Author: weeklyteam

週刊OSM 497

2020/01/21-2020/01/27

lead picture

OSMに表示されるフェルディナンド・マゼラン世界周遊500周年記念航海 1 | © CMETOC | © map data OpenStreetMap contributors

マッピング

  • 欧州水プロジェクトは水飲み場の写真をウィキメディアに登録し、OSMにデータを追加する活動を進めています。データの登録方法はこちらにまとめられています。
  • Cascafico Giovanni氏は、volcano:status=activeタグをOverpass-turboで検索し、Sentinel-2衛星の赤外写真と比較したところ、このタグが付けられた火山のほとんどは現在噴火していないことに気が付きました。メーリングリストの議論では活火山の定義などについて議論されています。
  • EUでは2018年に自動車用燃料の参照記号がE5/E10/B7形式に切り替えられました。OSMでは供給可能な燃料種をfuel:*=yes/noでタグ付けすることができますが、OSMで使われている参照記号が古いままであることをThibault Molleman氏が指摘し、タグ体系を切り替えるべきか質問しています。
  • 再利用可能で不要な物を、他の人が利用できるよう置いておける施設へのタグ付けamenity=give_boxの提案への投票が行われています。

コミュニティ

  • フィリピン・ディリマン大学でLGBQT+をテーマにしたマッパソンが1月11日に開催され、600個以上の医療関連施設がマッピングされました。
  • OSM米国では理事選挙が行われており、候補者のうちMinh Nguyen氏やDaniela Waltersdorfer (別名DW2515)氏はOSMのユーザー日記にマニフェストや基本方針を書いています。他の候補者の情報はOSM Wikiで確認できます。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMF役員であるMikel Maron氏が、OSMFで設立が検討されている多様性ワーキンググループで取り組むべきテーマについて意見を募っています

イベント

  • オーストリア最大の地理情報イベントAGIT 2020でOSMとOSGeo/FOSSGISがそれぞれ展示される予定です。イベントは7/8から3日間開催され、現在も発表の募集が行われています。

OSM人道支援

  • HOTはHOT Summit 2020をどこで開催するか検討中です。Twitterの投票ではケープタウン(南アフリカ)で開催とする声が多かったため、OSMFのSotMワーキンググループに連絡を入れています。
  • ハイデルベルク大学のGIScience研究グループが、バングラデシュにあるロヒンギャの難民キャンプマッピングをOpenStreetMap History Data APIで分析した結果を説明しています。

地図

  • 現在、OSMのダンプデータであるPlanet.OSMのダウンロード速度が400KB/s程度に制限されています。Grant Slater氏は、なぜこの速度になっているのかを説明し、ミラーからダウンロードするよう呼びかけています。
  • Mark Lester氏が欧州の鉄道や長距離バスのGTFSデータ情報を表示するサービスBuzMap紹介しています。
  • 練習船NRPサグレスフェルディナンド・マゼランによる世界周航500周年を記念し、当時の航路をたどる航海に出発しました。航海には1年をかけ、2021年1月にポルトガルに戻る予定です。ポルトガル海軍は船の位置と航路がわかるようにオンライン地図を作成しました。もちろん、背景図にはOSMが使われています。
  • コロナウイルスの感染者および死亡者の分布を可視化した地図がいくつも作成されていますが、Cartonumeriqueは可視化手法に対する批判記事を公開しました。AFPは感染者が一人でも発生した国は一律で赤く表示した地図を作成しましたが、この可視化では誤解を招きやすいと指摘しました。一方で、New York Times等は感染者と死亡者を区別し、さらに中国国内の地域分布も見えるようにした地図を作成し、効果的であると評価されています。なお他には、CNBCにはインタラクティブ表示される地図が掲載されています。

オープンデータ

  • ブランデンブルク州(ドイツ)は、以前までは有料で制限のあるライセンスで公開されていた数百の基本的な地理データが無料となりました。
  • オープンナレッジファウンデーションが2020年の少額支援制度を発表しました。

プログラミング

  • Mapboxがrouter.project-osrm.orgのサービスを停止させることをDaniel Patterson氏が発表し、サービスの運営を引き継いでくれる人がいないか尋ねています。
  • Harmut氏がMapOsmaticで行政境界を使って判明した問題をブログに書いています。

リリース

  • OsmAndチームがOnline GPS Trackerのバージョンを0.8に更新しました。新しいバージョンでは位置情報の共有が簡単になり、OsmAndアプリ上で使えるウィジェットができました。単位とタイムゾーンが改善され、いくつかのバグが修正されています。
  • OpenStreetBrowserがバージョン4.7になり、線の幅などをメートル単位で指定できるようになりました。この機能により、例えば鉄道線路幅を正しく表示することができるようになります。

ご存知でしたか?

