週刊OSM 462

2019/05/21-2019/05/27

Logo

ロシアのリサイクルマップ 1 | Map data © OpenStreetMap contributors, ODbL © Mapbox

マッピング

  • MapillaryのChristopher Beddow氏はMapillaryを使ってOpenStreetMapを編集する方法を2パターン紹介しています。
  • Joseph Eisenberg氏はゴルフ場内でゴルフカートが走行する通路へのタグ付け提案golf=cartpath草案を作成しました。
  • Leif Rasmussen氏は車線の進行方向制限などをturn:lanes=よりも柔軟に表現できるconnectivity=タグの提案について、受け取ったフィードバックを反映して内容を更新しました。投票へ移る前に更新された提案に対するフィードバックを求めています。
  • Joseph Eisenberg氏はcamp_site=camp_pitchcamp_site=pitch統合してtourism=camp_pitchを使う提案をしています。

コミュニティ

  • iDエディタでは新タグの追加などにおいて、コミュニティの議論を経ずにプログラマの独自判断で実装してしまうことがあります。今回は、railway/public_transport=platformhighway=footwayを自動的に追加することに関して、GitHubタグ付けメーリングリスト一般メーリングリストで議論が発生しています。またその少し前には、角が直角でない建物に対してnosquare=yesを追加することについてもGitHub一般メーリングリストで論争が起こりました。
    議論では、iDのフォークを作成すること、プログラマ向け行動規範を作成することなどの案が上がりました。しかし残念なことに、メインプログラマであるBryan Houselは議論ページを閉じてしまいました。そのため、他の人から批判の声があがり、SomeoneElse氏はHousel氏のコメントがiDのCoC(行動規範)に反していると指摘するに至りました。
    議論はOSM Foundationのメーリングリストにも飛び火し、Christine Karch氏(SotM運営委員)が9月に開催されるSotMで議論の場を設けることを提案しましたが、Housel氏はこれを拒否しました。
  • 国際GIS学会誌(オープンアクセス) ISPRS に、「OSMの発展における企業編集者」という論文が掲載されました。論文では、Apple, Microsoft, Facebookといった企業によるOSMマッピングがこれまでどのように実施されてきたのかを分析しています。主要10社を対象に分析したところ、編集は主に道路が対象であることがわかり、増加する企業編集に対してOSMはどう対処すべきかについて、検討すべき課題を提示しています。
  • 「国際GISジャーナル」の最新号にはVGIに関する論文が多数掲載されており、OSM編集を対象にした論文もたくさんあります。Haklayらが概説論文を論説に掲載しています。
  • OSMフォーラムはヘブライ語などのように右から左に向かって書く言語(RTL)に対応していません。RTL対応方法がフォーラムで提案(要ログイン)されています。
  • 国連のある報告ではクラウドソース化された地図への関心は高まっており、OpenStreetMapが「ほとんどすべてのリスク科学の基礎」と言われています。

イベント

  • 今年度のSotMフランスの暫定プログラムが発表されました。参加登録はこちらから。
  • ハイデルベルク(ドイツ)で開催されるState of the Map 2019のチケット販売がスタートしました。現在は期間限定の早期割引価格で購入可能です。

OSM人道支援

  • マッピングNGO団体CartONGがブルキナファソで実施している活動についてMissing Mapsにブログ記事が掲載されました。Ouagadougou地区の不法住居域をリモートマッピングした後、現地調査を実施する予定です。なお地元の団体Yaam Solidaritéと協力して活動を進めています。

地図

  • チェリャビンスク(ロシア)の議会議員選挙が始まりました。選挙区や候補者を表示する地図ではOpenStreetMapが使われて (ru)います。
  • 地図の作成によって世界規模の貿易が可能になっていった様子を説明した「まず地図を作る(First You Make the Maps)」をSteve Coastが紹介しています。
  • Mapbox社はAndroid/iOSアプリから収集した交通データの提供開始しました。交通データはHERE, TomTom, OSMマップと組み合わせて使うことが可能です。アプリのアクティブユーザ数は45000人に達しており、全世界で一日に3億マイルのデータが収集されています。
  • ザルツブルク市(オーストリア)の議会で起こっている学校などの施設から800m以内の場所は賭博施設を禁止にする動きに対し、gicycle氏がOSMのデータで解析したところ、この動きは事実上の全面禁止と言っているようなものだとツイートしています。
  • ロシアの放送局「Current time」は旧ソビエト連邦に属していた国々で現在ロシア語がどのような扱われ方をされているかを表示する地図を作成しました。

switch2OSM

  • [1] Greenpeaceが運営するロシアの「リサイクルマップ」では背景地図をGoolgeマップからOSMに切り替えるためのベータテストを行っています。

ライセンス

  • Nuno Caldeira氏はFacebookがOpenStreetMapの帰属表示をしていないことを嘆いています。

ソフトウェア

  • Maps.Meの経路検索用データが毎週更新されるようになりました。ただし手動でインストールする必要があります。
  • ロシアのNGOを支援するプロジェクトTeplitsaがWordpressでブログにOpenStreetMapを配置するためのプラグインを開発しました。是非テストとフィードバックを。

プログラミング

  • Pierre Béland氏はOQ_AnalysisのGitHubリポジトリにポリゴンの角を直角にするPostGIS関数を追加しました。この関数は建物ポリゴンの角を直角化するために使われる予定です。

リリース

  • iDエディタの最新版v2.15.0では、検証機能の改良、開いたウェイの角を直角にする機能、ウェイの一部をまっすぐにする機能などが追加されました。

ご存知でしたか?

