  • Apple社が米国向けの地図を更新し、特に建物データが充実したものになりました。この記事で紹介されている建物はOSMにマッピングされていません。
  • モスクワ(ロシア)の地上にある輸送網の1日の様子を約1分で見られる地図がYandexのブログに掲載されました。

まもなく開催

    場所名称開催日
    ドルトムントMappertreffen2020-02-07germany
    レンヌRéunion mensuelle2020-02-10france
    グルノーブルRencontre mensuelle2020-02-10france
    台北OSM x Wikidata #132020-02-10taiwan
    トロントToronto Mappy Hour2020-02-10canada
    リヨンRencontre mensuelle pour tous2020-02-11france
    ロンドンMove 2020 (featuring OSMUK)2020-02-11-2020-02-12united kingdom
    チューリッヒ114. OSM Meetup Zurich2020-02-11switzerland
    ハンブルクHamburger Mappertreffen2020-02-11germany
    ミュンヘンMünchner Stammtisch2020-02-12germany
    ヴッパータールOSM-Treffen Wuppertaler Stammtisch im Hutmacher 18 Uhr2020-02-12germany
    ナントRencontre mensuelle2020-02-13france
    ベルリン140. Berlin-Brandenburg Stammtisch2020-02-14germany
    リューネブルクLüneburger Mappertreffen2020-02-18germany
    カールスルーエKarlsruhe Hack Weekend February 20202020-02-15-2020-02-16germany
    マインツMainzer OSM-Stammtisch2020-02-17germany
    ViersenOSM Stammtisch Viersen2020-02-18germany
    トリノFOSS4G-it/OSMit 20202020-02-18-2020-02-22italy
    ダービーDerby pub meetup2020-02-18united kingdom
    ケルン・ボン空港126. Bonner OSM-Stammtisch2020-02-18germany
    Ulmer AlbStammtisch Ulmer Alb2020-02-20germany
    レンヌAtelier découverte2020-02-23france
    たかさごTakasago Open Datathon2020-02-24japan
    SingenStammtisch Bodensee2020-02-26germany
    デュッセルドルフDüsseldorfer OSM-Stammtisch2020-02-26germany
    リューベックLübecker Mappertreffen2020-02-27germany
    リガState of the Map Baltics2020-03-06latvia
    フライブルクFOSSGIS-Konferenz2020-03-11-2020-03-14germany
    ケムニッツChemnitzer Linux-Tage2020-03-14-2020-03-15germany
    ルムニク・ヴルチャEuYoutH OSM Meeting2020-04-27-2020-05-01romania
    グアルダEuYoutH OSM Meeting2020-06-24-2020-06-28spain
    ケープタウンState of the Map 20202020-07-03-2020-07-05south africa

    Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Rogehm, Silka123, TheSwavu, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.