Author: weeklyteam

週刊OSM 414

2018/06/19-2018/06/25

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OSMデータの可視化:ドイツのビアガーデン分布 1 | © Nikolai Janakiev, map data © OpenStreetMap contributors, ODbL

マッピング

  • Jyri-Petteri Paloposki氏は普段は道路として使われていて、時に滑走路にもなる道路へaeroway=highway_stripとタグ付けしてはどうかと提案しています。軍事的な訓練や緊急着陸の際には道路が閉鎖されることがあります。提案の詳細はWikiをご覧ください。
  • レーシングコースの施設を適切にマッピングしたい方はいらっしゃいますか? そのための提案がここにあります。
  • サウナをきめ細かくタグ付けするための提案はタグ付けメーリングリストで国際的な議論を呼んでいました。この提案は6/25からWikiで投票が始まっていて、7/9が締め切りになっています。
  • 複雑な屋内や地下のマッピングについてn76氏がOSMフォーラムでマッピングについての助けを求めています。こういったオブジェクトをレンダリングする地図もありWikiページは非常に充実しているのでこれらを参考にすることができます。

コミュニティ

  • 米国OSMは引き続き執行役員を募集しています。
  • Datendelphin氏はマッパーがOSMFメンバーの場合、osm.orgのユーザーページにアイコンを表示させる提案をしています。
  • 2018/6/20、mkačer氏による編集でOSM全体の編集が60,000,000回目に達しました。50,000,000回目の編集はほぼ1年前の2017/7/3に行われています。
  • 2017年12月からOSMF理事として働くHeather Leson氏はOSMコミュニティにおける多様性問題の経験談を集めるためにユーザー日記を公開しています。彼女はOSMのジェンダー問題に対する意識を高めるための取り組みに「Open Gender Monologues」という名前を付けました。SotM ミラノではこのトピックに関するセッションも持っています。彼女のユーザー日記には多くのコメントが付けられ、物議を醸しています。
  • タグ付けメーリングリストではiDが持つタグ付けのテンプレートをエディタから分離し、個別のプロジェクトとして開発する提案がされ、議論されています(1, 2)。この主張の支持者達はタグ付けの決定が一つのエディタ開発者がに委ねられることを危惧しています。
  • mapeadora氏はOSMのジェンダー平等に関するアンケートについてユーザー日記を公開しましたこの件はSotMミラノで発表がありますが、彼女は調査結果の概要を公開しています。アンケートは広く意見を求めるために7つの言語で公開され、14カ国で33人の男性と24人の女性が回答しました。
  • 国際地理情報ジャーナルで「OpenStreetMap、リモートセンシングデータ及び空間メトリクスを使った街区レベルでの都市の土地利用のマッピング」という論文が公開されています。
  • ラテンアメリカと世界中のユーザーにより1400以上の地図が登録されているuMap LatamインスタンスはOSM APIの変更やuMapシステムの更新のため新しいインスタンスの構築に迫られていました。ユーザー自身でデータを移行させなければならない可能性もありましたがuMap開発者の協力を得てデータベースを含めたすべての情報を新しいサーバーへ完全に移行することができました。

OpenStreetMap Foundation

  • 6/21に開催されるOSMF理事会で、OSM地域支部承認ルールに関する議論が非公開で行われる議事案が提示されました。Michael Reichert氏は、地域支部承認基準はメーリングリスト等でまず議論したほうがよいと提案しました。
  • 6/14に開催されたライセンスワーキンググループミーティングの議事録が公開されました。osm.orgの新しい利用規約についての議題が含まれています。
  • メーリングリストの質問から、Facebook社とApple社がOSMFの企業会員であることが明らかとなりました。しかし、両社はOSMデータを使っていながら著作権表示が不適切であるとMartin Koppenhoefer氏が批判しています。

イベント

  • 6/22~23に札幌市でFOSS4G Hokkaido 2018が開催されました。
    コアデイに行われた発表の動画ツイートのまとめが公開されています。発表の中ではOpenStreetMapに関する発表も行われました。
  • State of the Map USは10/5~7にかけてミシガン州のデトロイトで開催されます。

OSM人道支援

  • OSMザンビアが、HOTの少額支援金制度やNetHopeのデバイス支給などの援助を受けて、コミュニティが大きくなっていることをHOTが紹介しています。

地図

  • OSM Cartoのバージョン4.12.0がアナウンスされました。大きな変更点としては、エリアのサブピクセル精度が廃止されました。小さな変更点としては、tourism=informationの種類別表示、place=quarterhistoric=city_gateの表示などがあります。

switch2OSM

  • OpenStreetMapブログにはOSMデータの地図を使うための詳細な説明が書かれています。OSMの地図を使う予定のある人にもない人にも必読のエントリーです。