  • アイルランドのドニゴール州北部にあるイニショウェン半島の道路の名称がスターウォーズのロボットにちなんで「R242」から「R2D2」に変更されました。この地域では2016年に「最後のジェダイ」の撮影地となっています。このニュースはフェイクの疑いもあるためOSMの情報は更新されていません。
  • 歴史的な意味を持つ大きな石は、historic=archaeological_site + site_type=megalithとタグ付けします。

その他の “ジオ” な事柄

  • OpenCageDataのEd Freyfogle氏がポッドキャストMapScapingからジオコーディングについてのインタビューを受けました。
  • Mapillary社が、有償で画像撮影を依頼できる「マーケットプレイス」を開設しました。また、交通標識などを機械学習で判定した結果の検証を依頼することもできます(こちらは無償)。
  • Mapboxの料金体系が変わりました。詳細はMapboxブログをご覧ください。旧料金体系はInternet Archiveに残っています。

まもなく開催

場所 名称 開催日
Joué-lès-Tours Stand OSM sur la fête du vélo 2019-06-01 france
台北 OSM x Wikidata #5 2019-06-03 taiwan
トロント Toronto Mappy Hour 2019-06-03 canada
ロンドン Missing Maps Mapathon 2019-06-04 united kingdom
エッセン Mappertreffen 2019-06-05 germany
トゥールーズ Rencontre mensuelle 2019-06-05 france
シュトゥットガルト Stuttgarter Stammtisch 2019-06-05 germany
ボーフム Mappertreffen 2019-06-06 germany
マンハイム Mannheimer Mapathons 2019-06-06 germany
ナント Réunion mensuelle 2019-06-06 france
ドレスデン Stammtisch Dresden 2019-06-06 germany
Reutti Stammtisch Ulmer Alb 2019-06-06 germany
ドルトムント Mappertreffen 2019-06-07 germany
東京 首都圏マッピングパーティー トキワ荘があった街 2019-06-08 japan
Biatorbágy Biatorbágy mapping party 2019-06-08 hungary
ビエッラ Incontro mensile 2019-06-08 italia
ロンドン Palestine Open Maps Mapathon: At the British Library 2019-06-08 united kingdom
レンヌ Réunion mensuelle 2019-06-10 france
ボルドー Réunion mensuelle 2019-06-10 france
リヨン Rencontre mensuelle pour tous 2019-06-11 france
ソルトレイクシティ SLC Mappy Hour 2019-06-11 united states
チューリッヒ OSM Stammtisch Zurich 2019-06-11 switzerland
ボルドー Réunion mensuelle 2019-06-11 france
ハンブルク Hamburger Mappertreffen 2019-06-11 germany
レオーベン Stammtisch Obersteiermark 2019-06-13 austria
ミュンヘン Münchner Stammtisch 2019-06-13 germany
ベルリン 132. Berlin-Brandenburg Stammtisch 2019-06-14 germany
モンペリエ State of the Map France 2019 2019-06-14-2019-06-16 france
エッセン 5. OSM-Sommercamp und 12. FOSSGIS-Hackingevent im Linuxhotel 2019-06-14-2019-06-16 germany
京都市 京都!街歩き!マッピングパーティ:第9回 光明寺 2019-06-15 japan
ダブリン OSM Ireland AGM & Talks 2019-06-15 ireland
ケルン・ボン空港 Bonner Stammtisch 2019-06-18 germany
リューネブルク Lüneburger Mappertreffen 2019-06-18 germany
シェフィールド Sheffield pub meetup 2019-06-18 england
カールスルーエ Stammtisch 2019-06-19 germany
ロンドン #geomob London 2019-06-19 england
アングラ・ド・エロイズモ Erasmus+ EuYoutH_OSM Meeting 2019-06-24-2019-06-29 portugal
ミネアポリス State of the Map US 2019 2019-09-06-2019-09-08 united states
エディンバラ FOSS4GUK 2019 2019-09-18-2019-09-21 united kingdom
ハイデルベルク Erasmus+ EuYoutH_OSM Meeting 2019-09-18-2019-09-23 germany
ハイデルベルク HOT Summit 2019 2019-09-19-2019-09-20 germany
ハイデルベルク State of the Map 2019 (international conference) 2019-09-21-2019-09-23 germany
グラン・バッサム State of the Map Africa 2019 2019-11-22-2019-11-24 ivory coast

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SK53, Silka123, SunCobalt, derFred, k_zoar, muramototomoya.