週刊OSM 377

2017/10/03-2017/10/09

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オランダ-ベルギー自転車道ネットワークと峠名の表示に対応しました 1 | © Richard Fairhurst – Map data © OpenStreetMap contributors

私たちについて

  • 今から2年前、WeeklyOSM編集者の声に応じ、TheFiveはWeeklyOSM管理システムOSMBCの開発をスタートした。このシステムは常に改良を重ね続けられ、WeeklyOSMが6言語ものブログをほぼ同時に公開するために本システムは必要不可欠の存在である。TheFive氏に感謝を! なおOSMBCシステムの開発に関するTheFive氏のブログ記事では、OSMブログ以外の環境への移植についても言及されている。

マッピング

  • Harry Wood氏が非常に長い名前を持つオブジェクトの一覧を作成しました。昨年よりも80個以上増えています。
  • タグ付けメーリングリストではLand Information New Zealand(LINZ)からインポートされたデータにaeroway=airstripがタグ付けされることが正しいかどうか、代わりにaeroway=runwayを使ってはどうかという議論が行われています。
  • 一般的な公共交通の路線バスと長距離乗合のような普通の停留所を通過するバスの区別をしてはどうかという提案があります。
  • 陥没穴のタグ付けを洗練させる提案は投票数が少なかったため締め切りが10月24日まで延長されました。
  • 米国では中央車線が左折専用(日本では右折に相当)に確保され、双方向の通行に使われるCenter Turn Laneと呼ばれる車線があります。Martijn van Exel氏は以前はcentre_turn_lane=yesを使っていたのですが、turn:lanes:both_ways=leftを使ったほうがよいという結論に達しました。
  • Martijn van Exel氏が米国内におけるhighway=trunkの用例を整理しました。ユタ州でhighway=trunkが適切か微妙な道路があり、メーリングリストで相談しています。
  • StreetCompleteの開発者westnordost氏は次のバージョンからmaxspeed:type=*のタグ付けをするとドイツ語フォーラムで発表しました。彼の「トップダウンアプローチ」については批判もあるようです。
  • wikidata=*タグに関する議論が続いています。
    • Frederik Ramm氏は、機械編集、半自動編集、検索ベースの一括編集、MapRouletteのチャレンジなどによる編集を、議論が収束するまで一旦中止すべきであると提案しています。
    • ドイツ語フォーラムでは、wikidata=*タグはあまり有用でないのではとの議論があります。

コミュニティ

  • Michal Migurski氏がTwitterで映画『ブレードランナー2049』のクレジットに「OpenStreetMap協力者」が入っていたと言っています。
  • OSMUKメンバーを募集中です。
  • Projet EOFが、Action Oif Projet EOFを開始しました。本活動では、8カ国で、15の五日間ワークショップ、15マッパソン、21の一日ワークショップを実施します。ツイッターでも#ActionOifProjetEOFをフォローしましょう。
  • Rebecca Firth氏が持続可能な開発目標(SDG)について「国境のない科学:SDGを成功させる」という環境科学研究所発行誌の記事(リンク先から4.5MBのPDFをダウンロードできます)を書いています。SDGについて詳しくはWikipediaをどうぞ。
  • OpenStreetMap APIバージョン0.5が2007/10/7に公開されてから10年になります(なお最新バージョンは0.6です)。Martin Raifer(tyr_asd)氏がAPIの変遷についてブログ記事を書きました。

インポート

  • Christoph Hormann氏はbotなどの自動編集でタグを付ける場合にはキーにbot:という接頭辞を付けることを提案しています。彼はこの接頭辞が増加している(品質の悪い)自動編集の問題を解決することを望んでいます。
  • Abishek Nagaraj氏が「オンラインコミュニティにおける情報提供が知識生産性に及ぼす影響:OSMでの事例」と題する論文を発表しました。米国のTIGERインポートでは、データ年およびデータ品質が異なる二つのデータインポートが実施されたことを利用し、インポートされたデータの特性が、その後の編集に及ぼす影響を評価しました。解析の結果、古いTIGERデータがインポートされた地域では、インポート後の編集数がその他の地域よりも38.8%多かったことがわかりました。つまり、より良いデータをインポートすることは、必ずしも良いとは言えないという結果になります。メーリングリストでも少し議論されています。

OpenStreetMap Foundation

  • 9月28日にIRC上で開催されたコミュニティワーキンググループの議事録が公開されました。

イベント

  • キアーヴァリ市(イタリア)で、河川氾濫災害に対応するためのデータ収集イベントが開催されました。ボランティアメンバーが集めた建物データ(階数、入り口、洪水対応設備)を、マッパーがOSMにデータを投入し、Mapillaryに写真を登録しました。
  • DINAcon 2017が10月20日にベルン(スイス)で開催されます。オープンデータとデジタルによる持続可能な開発についてのイベントです。このイベントではDINAconアワードの授与もあり、Simon Poole氏、Michael Spreng氏、Stefan Keller氏がコミュニティ代表としてノミネートされています。イベントの中でSimon Poole氏はライトニングトーク、Michael Spreng氏とStefan Keller氏はOSMの紹介とUmapの使い方についてのセッションがあります。

