週刊OSM 385

2017/11/28-2017/12/04

JOSMプラグインQuickLabelが公開されました ¹ | © OpenStreetMap Mitwirkende

マッピング

Potentiel 3.0(ハイチデジタル協会)がZerpelin盆地の3Dモデルを作成しました。
Daniel Koc氏は、自然保護区のレンダリング方法の変更とタグ付け方法をユーザー日記に書いています。
Ilya Zverev氏がトークメーリングリストでOSM streakを紹介しています。毎日継続的に編集をする手助けをするウェブサイトで、毎日編集するとポイントをもらえます。
ごうだまりぽ氏が3作目となるJOSMプラグインQuickLabelを公開し、フィードバックを求めています。このプラグインは指定したタグの値をオブジェクトの上に表示させることができ、cuisineやsurfaceタグのような地図上に表示されないタグのマッピング状況を確認するのに便利です。JOSMにも似たような機能がありますが、このプラグインのほうがずっと簡単に使えます。
MapillaryブログでMapillary Taskerが紹介されています。このツールを使うとタスクが設定されたエリアのMapillary画像撮影、地図編集、データの検証を共同で作業できます。
Daniel Koc氏は英国の入会地に関する法律で定められた地域にタグ付けされるleisure=commonとleisure=village_greenについて質問し、これらはよく間違った使い方をされるのでタグの使い方の議論を呼びかけています。

コミュニティ

Richard Fairhurst氏がオープンソースへの貢献者行動規範である”Contributor Covenant”に、教育と社会経済的地位に関する文章を追加する提案をしました。提案の倫理的根拠の説明ではOpenStreetMapに言及されています。
Roland Olbricht氏がwikiの提案プロセスについて質問しています。Ilya Zveryevが提案した地下鉄マッピングスキームへの反応を見ると、現行の提案プロセスに修正が必要ではないかと考えています。
OSMF役員選挙が実施中です。OSMにおける意見の多様性を確保するためには、OSMF理事会における米国HOT Incの発言力が強くなりすぎないようにしたほうがよいと、Nicolas Chavent氏がOSMFメーリングリストで意見を述べています。また、HOTの行動規範についても言及されています。
英国OSMの諮問委員会は「Directed Editing policy(指導編集ポリシー)」
に難色を示していて、英国OSMから別の新しいポリシーが提案されるようです。

OpenStreetMap Foundation

Glassman氏がOSMFに対して、他の大規模なオープンソースプロジェクトと同じように「行動規範」を採択するようユーザー日記で提案しています。
Christoph Hormann氏が、OSMF理事長選挙では立候補者の政策を理解して投票しようとブログで呼びかけています。

イベント

先週末ペルーのリマでSotM Latam 2017が開催されました。現地ペルーや南米のTwitterアカウントにツイートがあります。

OSM人道支援

Alessandro Venerandi氏がOSMデータを用いて、道路ネットワークをもとに地域の貧困度を推定する手法を研究しています。
HOT米国法人を退職したSeverin(別名sev_osm)氏が退職の理由とHOTへの不満をユーザー日記に書いています。
Rachel VanNice氏が今年の災害に対するHOT活動に感謝の意を表しています。

地図

OpenTopoMapの山頂表示アルゴリズムが変更されます。例えば、ズームレベル8では、周囲の山と100km離れている山頂を表示するようになります。

switch2OSM

日本を含む多くの国でポケモンGOの地図がOpenStreetMapに切り替わりました。地域によってはより優れた地図データが使われることになります。
Garmin社のスマホアプリPilotのバージョン9.1からOSMデータが使われるようになりました。

オープンデータ

ケンブリッジ(英国)では自動車ナンバー自動読取装置によって読み取られた1週間分の車両移動データが公開されました。データは匿名化されているそうです。

ソフトウェア

Kevin Arutyunyan氏はQGIS 3.0の新しい3Dビューアーを使ってOSMのデータを表示させました。彼はまだOSMで3Dマップを作るためには情報が足りないことに気づいたと言っています。
OverpassAPIの主力開発者mmd氏が質問に答える形で今後のパージョンではウェイの長さを指定することができるようになると言っています。

プログラミング

iDは衛星写真の明るさを4段階で調整できますが、次のバージョンでは明るさ、コントラスト、彩度を0～200%で調整できるようになります。
Komяpa氏がtile.openstreetmap.orgのレンダリングキューを改善するプルリクエストに対して$100の賞金を提供しています。

リリース

JOSMの安定バージョン13170がリリースされました。
MapboxのAndroid向けSDK v5.2.0とiOS向けSDK v3.7.0のリリースでは表示してる地図のスクリーンショット機能やジオリファレンスされた画像を背景図にする機能などが追加されました。iOS版ではVoiceOverとの互換性が向上しています。
Mapbox Navigation SDK for iOS v0.11.0がSwift 4に切り替わりました。ルート上の階段表示などの機能が追加されました。
MapboxDirections.swift v0.14.0では有料道路を回避するオプションが付きました。v0.15.0では右側通行と左側通行を設定できるようになりました。

ご存知でしたか？

Amazonのアフィリエイトリンク経由でお買い物をすると、購入金額の5～9%がOSMに寄付されます。ぜひご利用ください！ただし、Amazon日本用のアフィリエイトリンクはない模様です。
シュヴァイヒ市(ドイツ)のオープンデータがポータルサイトにまとめられています。

その他の “ジオ” な事柄

QGIS 3.0がまもなくリリースされる予定です。新バージョンでは多くの改良点や新機能があるためドキュメントを更新する必要があり、開発チームが協力を呼びかけています。
微量の放射性物質Ru106がヨーロッパ全域で検出されました。おそらくマヤーク核技術施設(ロシア)から放出されたものと思われます。ただしごく微量のため危険性はありません。
チェコ鉄道が2018年用手帳の配布を中止しました。手帳に添付されていた地図に、ISIL(イスラム国)や未解決の領土紛争問題(クリミア半島がロシア領と記載されているなど)が表記されていたためです。

まもなく開催

場所	名称	開催日
Denver Online High School Mitchell	PoliMappers’ Adventures: One mapping quest each day	2017-12-01-2017-12-31
レンヌ	Réunion mensuelle	2017-12-11
リヨン	Rencontre mensuelle	2017-12-12
ナント	Réunion mensuelle	2017-12-12
トゥールーズ	Rencontre mensuelle	2017-12-13
ブラジル連邦共和国	#CompleteTheMap Brasília – o evento	2017-12-13
ミュンヘン	Stammtisch	2017-12-14
モスクワ	Schemotechnika 13	2017-12-14
ドレスデン	Stammtisch	2017-12-14
ベルリン	DB Open Data Hackathon	2017-12-15-2017-12-16
台北	OpenStreetMap Taipei Meetup	2017-12-18
ボン	Bonner Stammtisch	2017-12-19
リューネブルク	Mappertreffen	2017-12-19
ノッティンガム	Pub Meetup	2017-12-19
Urspring	Stammtisch Ulmer Alb	2017-12-28
デュッセルドルフ	Stammtisch	2017-12-29
エッセン	Mappertreffen	2017-12-30
ローマ	FOSS4G-IT 2018	2018-02-19-2018-02-22
ボン	FOSSGIS 2018	2018-03-21-2018-03-24
ポズナン	State of the Map Poland 2018	2018-04-13-2018-04-14
ミラノ	State of the Map 2018 (international conference)	2018-07-28-2018-07-30