Category: weeklyOSM

週刊OSM 466

2019/06/18-2019/06/24

Logo

ソビエト時代のモスクワ恐怖地図 1 | © NextGIS | Map data © OpenStreetMap contributors, ODbL

マッピング

  • オーストリアのチロル地方のとある村は、夏季休暇の週末になるとイタリアやドイツに向かう長距離移動の車によって抜け道のような道路でも交通量が増え渋滞が発生します。議員らは夏休みの終わる9/14までの間、長距離移動の車がこういった道路を通行できなくする試みを始めました。カーナビ向けの交通制限情報はオーストリアの内務省が発信していますが、Rainer Fügenstein氏はOSM内でこの交通制限情報をどのように扱うかをメーリングリストで尋ねています。
  • Michael Brandtner氏は電気自動車の充電ができるような電力供給設備へのタグ付けamenity=power_supplyの提案を作成しタグ付けメーリングリストへ投稿しました。この提案には設備のソケットの規格、料金、運営者、容量などのサブタグも用意されています。
  • ニューサウスウェールズ州(オーストラリア)から提供されたデータによってマッピングされたグイディル川の一部は流域が変わっていて、河川では無くなっている部分があります。現地を訪れたこともあるマッパーは、既に川でなくなった部分は削除すべきだと訴えています。
  • Potlatch-2の新機能についてRichard Fairhurst氏が説明しています。ファンクションキーにリレーションを割り当てられるようになり、ルートリレーションにウェイを追加する操作が簡単になりました。
  • WoodWoseWulf氏はポケモンGoの用語やゲームの特性、ゲームの中でOSMがどのように利用されているかを説明し、トレーナーによる編集の種類やどういった地物を編集するのか、破壊的編集を行ってしまう人の特徴などについて書いています。

コミュニティ

  • OpenStreetMapウェブサイトがမြန်မာဘာသာでも表示できるようになりました。これはミャンマーの公用語として使われているビルマ語です。ビルマ語のサポートを発表したAndy Allen氏はそのツイートの中で、バージョン管理に登録するためには翻訳完了が25%を超える必要があり、翻訳率の低い言語の翻訳へ協力を呼びかけています。
  • OSMコミュニティでは、非友好的な態度や破壊的な行為があったとしても何も対処しないことがあるため、モデレータが必要ではないかとAndy Allan氏は考えています。また、Ian Dees氏は、初心者を歓迎するコミュニティをつくるために、他のオープンソースコミュニティ管理者に助言をもらいたいと考えています。
  • 今年のOSM大賞の推薦期限は7/15です。
  • ガーナのOSMコミュニティとオープンソースコミュニティのメンバーから5人がガーナを旅しながらMapillary画像の収集やマッピングやOSMのマッピングを行いました。
  • OSMFは今後取り組むべきテーマについて事前調査で得られた結果に基づいて、5月にオフラインユーザミーティングをブリュッセルで開催しました。Christoph Hormann氏は、ミーティングで出たアイディアについて、興味深い点もあるが問題点も多いと批評し自らの考えを整理しました

OpenStreetMap Foundation

  • 運営ワーキンググループは運営作業への協力者を募集しています。この募集はJOSMチームをはじめ、様々なチームも拡散に協力していて、協力ができるボランティアに届くよう私達もこの情報を広めたいと思います。

イベント

  • Christine Karch氏はSotM 2020の開催地候補がないかをOSMFトークメーリングリストで尋ねています。投稿の中で、ローカルSotMをグローバルにアップグレードするというアイデアの例が挙げられています。
  • State of the Map 2019のプログラムがSotMウェブサイトで公開されました。今年は9/21から23にかけてドイツのハイデルベルクで開催されます。

OSM人道支援

  • 紛争や災害で難民となることを余儀なくされた人々を探し出し、支援できるようにするためオレゴン州立大学とHOT、Development Seedが協力してこの問題に取り組むことが発表されました。この記事が発表された6/20は国連によって世界難民の日とされています。
  • Maptimeザルツブルクは2件のYouthMappersワークショップを開催予定です(1件目2件目)
  • HOTの理事選挙候補受付が6/17に締め切られました。7議席に8人の候補者が立っています。
  • Rebecca Firth氏(HOT社)は、マッピングが進んでいない地域でストリートビュー画像を活用して、廃棄物管理や道路状態に関するOSMデータを整備する方法についてブログ記事を書きました

教育

  • OSMFスイス支部SOSMが教育向けOSM活用プロジェクトOpenSchoolMapsの一環で、「あなたの周りをマッピングしよう」という教育者向けの資料を公開しました。

地図

  • Sven Geggus氏は運営しているクラフトビールレストランマップOpen Brewery Maposmpoidbベースで新しく作り直しました。
  • 歴史的なオブジェクトを表示するHistoric Placeがブラジルポルトガル語に対応しました。日本語には対応済みです。

オープンデータ

  • ロシアでメジャーな地図であるYandexが、ストリートビュー写真をOSMに使用することを許諾しました

ソフトウェア

リリース

  • QGISの最新バージョン3.8(Zanzibar)と長期リリースバージョン(LTR)3.4.9(Madeira)がリリースされました。LTR版は少なくとも1年間は更新が行われます。

ご存知でしたか?