地図

  • ATMを検索する地図サービスを公開しているNils Vierus氏が銀行やATMで使われるタグnetwork=operator=brand=について長い議論(de)(自動翻訳)をしています。

ソフトウェア

  • MAPS.MEでデータ編集するさいの挙動についてAnton Khorev氏が解説記事を書きました。
  • 1年前にRoland氏が書いたOverpassに関する解説記事にmmd氏がテストブランチでの計測結果コメントしています。このテストブランチでは毎日のCPUの負荷を大幅に減らすことができるそうです。
  • [1] 自転車向けナビサービスcycle.travel更新され、オランダ-ベルギー自転車道ネットワークの表示、峠名の表示に対応しました。

プログラミング

  • Sven Geggus氏はPostgreSQL 10.0とPostGIS 2.4の組み合わせにするとosm2pgsqlにメリットがあるかかどうかを知りたがっています。標準的な使い方ではメリットは目立ちませんが、並列処理能力が向上しているため高度な分析を行う場合には大きく有利になるようです。
  • Pascal Neis氏が圧縮されたOSM.PBFファイルをJavaで処理する方法を説明しています。
  • Christoph Hormann氏が小さなズームレベルでの土地被覆のレンダリングについてブログ記事を書いています。

リリース

  • JOSMの安定バージョンが公開されました。主な更新内容は以下の通り。
    • 履歴変更セットウィンドウに外部変更セットビューアへのリンクを追加
    • フィードバックが必要な変更セットにreview_requested=yesをつける機能を追加
    • 円形を作成する際に、円の大きさに応じて適切な数のノードをつくる
    • コマンドラインパラメータの拡張
  • Mapbox社はReact Native Mapbox GLライブラリのアルファ版を公開しました。
  • その他のソフトウェアリリースについてはOSM Software Watchlistをご覧ください。

ご存知でしたか?

  • MorbZ氏が作成したRestriction AnalyzerではOSMの進行方向制限を可視化します。
  • Hans HackによるSorted Cities、地図上の建物を大きさでソートします。
  • Torのネットワーク経路を可視化するTorFlow

その他の “ジオ” な事柄

  • Topi Tjukanov氏がオーストラリア大陸にある都市がどのようにシドニーへと続いているのか、OSMデータをQGISとGraphHopperで処理をして可視化しました。
  • 大砲はしばしばボラードとして再利用されます。
  • Salvatore Fiandaca氏が過去から現在までのQGISスプラッシュスクリーンを集めました。

まもなく開催

場所名称開催日
エローOpération libre à Jacou, Jacou2017-10-13-2017-10-15france
カルヴァドスCartoparties de la presqu’île (arbres, environnement et déchets) lors du « Turfu Festival » et de la Fête de la Science, au Dôme de Caen2017-10-13-2017-10-15france
静岡市まちゼミ オープンストリートマップで地図を作ろう2017-10-15japan
ボンBonner Stammtisch2017-10-17germany
リューネブルクMappertreffen Lüneburg2017-10-17germany
スコットランドPub meeting, Edinburgh2017-10-17united kingdom
カールスルーエStammtisch2017-10-18germany
ブレストMapathon Missing Maps à l’UBO Open Factory2017-10-19france
レオーベンStammtisch Obersteiermark2017-10-19austria
コロラドState of the Map U.S. 20172017-10-19-2017-10-22united states
ハンブルクDesign the Smart Mobility Hackathon2017-10-20-2017-10-21germany
京都市幕末京都マッピングパーティ#00:志士たちの今 2017-10-21japan
カールスルーエHack Weekend October 20172017-10-21-2017-10-22germany
ブエノスアイレスFOSS4G+State of the Map Argentina 20172017-10-23-2017-10-28argentina
ブレーメンBremer Mappertreffen2017-10-23germany
台北OpenStreetMap Taipei Meetup, MozSpace2017-10-23taiwan
グラーツStammtisch Graz2017-10-23austria
デュッセルドルフStammtisch Düsseldorf2017-10-23germany
リヨンMapathon Missing Maps à La Tour Du Web2017-10-24france
ノッティンガムNottingham Pub Meetup2017-10-24united kingdom
クールMapping Party Chur2017-10-24switzerland
ベルンMapping Party Bern2017-10-25switzerland
レーヴェンLeuven Monthly Meetup. Topic: Rendering for print2017-10-25belgium
ミンスクbyGIS meetup2017-10-25belarus
ブリュッセルFOSS4G Belgium 20172017-10-26belgium
リューベックLübecker Stammtisch2017-10-26germany
リマState of the Map LatAm 20172017-11-29-2017-12-02perú
ヤウンデState of the Map Cameroun 2017, lors des premières Journées nationales de la Géomatique2017-12-01-2017-12-03cameroun
ボンFOSSGIS 20182018-03-21-2018-03-24germany
ミラノState of the Map 2018, (international conference)2018-07-28-2018-07-30italy

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Spanholz, derFred, k_zoar, muramototomoya.