週刊OSM 744

2024/10/17-2024/10/23

国際的アートイベント　ヴェネツィア・ビエンナーレ [¹] | © La Biennale di Venezia | Map data © OpenStreetMap contributors

マッピング

Andy Mabbettさんは、リモートマッパーが未解決のOSMメモを何度も閉じてしまうことに懸念を抱いています。OSMメモがつけられた墓地は衛星写真でマッピングされていますが、エリア全体が不明瞭であることがメモされています。

コミュニティ

b-unicyclingさんは、OSMデータが使われているであろう地図が地元新聞に掲載されているのに気が付きました。帰属表示がありませんでしたが、政府の公式地図等と比較することで、OSMデータが使われていることを突き止めました。
lhirlimannさんはトゥールーズ市(フランス)のOSM月例会に参加しました。会議では公共交通機関分析ツールの紹介や、大会への参加などが話し合われました。
Negrehebさんはザルツブルク市(オーストリア)でMapillaryやPanoramax向けに360°画像を撮影する計画を進めており、手順をまとめました。

OpenStreetMap Foundation

OSMF年次総会が10月19日に開催されました。
Guillaume Rischardさんは、OSMF2024議長報告を公開しました。会員数の減少、シルバー企業会員の参加、OSMデータの成長、財務システムの改善、帰属表示の推進、ベクタータイルへの取り組み、などについて語られています。
Steve Coastさん(OSM創設者)は、資金をタイルサーバーの運営に使うことを批判しています。なおフォーラムでの議論では、これまで通りタイルサーバーを運営したほうがよいとの意見が多いようです。

イベント

静岡県デジタル戦略局は、オープンデータ中部地域ワークショップを9月25日に開催しました。ワークショップでは、藤枝駅周辺でマッピングパーティーが実施されました。
ナイロビ市(ケニア)で開催されたSotM2024の発表動画が公開されています。

OSM research

Niels van BerkelとHenning Pohlは、OSMにおける自動編集やボットがもたらす影響を分析し、論文を発表しました。15年間のメーリングリストの議論を分析した結果、コミュニティの合意とボットの活動が衝突することなどの問題が抽出されました。ボットと人力編集のコラボレーションについても述べられています。

地図

Christoph Hormannさんは、ノードで作成されたbarrierを地図上でどのように描くのかについて検討しています。表現方法の案をOSM-Carto Alternative Colorsで実装しました。

OSM in action

[1] ヴェネツィア・ビエンナーレ2024が11月24日まで開催中です。ビエンナーレの公式地図にOSMが使われています。

ソフトウェア

OsmAndにGPXデータの3D表示機能が搭載されました。移動ルートに沿って、移動速度、標高、傾斜、心拍数などを高さとして3D表示することができます。

プログラミング

NorthCrabさんは、OSMウェブサイトの改善案の作成を続けています。今回の更新では、OAuth2の実装、タグ修正箇所の表示、高解像度アイコンなどが追加されました。
Andy Allanさんは、ロンドンRubyユーザ会でOSMウェブサイトのメンテナンスを担当した経験について講演しました。

リリース

Christian Questさんは、Panoramaxに搭載される新機能をまとめました。リーダーボード、シーケンス分割や重複写真除去用APIなどが追加されました。また、ArcGISソフトウェアにPanoramaxが組み込まれたことにも言及しています。Panoramaxは、Googleストリートビューと同様のジオローカライズされた道路画像を提供するオープンソースプラットフォームです。、分散型アーキテクチャになっており、自分でホスティングすることにソフトウェアの制約はありません。フランス語版やグローバル版など、いくつかの Panoramax インスタンスがあり、ユーザーは画像をアップロードして API 経由で共有できます。
HeiGITは、品質評価ツールohsomeのAPIおよびダッシュボードの新機能を発表しました。これまではデータの最新性、マッピング飽和度、外部データとの建物・道路の比較、の3つが品質指標として使用されていました。今回の更新で、属性の完全度が4つ目の指標として導入されました。

ご存知でしたか？

帰属表示が適切につけられていないOSM地図を見つけた場合、管理者に連絡するためのメールテンプレートがあります。
OSMデータを使った3DカートレースゲームSuperTuxKartがあります。

その他の “ジオ” な事柄

フランス国立地理研究所IGNは、生態系の進化を理解するため、フランス全土のデジタルツインを作成する計画を進めています。
オーストリア連邦計量測量局は、ザンクト・マルガレーテン地区の公園に、GPSチェックポイントを設置しました。表示されたQRコードをスマホで読むと、GPSの精度をチェックすることができます。
地理トリビア#geoweirdnessの最新版では、古今東西様々な言語マップが紹介されています。

まもなく開催

場所	イベント名	オンライン	開始日
	OSMF エンジニアリングWG会議		2024-10-25
ボローニャ	OpenStreetMap al Linux Day di Bologna		2024-10-26
中正區	台北城內商家mapping party暨慶賀MozTW 3.0喬遷之喜		2024-10-26
リオデジャネイロ	(Online) Mapeamento Colaborativo com OpenStreetMap e uMap (Minicurso)		2024-10-26
Mumbai	Mumbai Mapping Party		2024-10-26
City of South Perth	Social Mapping Sunday: Perth Zoo FREE TICKETS		2024-10-27
ストラスブール	Strasbourg 2ème Atelier de cartographie sur OpenStreetMap		2024-10-28
サンテティエンヌ	Rencontre Saint-Étienne et sud Loire		2024-10-28
	Bremer Mappertreffen		2024-10-28
サンノゼ	サウスベイ・マップナイト	✓	2024-10-30
	OSMF Affiliation Models brainstorming		2024-10-30
アムステルダム	Maptime Amsterdam: Autumn mapping party		2024-10-30
Wien	73. Wiener OSM-Stammtisch		2024-10-30
デュッセルドルフ	デュッセルドルフ OpenStreetMap-Treffen (online) :osmcalpic:		2024-10-30
	OSM-Deutschland Vernetzungstreffen 30.10.2024		2024-10-30
Moers	Community-Hackday am 1. – 3. November 2024 im JuNo, Moers Repelen		2024-11-01 – 2024-11-03
ベルリン	OSM Hackweekend Berlin 11/2024		2024-11-02 – 2024-11-03
Hobart	FOSS4G SotM Oceania 2024		2024-11-05 – 2024-11-08
	Missing Maps London: (Online) Mapathon [eng]		2024-11-05
シュトゥットガルト	シュトゥットガルター OpenStreetMap-Treffen :osmcalpic:		2024-11-06
ポツダム	Radnetz Brandenburg Mapping Abend #10	✓	2024-11-06
ザルツブルク	Maker Faire Salzburg 2024		2024-11-09
チューリッヒ	169. OSM-Stammtisch Zürich		2024-11-11
中正區	OpenStreetMap x Wikidata Taipei #70		2024-11-11