週刊OSM 392

2018/01/16-2018/01/22

Cookie Cutter

OSMクッキー by Christian Quest [1] |

マッピング

  • カーディフ・オープンデータ団体が、OSMデータでウェールズ語地図のβ版を作成しました。ケルト語系では他に、フランスブルターニュ地方で話されているブルトン語の地図や、アイルランド語地図があります。 Carl Morris氏によるウェールズ語地図のレンダリング解説はこちら。ウェールズ語名称はまだまだ少ないのでもっとOSMに登録しましょう。
  • OsmAndで砂漠のレンダリングがはじまったことでWarin氏がオーストラリアメーリングリストで砂漠の適切なマッピング方法を議論する投稿をしました。議論では砂漠の気候の定義や砂漠地帯と隣接地区の境目をマッピングする難しさが浮き彫りになっています。
  • Daniel氏(Mapbox社)が高速道路の分岐ジャンクションノードをどの位置に置いたらよいのか検討しています。ブログのコメント欄ではDaniel氏の案に反対の声も多く上がっています。
  • RedditユーザーのToxx8氏がオーストラリアクイーンズランド州のオープンデータをインポートするにあたって超えるべきライセンスのハードルについて助言を求めています。議論はオーストラリアメーリングリストで続いています。
  • Mappa Mercia氏は誤ったガソリンスタンドの誤ったインポートデータを修正できるようにオブジェクトへfixmeのタグを追加したことをブログに書きました。Overpassでタグを検索することで誰でも改善作業に参加することができます。
  • 水力発電システムのタグ付けへの投票が始まったことをFrancois Lacombe氏がアナウンスしています。
  • Brian Prangle氏(Mappa Mercia管理者)が、英国における公衆電話の現状について解説記事を書きました。公衆電話の利用低下に伴い、半数が廃棄される予定ですが、ミニ図書館などに転用される例もあります。公衆電話マッピングを進めるために英国テレコム社に位置情報の提供を問い合わせたところ、残念ながら犯罪等を懸念して断られたそうです。

コミュニティ

  • Christian Quest氏は趣味のお菓子作りとOSMをミックスしてOSMのロゴの入ったクッキーを作りました
  • Jan Kinne氏、Bernd Rensch氏(欧州経済研究センター)が、OSMデータをもとに、ドイツでのソフトウェア会社の詳細な所在地を推定する手法に関する論文を発表しました(PDF)。社会経済人口統計の詳細な分布データがないために、推定精度が上げられないとのことです。

OpenStreetMap Foundation

  • 1/18に開催されたOSMF理事会の延長戦が1/25に行われます・
  • Christoph Hormann氏は2018年最初のOSMF理事会について批判的な感想を書いています。
  • 2017/12/19と2018/1/16に開催されたコミュニケーションワーキンググループ、2018/1/11に開催されたデータワーキンググループの議事録がそれぞれ公開されています。
  • OSM USはブログで理事選の候補者を探しています。記事には2018年の目標も書かれていて、専務理事を雇うこと、OSMFの地方支部に申請すること、ウェブサイトを再構築することが挙げられています。

イベント

OSM人道支援

  • マヨン山(フィリピン)の火山活動がHOTメーリングリストでも話題になっています。議論の中でTasking Managerへのリンクが書き込まれています。
  • HOTは2018年もOSMコミュニティへ2つの資金援助プログラムを用意しています。
  • 非営利組織NetHopeからの支援によってHOTは様々な国でコンピュータを購入し、マッピングトレーニングに資金を提供しました。詳細はHOT通信をご覧ください。

地図

  • ハイデルベルク大学の研究グループGIScienceがOSMlanduse.orgの新バージョンを公開しました。ドイツ国内では土地利用のうちOSMに投入されていないエリアを衛星画像と機械学習を使って補間することで隙間なく土地利用を確認できます。
  • TravelTime MapsがOSMのデータを含む様々なデータを使った2つの面白い地図を公開しています。RadiusMapはある位置から指定した半径のエリアといくつかの移動方法で時間を指定した時に到達できるエリアを比較できます。travel-time-only mapでは指定した位置からウォーキング、自転車、自動車、公共交通機関などの移動方法で指定した時間内に到達できるエリアを表示します。

