Author: weeklyteam

週刊OSM 444

2019/01/15-2019/01/21

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これらは本当に「アクティブな」マッパーと言えるでしょうか? 1 | © Pascal Neis © Map data OpenStreetMap contributors

Breaking News

  • OSMF会員ワーキンググループは、先日のOSMF理事会選挙の前に不自然に増加した会員登録について調査しました。その結果、この会員登録はGlobalLogic社(Apple社やGrab社からOSMマッピング業務を受託している会社)のインド子会社の従業員100名によるものであり、会社の組織的指示で登録されたことが判明しました。ワーキンググループはOSMF理事会選挙に影響を与えた可能性があると懸念を表明しました。報告書にはこの会員登録に関して調査した結果の詳細が記載されています。この報告書は、OSMF理事会に送付されたのちに、Guillaume Rischard氏(会員ワーキンググループメンバー)がOSMFメーリングリストに投稿しました。しかしながら、OSMF理事会は本件に関して何らかのスタンスを未だに表明していません。またGlobalLogic社からのコメントもありません。

マッピング

  • FacebookやInstagramで、10年前と現在を比較する #10YearChallenge が流行っています。OSMの10年前と現在を比較した投稿したコミュニティはこちら
  • 異なる種類の道路を*_linkタグでつなぐ場合にどのタグを使うのかがOSM wikiに記載されていますが、Saeed Hubaishan氏がこの使い方について疑問を呈しました。メーリングリストの議論では*_linkタグの使い方に関して合意された文書が存在せず、感覚的に使われていることが明らかとなりました。そのためOSM wikiのページには「広く合意されたものではない」と記載されました。
  • OSM Wiki では建物の階の数え方はグランドフロア(日本でいう1階)を0としてタグ付けするように定義されています。Tobias Zwick氏はグランドフロアをlevel=1としてタグ付けされているように見える建物をいくつも発見しました。階の数え方は世界中で様々な慣習があります。
  • OSM UKでは2019年第1四半期のマッピングタスクとして英国食品基準庁の公開する食品衛生評価システムのデータを登録することにしました。プロジェクトの詳細はWikiページにまとめられています。
  • Andres Gomez Casanova氏がMapillaryで360度写真を撮影するためにカスタマイズした自転車を紹介しています。
  • Peter Rukavina氏は店舗等の紹介記事をブログに書く際に、OSMデータの作成や開店時間情報なども併せて登録することを習慣にしていることを紹介しています。
  • François Lacombe氏が提案したパイプラインのバルブをマッピングするための提案は承認されました

コミュニティ

  • [1] Pascal Neis氏の運営する「How did you contribute to OpenStreetMap?」ではOpenStreetMap投稿規約(非公式英日対訳)第3条に従って「アクティブな投稿者」かどうかを判断しています。アクティブな投稿者はライセンスの変更に際して投票できたり、新しくできたOSMFの会費免除プログラムの対象になったります。derFred氏は3つ挙げて投稿規約で定義されている「アクティブな投稿者」へ疑問を投げかけています。
  • Jonah Adkins氏がOSMアメリカの役員会議の内容を報告しています。まずSotM USが9月にミネアポリスで開催されるそうです。そして昨年就任した執行役員の持つ才能と組織のニーズがマッチしなかったために執行役員が不在になっていることです。
  • 北朝鮮国内をマッピングした人に対し、オープンマッピング文化を研究しているというWonyoung氏がダイレクトメッセージを送付して、マッピングした動機を質問しました。このメッセージは多くの人に送られており、ドイツ語フォーラムで議論されています。

インポート

  • カナダで行われている建物データのインポート作業について、あるマッパーに品質の問題を指摘され、インポートの停止とリバートの検討を求められています。現在インポート作業は停止されています。

OpenStreetMap Foundation

  • Martin Koppenhoefer氏がOSMF理事会へ問い合わせたクリミアの問題に関する質問についての状況を問い合わせています。この件はHeather Leson氏が「1週間以内に」回答すると約束していました。

イベント

  • マッパーが増えてきているベルギーのルーヴァン=ラ=ヌーヴ周辺地域ではマッパー同士の親睦を深めるミートアップが2/11に開催されます。

OSM人道支援

  • OSMを使って災害のリスクを学び、防災の訓練を行うベリーズ政府をベリーズの赤十字が支援しています。

教育

  • 教育向けにオープンな地図を広める活動をおこなっているOpenSchoolMapsが、uMapを使ってテーマ地図を作る教育パッケージと、オープンマップとオープンソースソフトウェアH5Pに関するワークショップをアナウンスしました。

地図

  • OSMデータを検索し、R言語の sfdplyr パッケージでデータ処理し、LeafletやWMSサービスを使って古地図上にOSMデータを表示する方法についてMaarten Hermans氏が解説しました。記事では例として、オランダの“gangen”(オランダで古道につけられている名前)という名前が付いた道路を検索して1700年代の古地図に表示するデモを作っています。

switch2OSM

  • 林業従事者や消防士などにとってOsmhydrant.orgが有用であるとQuique Pernas氏が説明しています。
  • 検索エンジンDuckDuckGoではMapboxを使っていましたがApple Mapsに変更されました。

ソフトウェア

  • BlenderでOSMのデータを取り込むBlender-OSMプラグインのプレミアム版がリリースされました
  • Fabian Kowatsch氏(HeiGIT)がohsome APIを使って過去のOSMデータにアクセスし、複数の地域でタグの完全性が経時的に変化する様子を比較する方法について解説しました。記事では例としてsurface=*タグがだんだんと増えていく様子をグラフ化しています。

リリース

  • Daniel Koć氏がOSM-Cartoのバージョン4.19.0についての記事をユーザー日記に書いています。保護区域を示すboundary=protected_areaのレンダリング追加や自然保護区の境界の改訂、多くの障害物アイコンやamenity=vending_machineが追加された他多くの改善が行われています。

ご存知でしたか?

