週刊OSM 456

2019/04/09-2019/04/15

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    地図メモを内容によって分類するNotes Map 1 | © Leaflet | Map data © OpenStreetMap contributors, ODbL — Imagery © openstreetmap.de

マッピング

  • キャンプサイト(tourism=camp_site)内の個々のテント設置場所をタグ付けするcamp_site=camp_pitchの提案プロセスをJoseph Eisenberg氏が再開しました。なおこのタグはすでに6800回以上も使われています。
  • ゴルフ場内のカート通行路をタグ付けするgolf=cartpathをJoseph Eisenberg氏が提案しました。なお現在はhighway=path/servicegolf_cart=designatedが付けられているケースが多いです。
  • ファッションアクセサリー屋のタグshop=fashion_accessories(SelfishSeahorse氏提案)が承認されました。
  • place=localityタグは130万回以上も使われていますが、米国ではゴーストタウンや鉄道分岐位置に使われていたり、アイルランドでは街区を意味するlocality=townland/subtownlandと組み合わせて使われていたりします。タグ付けメーリングリストでは、どのような種類の土地であるのかを示すlocality=*タグを新設したほうがよいか議論されています。
  • ドイツではassociatedStreetリレーションを使って住所を通り名で表現しているケースが多かったのですが、建物オブジェクトのタグに直接入力するように修正することになりました。3月15日のデータと比較して、約90%のデータが修正完了しました。

コミュニティ

  • OSM wikiページの削除基準をTigerfell氏が提案しました。現在投票中です。
  • 米国OSMでは、役員であるMaggie Cawley氏が理事長に当選したことにより役員を辞任することになり、役員補充選挙が実施されました。投票では、過半数を取得した人が出るまで最下位を除外しながら投票を繰り返す方式を採用しているため、1回目の投票では2位だったMinh Nguyễn氏が最終決選で1位になりました。この投票結果についてAlan McConchie氏が分析しています。
  • アカデミックニュースを掲載するウェブサイト The Conversation に、カナダにおける自転車マップを評価した論説記事をColin Ferster氏らが投稿しました。OSMデータは他のデータソースと比べて、最新状態を保っており、地域の詳細情報が詳しいと評価されています。
  • Martijn van Exel氏が「マッピング度」を簡単に評価する計算手法を考案しました。まずマッピング度をPOI密度とみなし、POIには様々な種類があるためnameつきノードをPOIの個数に近似してPOI密度を評価しました。

インポート

  • スウェーデンで環境局から入手した土地利用データのインポート計画中です。
  • 日本で農水省が農地の区画情報をオープン化しました。この巨大な30,951,173ポリゴンデータについてnyampire氏が解説しています。このデータのインポートは「チャレンジング」であると述べられています。

OpenStreetMap Foundation

  • 3/14に行われたOSMFライセンスワーキンググループの部会議事録が公開されています。

イベント

  • 来年度SotMの発表応募締め切りは来週の4月25日です。SotMワーキンググループのグループ長であるChristine Karch氏が念押しのツイートをしています。登録はこちらから。
  • Neil Matthews氏はブリストル(英国)で開催されるOpen Data BristolでOSMを紹介する講演行います

OSM人道支援

  • ケープタウン大学はHOTやMissing Mapsと共に取り組んだモザンビークのサイクロンIdaiによる被害からの災害支援について報告しています。
  • ウェブサイトphysicsworld.comによるとサイクロンIdaiの災害対応マッピングにはヨーロッパ地球科学連合(EGU)のメンバーも参加していたそうです。
  • HOTは2019年の少額支援金の提供先について、30カ国以上からあった申請の中から8つのコミュニティプロジェクトに決定し、選ばれたプロジェクトを簡単に紹介しています。
  • マドリードのLAVANGUARDIAは国境なき医師団やサラゴサ大学の地理学部、Missing Mapsが協力して開催し、500人以上の参加があったマッパソンについて報告しています。

教育

  • ザールブルク市(ドイツ)で開催さたErasmus+プロジェクトがVolksfreund Trier新聞で紹介されました。各国から学生が集まり、レソトなどの危険地域のマッピングを行いました。

地図

  • [1] miche101氏がNotes Mapがバージョン1.0になったことを紹介しています。これは地図メモを内容によって分類しようとするツールで、フォーラムへの投稿によると彼は774の単語によって25のカテゴリに分類しているそうです。
  • Qwant Mapsは経路検索もできるようになりました。
  • Hartmut Holzgraefe氏が管理しているMapOSMaticインスタンスでは翻訳プラットフォームをTransifexからWeblateに変更しました。

オープンデータ

  • FOSS4Gは地球観測衛星(EO)が集めた大量のデータを使って新しいオープンソースアプリケーションを作り出すためのFOSS4G EOデータチャレンジを開催します。データチャレンジは8/26まで開催されますが、いくつかの段階にわかれており提案の募集は4/10までになっています。

ライセンス

  • Frederik Ramm氏はOpenStreetMapのデータを機械学習の学習データとして使われた場合、ライセンスの継承(Share-Alike)をどのように適用するかという質問をしています。