ライセンス

  • ボスニア・ヘルツェゴビナに許可なく名前を使うことのできない有名な都市があります

ソフトウェア

  • Fred Moine氏がQGISチュートリアルのフランス語版が公開されたことをアナウンスしました。
  • MapCat.comがサイドバーを改良してWikidataや営業時間といった追加情報を見られるようになりました。
  • Sarah Hoffmann氏がNominatimで検索場所の郵便番号を推定する手法について解説記事を書きました。
  • ハイデルベルク大学が開発したルート検索サービスOpenRouteServiceのMatrix APIでは、一日に525万回のルート検索が可能です
  • Zhuangfang氏(Development Seed社)が、ベトナムで衛星写真から建物種別を推定する機械学習ツールについて解説記事を書きました。Label Makerを使ってMapbox衛星写真とOSMデータから学習データを作成し、Amazon SageMakerのMXNetで機械学習をおこないます。

プログラミング

  • WeRoboticsが、航空写真から道路種別・樹木種別(ココナッツ、バナナ、パパイヤ、マンゴー)を識別する機械学習のコンテスト実施中です。ただし賞金はありません。
  • ハイデルベルク大学の地理情報技術工学部がOSMルート検索サービスのバックエンド開発者を募集中です。契約期間は2年間です。
  • OSM BuildingsのJan Marsch氏がPostGISで影のレンダリングを計算するためのSQLクエリをGitHub公開しました。
  • 起こりうるエラーを処理してOSM Planetダンプをダウンロードする強力なシェルスクリプトの書き方ガイドをPaul Norman氏がブログに書いています。
  • Robin Boldt氏(ルート検索サービスKurviger.deの運営者)が、先日閉鎖したMapzenの代替サービスについて紹介しています。
  • HeiGITリアルタイムOSMデータ抽出サービスを新しく立ち上げました。このサービスでは、指定した範囲の最新OSMデータをpbf形式で自動生成することができます。災害時向けルート検索サービスDisaster-OpenRouteServiceなど、頻繁にデータが更新されるような状況向けの活用が期待されています。

リリース

ご存知でしたか?

  • POI検索サービスWhatIsWhereでは、キーワードやタグなど様々な方法でPOIを検索することができます。

その他の “ジオ” な事柄

  • North RoadがQGIS 3.0の新機能をブログにまとめました。
  • MapboxブログでCARTOが大きな地理空間情報の高速レンダリングや優秀なジオコーディングと経路検索を求めてMapboxを利用するようになったことが発表されました。
  • スキー場の鳥瞰絵画を描くHeinz Vielkind氏のインタビュー記事がSpiegel Onlineに掲載されました。現実の形とと利便性のバランスを取るのが重要だと述べています。ちなみに日本のスキー場も描いています。

まもなく開催

場所名称開催日
Mumble CreekOpenStreetMap Foundation public board meeting (2nd part of January meeting)2018-01-25
UrspringStammtisch Ulmer Alb2018-01-25germany
リューベックLubecker Mappertreffen2018-01-25germany
エッセンMappertreffen2018-01-28germany
デュッセルドルフStammtisch2018-01-31germany
ドレスデンStammtisch Dresden2018-02-01germany
モントリオールLes Mercredis cartographie2018-02-07canada
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2018-02-07germany
ベルリン116. Berlin-Brandenburg Stammtisch2018-02-09germany
near BrisbaneBeaudesert Mapping Party2018-02-10australia
東京東京!街歩き!マッピングパーティ:第16回 赤坂氷川神社2018-02-10japan
レンヌCartographie humanitaire2018-02-11france
リヨンRencontre libre mensuelle2018-02-13france
ナントReunion mensuelle2018-02-13france
ローマFOSS4G-IT 20182018-02-19-2018-02-22italy
ケルン・ボン空港FOSSGIS 20182018-03-21-2018-03-24germany
トリノMERGE-it2018-03-23-2018-03-24italy
ポズナンState of the Map Poland 20182018-04-13-2018-04-14poland
Disneyland Paris Marne/Chessy Railway StationFOSS4G-fr 20182018-05-15-2018-05-17france
ボルドーState of the Map France 20182018-06-01-2018-06-03france
ミラノState of the Map 2018 (international conference)2018-07-28-2018-07-30italy
ダルエスサラームFOSS4G 20182018-08-29-2018-08-31tanzania
バンガロールState of the Map Asia 2018 (effective date to confirm)2018-10-01-2018-10-31india

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, SK53, Spanholz, derFred, jinalfoflia, k_zoar, muramototomoya.

One Reply to “週刊OSM 392”

  1. The following is wrong. It should read “that led to *the detection of existing* erroneous petrol station data within OpenStreetMap.”

    Thanks

    Mappa Mercia writes a blog post about an import that led to erroneous petrol station data within OpenStreetMap, they have captured some of this and added it a “fixme” tag to it. This will help anyone to identify and fix these errors.