  • Andrei Kashcha氏は山の標高データを周波数グラフのように描画した世界地図を作成しました。ソースコードはGitHubで公開されています。

その他の “ジオ” な事柄

  • 自転車交通の促進におけるIT技術の活用に関する記事がBusinessMirrorに掲載されました。自転車交通量を計測して信号機の間隔調整などがおこなわれているそうです。なおPeopleForBikesが開発した、OSMの自転車施設データを活用して自転車向け最適ルートを分析するツールも紹介されています。
  • 国連パルスラボ・ジャカルタは、オープンデータやSNS情報を活用して災害監視および対応をおこなうツールを開発しました。このツールにはHeiGITが開発したOpenrouteserviceが組み込まれています。
  • テスラ社は、中国で製造した自動車にはBaidu地図を搭載することを発表しました。
  • AIを用いて衛星画像から道路種別と車線数を推定するモデルを、MITとカタール計算機研究所が共同で開発しました。機械学習のデータにOSMデータが用いられており、推定した車線数等をOSMに反映することも研究者は検討しています。

まもなく開催

場所名称開催日
ブダペストBudapest gathering2020-02-03hungary
ベルリンOSM-Verkehrswende #82020-02-04germany
ロンドンMissing Maps London2020-02-04united kingdom
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2020-02-05germany
サンホセCivic Hack & Map Night2020-02-06united states
ドレスデンStammtisch Dresden2020-02-06germany
モンルージュRencontre mensuelle2020-02-06france
ドルトムントMappertreffen2020-02-07germany
レンヌRéunion mensuelle2020-02-10france
グルノーブルRencontre mensuelle2020-02-10france
台北OSM x Wikidata #132020-02-10taiwan
トロントToronto Mappy Hour2020-02-10canada
リヨンRencontre mensuelle pour tous2020-02-11france
ロンドンMove 2020 (featuring OSMUK)2020-02-11-2020-02-12united kingdom
チューリッヒ114. OSM Meetup Zurich2020-02-11switzerland
ハンブルクHamburger Mappertreffen2020-02-11germany
ミュンヘンMünchner Stammtisch2020-02-12germany
ナントRencontre mensuelle2020-02-13france
ベルリン140. Berlin-Brandenburg Stammtisch2020-02-14germany
リューネブルクLüneburger Mappertreffen2020-02-18germany
カールスルーエKarlsruhe Hack Weekend February 20202020-02-15-2020-02-16germany
マインツMainzer OSM-Stammtisch2020-02-17germany
ViersenOSM Stammtisch Viersen2020-02-18germany
トリノFOSS4G-it/OSMit 20202020-02-18-2020-02-22italy
ダービーDerby pub meetup2020-02-18united kingdom
ケルン・ボン空港126. Bonner OSM-Stammtisch2020-02-18germany
Ulmer AlbStammtisch Ulmer Alb2020-02-20germany
レンヌAtelier découverte2020-02-23france
タカサゴTakasago Open Datathon2020-02-24japan
SingenStammtisch Bodensee2020-02-26germany
デュッセルドルフDüsseldorfer OSM-Stammtisch2020-02-26germany
リューベックLübecker Mappertreffen2020-02-27germany
リガState of the Map Baltics2020-03-06latvia
フライブルクFOSSGIS-Konferenz2020-03-11-2020-03-14germany
ケムニッツChemnitzer Linux-Tage2020-03-14-2020-03-15germany
ルムニク・ヴルチャEuYoutH OSM Meeting2020-04-27-2020-05-01romania
グアルダEuYoutH OSM Meeting2020-06-24-2020-06-28spain
ケープタウンState of the Map 20202020-07-03-2020-07-05south africa

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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