Author: weeklyteam

週刊OSM 507

2020/03/31-2020/04/06

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Pascal Neis氏によるアクティブマッパー数の分析。3月10日頃から減少傾向でしたが、現在は回復したようです。 1 | © Pascal Neis © map data OpenStreetMap contributors

マッピング

  • [1] Pascal Neis氏は、最近OSMの編集が減少していることに気づきました。この減少の原因がCOVID-19にあるのか、マッパー達はもっと重要度の高いことを行っているのか、現地調査が減ったためか、有償マッピングを行っている人が少なくなったのかはわかりません。彼は先月のアクティブマッパーエディタの使用統計についてツイートしました。
  • Phyks氏は、マウンテンバイク専用コースもhighway=cyclewayでタグ付けできるか尋ねています。彼はWikiのドキュメントは都市にある自転車道を想定していると考えているためです。メーリングリストには80を超える回答が寄せられているため、その中には彼の疑問を解決してくれるものがあるはずです。
  • Ty Stockman氏が、病院につける詳細タグとしてurgent_care=yes/no提案しました。予約なしで病院に直接行くことができることを意図したタグのようですが、定義がわからないと指摘されています。
  • Redditで新型コロナウイルス対応タグについて議論されています。パンデミック中に開店時間を変更している場合、既存タグは変更せずにopening_hours:covid19というタグをつけます。この接尾辞はopening_hours, description, note, delivery, takeawayに適用可能であり、パンデミック期間中のみ有効です。なおフランスではこれらのタグがすでに使用されており、先週に紹介した地図で使用されています。
  • Pascal Neis氏がマッパー向けの新しいサービスをリリースしました。このサービスは指定期間に編集されたタイルを視覚化できます。

コミュニティ

  • 先週紹介したフランスの新型コロナウイルス対応開店情報地図に対応した店舗数は20万件に達しました。また現在ではドイツ、スイス、オーストリア、スペイン、アンドラ各国に対応を拡大しました。自分の国に対応させたい場合はGitHubでご相談ください。なおTransWay社はiOSアプリを公開しました。AndroidアプリはEric Afenyo氏が開発中です。
  • OpenCage DataGeomobに所属するEd Freyfogle氏が、Andy Allan氏にインタビューした記事がGeomobで公開されています。彼らは地理空間情報(主にOpenStreetMapの)ビジネスを立ち上げる際の課題について話をしました。Andy Allan氏はOSMのベテランマッパーであり、OpenCycleMapの開発やThunderforestの創設を行っています。
  • Austin Bell氏が新しく「Nodes and Ways」というOSM関連のポッドキャストを始めました。最初の配信ではOSM USの執行役員であるMaggie Cawle氏へインタビューを行っています。
  • 3/30から4/5にかけて、ロシアのOSMコミュニティでは地図メモの解決をするキャンペーンが行われました。キャンペーンには48人が参加し、1,500の地図メモが解決されましたが、ロシア国内ではまだ19,000以上の地図メモが未解決となっています。なお、日本国内にも未解決の地図メモが10,000個以上あります。
  • Valery Trubin氏が続けているOSMマッパーへのインタビュー記事、
    Alexander Pavlyuk氏とは航空写真のオルソ画像などについて、Maxim Dubinin氏とはOSMのデータ品質と、その品質が信用されない理由について話をしました。

インポート

OpenStreetMap Foundation

  • OSMF理事のJoost Schouppe氏がOSMF少額支援委員会の発足を発表しました。
  • OSMF会員ワーキンググループのMichael Spreng氏は、OSMに「かなり貢献した」人を無料でOSMF会員とするという提案をしました。「かなり貢献した」基準は、過去365日間で少なくとも42日編集したマッパーと定義されています。OSMブログではこの提案に対し、OSMFメーリングリストのスレッドや会員ワーキンググループへメールによるフィードバックを送るよう求めています。

地図

  • アイルランド政府は半径2kmの範囲を示すための地図を公開しています。これは、新型コロナウィルス対策によって人々の行動が家から半径2kmに制限されているためです。背景地図はOSMが使われています。
  • 新型コロナウイルス対応のためミシオネス州(アルゼンチン)の店舗情報を集約した地図に関する記事が Primera Edición 紙に掲載されました。
  • ハイデルベルク大学GIS研究グループHeiGITとマルクスリース医療センターは共同で新型コロナウイルス臨床試験マップ作成しました。日を追うごとに世界各地で開始されている臨床試験が可視化されています。

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  • ロシアのプロジェクト「都市の記憶」では、人類学者や社会学者が調べた地域伝承を集めています。背景地図にOSMが使われています。

オープンデータ

  • 英国地理空間委員会は、住所識別子がオープンデータとして利用可能になることをアナウンスしました。Owen Boswarva氏は本件に関する予備的分析をツイートしています。ただし住所データそのものはオープン化されません。

ソフトウェア

  • iOS用POI検索アプリAnyFinder:covid19タグに対応しました。パンデミック中に営業時間などが変更されている店舗を調べることができます。
  • ハイデルベルク大学GIS研究グループHeiGITが運営しているルート検索サービスOpenrouteserviceの無料使用量が拡大されました。新型コロナウイルス対応で医薬品や食品の配送が増加することを支援するためです。

リリース

  • JOSMの安定バージョン20.03(16239)がリリースされました。新バージョンではアラビア語やインド数字、クメール語の数字がサポートされたほか、いくつかの機能強化と修正が行われています。

ご存知でしたか?

  • 企業が簡単に自分の企業情報をOSMへ登録するためのサイト、onosm.org

その他の “ジオ” な事柄

  • Googleは新型コロナウイルス対応の公衆衛生行政を支援するため、匿名化された位置情報データを使って各地域で人々の移動情報を時系列でまとめました。各国の詳細レポートはこちらから検索できます。日本の分析レポートはこちら
  • 世界有数の地理情報システム企業ESRI社は、ArcGISオンラインでOSMのデータを取り込めるレイヤーの利用方法をブログで説明しています。

まもなく開催

イベントの最新状況は カレンダー などで確認ください。

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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