  • スマホアプリOsMo monitoringを使うとグループで現在位置を共有することができます。背景地図にOSMを使っていますが、帰属表示が不十分であるようです。
  • ロシアの会社NextGISとNPO団体Memorialは、ソビエト時代の圧政に関連した地図を作成しました。背景地図にOSMが使われています。
  • amenity=post_boxは手紙を出すところで、amenity=letter_boxは手紙を受け取るところです。

その他の “ジオ” な事柄

  • Twitterアカウント@cartocalypseがQGIS-CHミーティングでもらったお土産をツイートしています。
  • OSMは位置情報をWGS84で保存していますが、当初考えられていたほど単純なものではないようです。
  • アフリカ地理空間情報とインターネットカンファレンス(AGDIC)は
    10/22から24にかけてアクラ(ガーナ)で開催されます。
  • オーストリアのメディアorf.tirolに、消防組織がGISデータを活用している記事が掲載されました。給水ポイント、太陽光発電装置、都市ガス配管などの位置をウェブGISで管理しているとのことです。
  • Facebook社がAIによって高精細な人口分布図を作成したという発表がthedailystar.netで紹介されています。Facebook社はこの地図が他の地図よりも3倍精細だと言っており、人道目的で地図を公開する予定にしています。
  • 軽量GPSロガーを動物に取り付けて現在位置を計測する方法についてMichael Sumner氏らがマニュアル作成しました。
  • Google社は毎日のようにGoogleマップに登録されるフェイク情報に苦労させられているようです。The Verge誌に掲載された記事によると、1100万個もの偽情報がGoogleマップに登録されているとのことです。
  • 経済学者の分析によると、観光地に近いほどレストランの評価が低い傾向にあるとのことです。Yelpの評価データとOSMデータを使って分析されました。
  • ベルリンのフリードリヒスハイン=クロイツベルク地区は、水飲み場の地図データをオープン化しました。

まもなく開催

場所名称開催日
アングラ・ド・エロイズモErasmus+ EuYoutH OSM Meeting2019-06-24-2019-06-29portugal
デュッセルドルフStammtisch2019-06-28germany
ロンドンOSMUK Annual Gathering2019-06-29united kingdom
ロンドンWikidata UK Meets OSM2019-06-29united kingdom
京都市幕末京都オープンデータソン#11:京の浪士と池田屋事件2019-06-29japan
百舌鳥古墳群マッピングパーティ2019-06-30japan
ロンドンMissing Maps Mapathon2019-07-02united kingdom
ジリナMissing Maps mapathon Zilina #5 at Faculty of Management Science and Informatics University of Zilina2019-07-02slovakia
ケルンKöln Stammtisch2019-07-03germany
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2019-07-03germany
エッセンMappertreffen2019-07-04germany
ボーフムMappertreffen2019-07-04germany
ナントRéunion mensuelle2019-07-04france
ドレスデンStammtisch Dresden2019-07-04germany
ザルツブルクYouthMappers Workshop2019-07-05austria
イヴレーアIncontro mensile2019-07-06italy
Makati CityOSMPH × GrabPH Mapathon 12019-07-06philippines
台北OSM x Wikidata #62019-07-08taiwan
ボルドーRéunion mensuelle2019-07-08france
トロントToronto Mappy Hour2019-07-08canada
リヨンRencontre mensuelle pour tous2019-07-09france
ミュンヘンMünchner Stammtisch2019-07-09germany
ソルトレイクシティSLC Mappy Hour2019-07-09united states
ハンブルクHamburger Mappertreffen2019-07-09germany
チューリッヒOSM Stammtisch Zurich2019-07-11switzerland
ベルリン133. Berlin-Brandenburg Stammtisch2019-07-11germany
サンホセCivic Hack Night & Map Night2019-07-11united states
Ulmer AlbStammtisch Ulmer Alb2019-07-11germany
ドルトムントMappertreffen2019-07-12germany
ケルン・ボン空港Bonner Stammtisch2019-07-16germany
リューネブルクLüneburger Mappertreffen2019-07-16germany
Santa FeState of the Map Argentina 20192019-07-27argentina
ドゥマゲテPista ng Mapa 20192019-08-01-2019-08-03philippines
ミネアポリスState of the Map U.S. 2019 [1]2019-09-06-2019-09-08united states
エディンバラFOSS4GUK 20192019-09-18-2019-09-21united kingdom
ハイデルベルクErasmus+ EuYoutH OSM Meeting2019-09-18-2019-09-23germany
ハイデルベルクHOT Summit 20192019-09-19-2019-09-20germany
ハイデルベルクState of the Map 2019 [2]2019-09-21-2019-09-23germany
ウェリントンFOSS4G SotM Oceania 20192019-11-12-2019-11-15new zealand
グラン・バッサムState of the Map Africa 20192019-11-22-2019-11-24ivory coast

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SK53, Silka123, SunCobalt, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.