週刊OSM 522

2020/07/14-2020/07/20

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日の出が良く見える道路1 | © Victoria Crawford | map data © OpenStreetMap contributors

マッピング

  • Michael Reichert氏は、地元の知識が無いアームチェアマッパーのマッピングした、道路の種類や表面(surface)を元に戻したいと考えています。こういった編集が行なわれた地域を元に戻してもいいか、タグを衛星画像のみから適切にマッピングすることができるかといった議論が続きました。
  • 2020年第3四半期の英国四半期プロジェクトでは自転車関連のインフラ整備が行なわれることになりました。このプロジェクトで行なわれる内容はWikiページに掲載されています。
  • Adamant36氏が、osm.orgの「編集」ドロップダウンメニューにRapiDを追加するリクエストを出したことで、多くの意見が交わされました。
  • Supaplex030氏は、道路を自転車で走行した際の振動をスマートフォンのセンサーで計測し、振動の度合いを分類して平坦度を示すsmoothness=*でマッピングをしました。ユーザー日記には計測や分類の方法を説明しています。
  • MITFAHR|DE|ZENTRALEが、ドイツの鉄道駅周辺でマッピングされていない駐輪場を見つける方法を掲載しています。

コミュニティ

  • FOSSGISのページにはAmazonのアフィリエイトリンクが設置されOSMFの収入になりますが、収入を記録したページが更新されていませんでした。Stephan Knauss氏が状況を尋ねたところ、アフィリエイトはまだ機能しているが収入は減少傾向にあるとの回答がFrederik Ramm氏から得られました。
  • Andy Allan氏が、osm.orgのウェブサイトを改善する生産的な1日を過ごしました。
  • EsriとFacebookが共同でOSMに利用可能なデータセットを提供したことについてDeane Kensok氏が解説記事を公開しました。このArcGIS データセットはOSMライセンスに準じており、OSMタグも付けられています。データはRapiDエディタまたはJOSMから利用できます。Esriは今後さらに様々なデータをOSM向けに提供する計画です。
  • Geomobポッドキャストの第24回は、ルート検索ソフトウェアGraphhopperの共同設立者であるPeter Karich氏へのインタビューです。
  • Geomobポッドキャストの第25回は、StreetCred社のRandy Meech氏へのインタビューです。Meech氏は過去にMapzen社のCEO、 MapQuest社のCTOを務めました。
  • SotM2020で実施されたOSMクイズがオンラインで挑戦できるようになりました(Ilya Zverev氏が作成)。なおSotMではWeeklyOSM編集メンバーであるNakaner氏が1位を獲得しました。なおソースコードが公開されているので、自分でクイズを作ることもできます。
  • Ed Neerhut氏(Mapillary)が、パンデミック時における地図の重要性に関する記事Geospatial World 誌に寄稿しました。

OpenStreetMap Foundation

  • Planetダンプの生成に必要なメモリが不足していたため、一時的にosm.orgにアクセスできないことがありました。今後はこの問題を防ぐためにストレージバックエンドをAmazon S3に移行する予定です。
  • 6/15に開催された、地域支部・地域コミュニティワーキンググループの議事録が公開されました。
  • OpenStreetMap USは正式にOSMFの地域支部となるための申請を行ないました。申請に関する情報はOSMFのウェブサイトで公開されています。
  • OSM運営チームのツイートよると、OSMFに寄付されたビットコインは、OSMプロジェクトのインフラをより強力なものにするために使われています。

OSM人道支援

  • 今年行なわれるHOT役員選挙の候補者推薦が締め切られました。、今回の選挙では2議席が争われます。候補者は7/31までにHOTに対する自身の考えを表明しなければなりません。選挙に関する情報はWikiページにまとめられています。
  • HOTは、2019年に少額支援金を提供したプロジェクトの活動を紹介しています。
  • 2025年までにHOTが取り組むべきことについて、Mikel Maron氏がユーザー日記に記事を書いています。

地図

  • LandlordTech社は、住宅の経時的なモニタリングや分析により不動産の瑕疵を分析するサービスを始めました。導入マップにOSM地図が使われています。
  • John Nelson氏は地図上のポイントを輝かせて表示する「ホタル地図」の作り方を解説しています。これまでに作った地図で最もウケが良かったとのことです。
  • Migurski氏は、Facebook社がDaylightマップの更新版をリリースしたことを発表しました。
  • 韓国では地図サービス法規制により、Googleは地図データの改善に苦労しており、韓国国内企業が保護されていることを解説する動画をTapakapa氏が投稿しました。

ライセンス

  • 7/9に開催されたライセンスワーキンググループ(LWG)の議事録が公開されました。帰属表示に関する議案のほか、10年間LWGに貢献したSimon Poole氏の退任も発表されています。

ソフトウェア

  • 表示している地図サービスを切り替えるブラウザ拡張機能「OSM Smart Menu」に新機能が追加されました。URLテンプレートを使って独自のリンクを作成したり[1]、既存リンクの名前を変更すること[2]ができます。また、どのウェブサイトからでも対応地図サービスに切り替えることができるようになりました[3]
  • John Vargas-Muñozらは、機械学習を使ったOSMデータの改善事例や、OSMデータを使った機械学習事例をまとめたレビュー論文をGeoscience and Remote Sensing Magazine誌に投稿しました。

プログラミング

  • hauke-stieler氏は新たなタスキングマネージャーSTMを開発しました。ドイツ語メーリングリストで使い方などを説明しています。なお類似ソフトとしては、HOTタスキングマネージャーMapCraftがあります。
  • Victoria Crawford氏はハックニー特別区(英国)内で日の出が良く見える道路を季節ごとに表示する地図を作成しました。ソースコードはGitHubで公開されています。
  • Alexey Pechnikov氏はOSMデータを使ってPostgreSQL/PgRoutingでルート検索をおこなった自身の経験をまとめました

ご存知でしたか?

  • OpenStreetMap Wikiには、地物へのタグ付けに役立つ五十音順POIリストがあります。
  • Mapireでは19世紀のヨーロッパの地図を見ることができます。

その他の “ジオ” な事柄

  • Group on Earth Observations (GEO)とGoogle Earth Engine (GEE)は、地球観測データのオープン化を促進するため32のプロジェクトを支援することを発表しました。なお日本からは名古屋大学宇宙地球環境研究所のプロジェクトが採択されています。
  • Alexander Zipf氏(ハイデルベルク大学)は、道路の騒音や汚染空気を避けた歩行者用ルート検索方法を開発したことをブログで報告しています。
  • 台湾の花蓮県では歴史言語研究所のチームが調査をおこない、原住民ブヌン族が居住していた1875年の遺跡を発見しました。

まもなく開催

場所名称開催日
Ludwigshafen a.Rhein (Stadtbibliothek)Mannheimer Mapathons e.V.2020-07-23germany
デュッセルドルフDüsseldorfer OSM-Stammtisch2020-07-29germany
ロンドンLondon Missing Maps Mapathon (ONLINE)2020-08-04uk
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2020-08-05germany
台北OSM x Wikidata #192020-08-10taiwan
チューリッヒ120. OSM Meetup Zurich2020-08-11switzerland
ミュンヘンMünchner Stammtisch2020-08-12germany
キャンディ2020 State of the Map Asia2020-10-31-2020-11-01sri lanka

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Nordpfeil, Rogehm, TheSwavu, derFred, k_zoar, muramototomoya.