メディア掲載

  • オンライン地図で私有林内のマウンテンバイクルートが共有されることによって、マウンテンバイカーが傍若無人に走り回って森がダメージを受けているという私有林オーナーの声をHeise誌が紹介しました。記事では私有地の地理空間情報のオンライン共有を禁止すべきとの意見も掲載されています。
  • Brian Prangle氏(OSM英国)が公的機関によるOSMデータの活用についてビデオインタビューを受けたことをTeresa Jolley氏が紹介しています。
  • ベリーズ赤十字社と米国赤十字社の共同活動においてOSMが活用されていることがベリーズ国内ニュースで紹介されました。

その他の “ジオ” な事柄

  • Richard Fairhurst氏が作成した英国鉄道地図New Adlestrop Railway Atlasは鉄道ファンに人気です。ただこれまではイギリス諸島全土はカバーされていなかったのですが、現在刷新した版を作成中とのことです。
  • 生物多様性の調査において市民科学が重要になってきており、データの半分以上が一般市民によりもたらされていることがGBIF(地球規模生物多様性情報機構)により報告されました。
  • デジタル考古学および文化遺産に関する欧州プロジェクトARIADNEplusで、OSMが記録表示に使われていることをAndy Mabbett氏が紹介しています。
  • Googleマップを使うと、パレスチナ地区ではルート検索は動かないが、パレスチナ地区を挟んだイスラエル人居住地区間のルート検索はきちんと動くことがドイツのいくつかのメディア(Radio Deutschlandfunk, Tagesschau)で紹介されました。記事では、「Wikipediaのようなマッピングアプリ」を使って自分たちで何とかしていると記載されています。
  • IPアドレスからモバイル機器の位置情報を推定する方法がありますが、推定に失敗した場合にある民家を常に示すようになっていました。そのため、その民家には盗まれたモバイル機器を求めてたくさんの人が押し入ったことがGizmodoに紹介されました。
  • David Garcia氏が作成した、面積が大きい100島を1枚に収めた絵がAtlas Obscuraで紹介されました。
  • ドイツのIT系出版社heise.deがGPSの「週数の桁溢れ」問題のため、4/6以降に古いGPSデバイスで起こりうる問題について報告しています。1999年にも起こっているこの問題は、GPSが週を10ビットで扱っているため1024週までしか扱えずゼロに戻ってしまうことが原因です。GPSの更新されたシステムから発信される新しいメッセージに対応した機器では週を13ビットで扱うため、桁溢れ問題が発生するのは8192週後になります。

まもなく開催

場所名称開催日
リューベックLübecker Mappertreffen2019-01-24germany
マンハイムMannheimer Mapathons e.V.2019-01-24germany
Greater Vancouver areaMetrotown mappy Hour2019-01-25canada
ブレーメンBremer Mappertreffen2019-01-28germany
ViersenOSM Stammtisch Viersen2019-01-29germany
FontaineOpenStreetMap – Un projet collaboratif de cartographie libre2019-01-29france
FontaineDessine ta ville – communs numériques et territoire2019-01-29france
アルロンRéunion au Pays d’Arlon2019-02-04belgium
ロンドンMissing Maps Monthly Mapathon London2019-02-05uk
トゥールーズRencontre mensuelle2019-02-06france
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2019-02-06germany
ヘルシンキMissing Maps Mapathon at Finnish Red Cross HQ – Feb 20192019-02-07finland
ドレスデンStammtisch Dresden2019-02-07germany
ベルリン128. Berlin-Brandenburg Stammtisch2019-02-08germany
ウルムÖPNV-Mapathon Ulm2019-02-09germany
レンヌRéunion mensuelle2019-02-11france
ボルドーRéunion mensuelle2019-02-11france
チューリッヒOSM Stammtisch Zurich2019-02-11switzerland
リヨンRencontre mensuelle pour tous2019-02-12france
ソルトレイクシティSLC Mappy Hour2019-02-12united states
ミュンヘンMünchner Stammtisch2019-02-13germany
ドレスデンFOSSGIS 20192019-03-13-2019-03-16germany
PortmarnockErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-03-25-2019-03-29ireland
モンペリエState of the Map France 20192019-06-14-2019-06-16france
アングラ・ド・エロイズモErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-06-24-2019-06-29portugal
ハイデルベルクErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-09-18-2019-09-23germany
ハイデルベルクHOT Summit 20192019-09-19-2019-09-20germany
ハイデルベルクState of the Map 2019 (international conference)2019-09-21-2019-09-23germany
グラン・バッサムState of the Map Africa 20192019-11-22-2019-11-24ivory coast

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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