ソフトウェア

  • OpenStreetMap履歴データベース(OSHDB)が更新されました。修正されたバグや新機能はGitHubの変更ログをご覧下さい。

プログラミング

  • OSMデータの変更差分を利用するためにosmosisを使ったシステムの開発者やサービスの運営者は4/11以降もシステムやサービスが正常に動作しているか確認する必要があります。4/11にosmosisが扱うことができない差分がありました。問題に関する詳細はトークメーリングリストの投稿をご覧下さい。
  • 現在のOSM APIにはエディタが編集データの送信を再試行したときにどのように処理するかという概念を持っておらず、ネットワーク上の問題などでデータの送信を再試行すると新しいオブジェクトが2つ作成されてしまうことがあります。mmd氏がこの問題を取り上げ議論が行われています。
  • iDの開発リポジトリでは地物のライフサイクルのタグ付けをサポートするための議論があります。開発者の一人quincylvania氏はこの議論内容を実装したブランチを用意しました。
  • muramoto氏がOpenSwitchMapsの新バージョンをリリースし、ChromeだけではなくFirefoxでも動作するようになったと言っています。このアプリはGoogleマップで表示している位置を別の地図プロバイダやOSMのQAツールで開くためのブラウザ拡張です。新バージョンの開発やFirefoxのサポートではF4mapの開発者jazzzz氏が大きな貢献を行っています。

リリース

ご存知でしたか?

  • 橋のnameには道路の名前を入れますが、橋そのものの名前はbridge:nameに入れます。トンネルの場合はtunnel:nameです。
  • laengengrad-breitengrad.deでは検索した地物や地図上の指定位置をGPSで使われる投影系座標やUTM座標で表示します。

その他の “ジオ” な事柄

  • 災害時のマッピングを迅速に進めるため、衛星画像から機械学習で地物を抽出する技術が求められています。しかし撮影衛星が被災地の真上を通過するとは限らないので、緊急時には斜め方向から撮影した画像を使わざるを得ません。SpaceNetは斜め方向から撮影した衛星画像から建物データを抽出するアルゴリズムに5万ドルの賞金コンペティションを実施し、その結果と使われた技術について解説記事を掲載しました。
  • Swiss Tagesspiegel紙はHans Hack氏が開発した「Figuregrounde」を使ってスイスの都市を当てるクイズを作りました
  • FacebookのAIチームがアフリカ大陸全体の人口分布マップを作成しました。
  • IPO目論見書を精査したAndroid AuthorityはUberが2016年から2018年の間にGoogleマップの使用料として5800万ドルを払ったと報じています。
  • フライトシミュレーターX-Planeのワールドデータを編集するWorld Editor 2.0がリリースされました。OpenStreetMapをオーバーレイできるようになっています。

まもなく開催

    場所名称開催日
    フライベルクStammtisch Freiberg2019-04-18germany
    東京史跡を訪ねてマッピングパーティ(蒲田、六郷)2019-04-20japan
    ブレーメンBremer Mappertreffen2019-04-22germany
    ソルトレイクシティSLC Map Night2019-04-23united states
    ノッティンガムNottingham pub meetup2019-04-23england
    Joué-lès-ToursRencontre Mensuelle2019-04-23france
    バルセロナ#geomobBCN2019-04-24spain
    モンペリエRéunion mensuelle2019-04-24france
    デュッセルドルフStammtisch2019-04-24germany
    Phone/Video ConferencingMappy Hour US2019-04-24united states
    Mumble CreekOpenStreetMap Foundation public board meeting2019-04-24everywhere
    リューベックLübecker Mappertreffen2019-04-25germany
    Greater Vancouver areaMetrotown mappy Hour2019-04-26canada
    グラーツGrazer Linuxtage 20192019-04-26-2019-04-27austria
    レシステンシアTaller de edición en FLISoL20192019-04-27argentina
    レンヌRecensement des parcs et jardins2019-04-28france
    ボーフムMappertreffen2019-05-02germany
    ナントRéunion mensuelle2019-05-02france
    ツィッタウOSM-Stammtisch Zittau2019-05-03germany
    台北OSM x Wikidata #42019-05-06taiwan
    エッセンMappertreffen2019-05-07germany
    モンペリエState of the Map France 20192019-06-14-2019-06-16france
    アングラ・ド・エロイズモErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-06-24-2019-06-29portugal
    ミネアポリスState of the Map US 20192019-09-06-2019-09-08united states
    エディンバラFOSS4GUK 20192019-09-18-2019-09-21united kingdom
    ハイデルベルクErasmus+ EuYoutH_OSM Meeting2019-09-18-2019-09-23germany
    ハイデルベルクHOT Summit 20192019-09-19-2019-09-20germany
    ハイデルベルクState of the Map 2019 (international conference)2019-09-21-2019-09-23germany
    グラン・バッサムState of the Map Africa 20192019-11-22-2019-11-24ivory coast

    Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SunCobalt, TheSwavu, derFred, k_zoar, muramototomoya.

One Reply to “週刊OSM 456”

  1. Would it be better if the advice by naming a bridge could be better as ‘enrich it with the tags man_made=bridge/tunnel aso and adress the name tag at the object’ as mentioned ?