Author: weeklyteam

週刊OSM 504

2020/03/10-2020/03/16

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OSMを使う新しい屋内地図: indoor= 1 | © François2 | © map data OpenStreetMap contributors

マッピング

  • Joseph Eisenberg氏は、資材を運搬するコンベアへのタグ付けman_made=goods_conveyorが提案されたたまま投票プロセスへ進まずに4000カ所以上で使われていることに気づきました。タグをWikiページの「Key:man_made」や「Map Features」に追加するためには投票プロセスを経る必要があるか尋ねています。
  • コロラド大学ボルダー校のJennings Anderson氏がOSMに編集で関わる企業についての論文を発表しました。Apple社やMicrosoft社、Facebook社に所属している企業編集者が与える影響や、どこで何を編集しているのかといった分析がされています。
  • jguthula氏は、OSMにマッピングされているゲートオブジェクトの94%にaccess=*がタグ付けされていないことを強調し、どのように追加すべきかを説明しています。
  • JOSMのOpenStreetCamプラグインを使って、自動認識された交通標識をマッピングする方法の解説記事がimproveosm.orgに掲載されました。
  • OSM標準地図では、2019年8月の更新によってarea=yesが付けられたbarrier=hedge(生垣)がエリアとして描画されず、閉じたラインとして描画されるようになりました。ドイツ語フォーラムでは、この方法が適切であるのか議論が行われました。
  • Manonv氏およびKateregga1氏が提案した難民キャンプのタグplace=refugee_siteは、投票で70%の賛成票を得ましたが、承認基準である74%には届きませんでした
  • Apple社がAtlasツールを使ってロシア内のデータを分析しました。分析によって検出されたエラーはMapRouletteにタスクとして登録されています。

コミュニティ

  • 2018年にトーゴコミュニティで女性のOSM参加を促進するためのプロジェクトGirlsMapがスタートしました。この活動はアフリカのたくさんの国に広がっていきました。 ベナンマダガスカルでは3月にマッピング講習会が開催されました。
  • JOSMなどで使用可能な衛星写真のリストはELIという形で管理されていますが、サイズが大きいなどの問題点が指摘されています。iDエディタはELIの使用を止めて独自の形式で管理することを決めましたが、ライセンスなどの問題が指摘され、議論がおこなわれています。
  • ロシアのマッパーZkir氏がState of the Mapバルチック2020の参加レポートを書きました
  • 3月にモスクワでオープンデータデイが開催されました。歴史的建築物である共同住宅で開催されたことから、参加者は建物の360度写真をMapillaryに登録し3Dデータを作成しました。
  • ドイツコミュニティでは、毎週テーマを決めたマッピングを始めました今週のテーマは、病院と薬局への営業時間追加です。

インポート

  • Lanxana氏がカタルーニャ(スペイン)にある薬局のデータをインポートする計画を発表しました。Tasking Managerを使い、経験豊富なマッパーが既存のデータの検証とマッピングされていない薬局の追加を行う計画です。しかし、データのライセンスやインポート手順に問題が残っているようです。

イベント

  • 当初3/16、17にウィーンで開催予定だったMaker Faireウィーン2020延期され、10/3、4の開催予定になりました。
  • アフリカの公共交通機関の写真を撮ってWikimedia Commonsに登録するイベントWikiLovesAfricaが3月14日~4月15日に開催されます。
  • コロナウィルスの影響で、ドイツのFOSSGISカンファレンスは一部がリモートからの発表となりました。大会運営者のThomas Skowron氏がリモート会議を実施した体験記を書いています。

OSM人道支援

  • HOTのRussell Deffner氏が、HOTがまだコロナウィルス対応を始めていない理由を説明しています。現在はパートナー組織からHOTへの正式な依頼がないためです。マッピングが必要な場合は地元組織やコミュニティがTasking ManagerなどのHOTツールを使うよう薦めています。
  • Ryan Arcadio氏は、フィリピンにおいて地図とマッパソンが新型コロナウィルスや様々な災害対応でどのように役立つかを書いています。
  • バルセロナで開催されたトレードフェア’Mobile World Congress’でMapSwipeが大賞を受賞しました

地図

  • [1] François de Metz氏の作成した「indoor=」はOSMデータを使った屋内地図の表示サイトです。レンダリングはSimple Indoor Taggingに基づいて行われており、ソースコードはGitHubで公開されています。François氏はこの地図に対する詳細な説明をブログに書いています。
  • OSM地図が表示されにくくなったと感じている人もいるかもしれません。これはOSMサーバが過負荷になったことが原因です。ロシア、フランス、チリのキャッシュサーバが数日間停止していました
  • OSMパラグアイが、パラグアイ向けのタイルサーバーをセットアップする方法を書いています。

ライセンス

  • Полина Новикова氏は、ODbLの下で派生データベースと製作著作物の違いを尋ねています。

ソフトウェア

  • osm.orgのAPIが問い合わせ結果をJSONで返せるようになり、ウェブアプリでのデータ使用が簡単になりました。この機能はmmd氏らによって実現し、OSM Wikiにもドキュメントが用意されています。
  • Facebook社のMichal Migurski氏が、同社の提供するDaylight Mapを発表しました。このデータはFacebook社がOSMデータを検証したものの一つで、意図的かどうかを問わず、疑わしい編集がフィルタリングされています。

ご存知でしたか?

  • ロシアのNextGIS社がYouTubeでGIS関連技術のトレーニング動画を公開しています。

その他の “ジオ” な事柄

  • マルティン・ヴァルトゼーミュラーに関する記事が Süddeutsche Zeitung掲載されました。ヴァルトゼーミュラーはアメリゴ・ヴェスプッチにちなんで新大陸の名前を「アメリカ」と名付けた人物です。大陸発見者のコロンブスの名前を使わなかった理由、現存する6枚の地図のうち、2枚はおそらく偽物であることなどが記載されています。
  • Geospatial Worldが新型コロナウィルスの広がりを確認できるいくつかの地図サイトを紹介しています。
  • フォーブス誌が新型コロナウィルスとの戦いにおける地理情報の重要性について説明しています。
  • Mapbox社も新型コロナウィルスの広がりを視覚化する様々な地図をブログで説明しています。
  • Yandexもロシアと世界で広がる新型コロナウィルスの地図を作成しました。

まもなく開催

Many meetings were cancelled – please check the Calendar on the wiki page

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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