ソフトウェア

  • Telenavは将来のマッピングはセンサー機器と人工知能や機械学習によって行われるだろうという見解をブログで公開しました。今までは利用可能なオープンツールがないため、自動編集のブレークスルーが妨げられていましが、TelenavはOpenStreetCamでの機械学習のトレーニング用の画像と機械学習技術、それらによる検出結果という重要なコンポーネントを公開していて、それらを使って地物の自動検出を向上させるために賞金10,000ドルのコンテストを開催しています。TelenavはMapboxFacebookのように自動編集を推し進めます。
  • 坂ノ下氏が「まち歩きマップメーカー」をバージョンアップさせました。道路や建物、池や森林の色を指定してシンプルな地図をPNG画像やSVGで保存することができます。彼はブログで使い方を説明しています。

プログラミング

  • 「OSMデータを用いた国および都市のt-SNE法による比較」というブログ記事で、OSMの施設データを処理して国や都市をクラスタリングする方法をNikolai Janakiev氏が解説しています。
  • [1] Nikolai Janakiev氏はBlenderとPythonを使ってOSMのデータをヒートマップで可視化するツールを作りました。

リリース

  • iDエディタのバージョン2.9.1が公開されました。amenity=shelterを指定した際にbuilding=yesが自動で付けられていましたが、オプションで選択するようになりました。
  • QGISのバージョン3.2が6/24にリリースされ、画像をふんだんに使った変更履歴も公開されています。コードネームの「Bonn」は2016年に第16回QGIS開発者会議が開催された都市の名前です。

メディア掲載

  • ドイツのIT系新聞NetzweltがGoogleマップに対するOSMのメリットについての記事を公開しました。記事では「世界で最も緑の多い都市ランキング」で使われた例を挙げて生のデータを使えることに焦点を当てています。

その他の “ジオ” な事柄

  • Googleはドイツ国内でストリートビュー撮影を進めています。しかしドイツのデータ保護法による制限のため、撮影した画像は公開されません。Google社内で道路名や店舗名などのデータ認識向上にのみ使用するとのことです。
  • スイス連邦地理局が国内の過去の地理情報画像を募集中です。
  • StreetCred社が、POIデータの売買サイトを立ち上げる計画です。ユーザが収集したPOIデータを、ブロックチェーン技術で利用会社に販売することができます。なお同社は全世界にPOIが10億個存在していると推算しています。
  • サッカーワールドカップの統計データマップをESRI社が作成しました。
  • Mapboxはサッカーワールドカップシーズンを祝うためにWorld Map Cupを開催しています。

まもなく開催

場所名称開催日
ロンドンMissing Maps Mapathon2018-07-03united kingdom
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2018-07-04germany
マンハイムMannheimer Mapathons (MAMAPA)2018-07-05germany
ボーフムMappertreffen2018-07-05germany
UrspringStammtisch Ulmer Alb2018-07-05germany
伊勢世古をマッピング!:伊勢マッピングパーティ2018-07-07japan
ソルトレイクシティSalt Lake City Mappy Hour2018-07-10Utah
リヨンRencontre mensuelle pour tous2018-07-10france
ミュンヘンMünchner Stammtisch2018-07-10germany
ケルンKöln Stammtisch2018-07-11germany
ベルリン121. Berlin-Brandenburg Stammtisch2018-07-12germany
厄払い!オープンデータソン in さかい2018-07-14japan
ケルン・ボン空港Bonner Stammtisch2018-07-17germany
リューネブルクLüneburger Mappertreffen2018-07-17germany
モスクワSchemotechnika 172018-07-17russia
カールスルーエStammtisch2018-07-18germany
Mumble CreekOpenStreetMap Foundation public board meeting2018-07-19
エッセンMappertreffen2018-07-21germany
ソルトレイクシティSalt Lake City Outdoor Survey / Mapping2018-07-10Utah
東京東京!街歩き!マッピングパーティ:第21回 増上寺2018-07-21japan
グレーター・マンチェスターMore Joy Diversion2018-07-21united kingdom
ミラノState of the Map 2018 (international conference)2018-07-28-2018-07-30italy
ダルエスサラームFOSS4G & HOT Summit 20182018-08-29-2018-08-31tanzania
ブエノスアイレスState of the Map Latam 20182018-09-24-2018-09-25argentina
デトロイトState of the Map US 20182018-10-05-2018-10-07united states
バンガロールState of the Map Asia 2018 (effective date to confirm)2018-11-17-2018-11-18india
メルボルンFOSS4G SotM Oceania 20182018-11-20-2018-11-23australia

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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