Category: weeklyOSM

週刊OSM 422

 

2018/08/14-2018/08/20

PT_Assistant's Routing Helper

  • 左:現在選択したルートリレーション
  • 右上:Routing Helperによるルート選択
  • 右下:他のリレーションを元にして、リレーションに追加するウェイを提案
    1 | © Polyglot CC0

マッピング

  • JOSMの公共交通機関プラグインPT_Assistantに新しい機能が追加されました。
    • 公共交通機関マッピング向けJOSM環境設定ウィザード
    • 二分割モード
    • 道路ウェイの追加を半自動でおこなうRouting Helper

    Routing Helperはマッピングのやり方を大きく変えるかもしれません。

    Polyglot氏がJOSMの使用およびルートリレーション作成に関するTIPSをまとめています。

  • デリー(インド)を中心にマッピングしているcontrapunctus氏が、たまに使うバスルートのマッピングの経験をブログに書きました。OSMは誰の役に立つのか?と聞かれることがあるが、自分に必要なものをマッピングしているので何よりもまず自分の役に立つ、と述べています。
  • ドイツ文部科学省は、視覚障碍者向けルート案内デバイス開発プロジェクトTerrain Projektを支援しています。プロジェクトで開発された歩行者向けルート案内はOSMデータを使用しており、開発者がドイツ語フォーラムで開発状況を紹介しました。論文は有料ですが、後日無料で公開されるとのことです。
  • Open Data Institute(ODI)はMicrosoft、Apple、Facebookなどの企業からOSMへの貢献を説明するブログポストを公開しました。このブログポストでは企業プロジェクトが受け入れられていった要因が述べられていて、これらの企業はOSMFの指導編集ポリシーよりもオープンで協調的な取り組みをしていました。
  • higa4氏が日本国内のマッピング状況を都道府県別に分析しました。
  • 高精細カメラを搭載したドローンによって商用航空写真が不要になる未来が来るとMapboxのEric Gunderson氏がツイートしています。

コミュニティ

  • OpenStreetMap南アフリカは南アフリカ向けにOSMの地図を配信する新しいキャッシュサーバーが設置されたとツイートしています。キャッシュサーバーの配信先を表示する地図にも新しいサーバーが追加されています。
  • 藤村氏がSotM 2018 ミラノで行われたosm.orgのベクトルタイル化議論の要約とその分析を書きました
  • Twitterに似た無料のミニブログプラットフォームのマストドンにもOSMコミュニティが広がっています。現在フランス語英語のインスタンスが稼働中です。
  • マリ共和国のAmeddは8/13から18にかけてクーティアラ市でOSMとフリーなGISを扱うワークショップを開催しました。
  • OSM-RDCPotentiel 3.0が、洪水対策向けに3日間集中インフラマッピングを実施しました。

イベント

  • Christine Karch氏は10/20と21にカールスルーエで開催されるハックウィークエンドをアナウンスしています。参加したい場合はWikiページで参加表明できます。
  • UK Mapping Festival 2018は次回のカンファレンスについての記事を公開しました。冷戦時代にソ連がエージェントを使って秘密裏にロンドンの地図を作った技術やセンシング技術の進化、OpenStreetMapの概要などの発表があります。
  • SotM USのタイムテーブルが公開されました。

OSM人道支援

  • Youthmappersも人道支援マッピングに協力しています。
  • Missing Mapsがベトナム赤十字社に、自然災害対策向けのコミュニティマッピングの講習会を行いました
  • HOT社がNetHope社からITデバイス導入支援を受け、ペルーコミュニティに360度カメラを導入してマッピング講習を行いました
  • Code for ピッツバーグが2018 National Day of Civic HackingイベントでHOTチームと共同でハッカソンを開催しました。イベントではOSMが紹介されたのち、すぐさま災害地域の建物がマッピングされました。

地図

  • osm2pgsqlが新しくなったことにともない、エリアのレンダリングが厳密になったことに関してChristoph Hormann氏が解説記事を書きました。マッパーにとってはより高いレベルの品質管理が必要になり、データ利用者にとっては処理がやりやすくなります。今回の変更で一番目立つのはマルチポリゴンの消滅でしょう。技術の詳細は投稿記事で。
  • Wikimediaのマップフィーチャ改良プロジェクトが完了しました。現在のところ継続予定はないとのことです。プロジェクトの成果としては、OSM地図と多言語化、バックエンド安定化などが挙げられます

switch2OSM

  • ドイツのAmazonロジスティクスチームは配送計画にOSMデータを使用しているとのことで、ドイツ語フォーラムでデータの改善方法について相談しています

オープンデータ

プログラミング

  • [1] Biswesh Mohapatra氏はGoogle Summer of Code(GSoC)の中で行ったJOSMの公共交通機関編集プラグインPT_Assistantの作業を詳しく説明しています。彼は多くのバグを修正し、公共交通機関のルートや停留所などを追加するための便利な新機能を実装しました。この機能は公共交通機関のルート編集だけでなくサイクリングやハイキングのコースを編集する場合にもとても便利です。
  • Thomas Hervey氏はユーザー日記にGSoCで取り組んだiDエディタの改善作業について記事を書いています。彼はiDエディタで地図メモを編集できるようにした後、品質保証ツールKeepRightのエラーレイヤーを表示できるようにする作業をしています。
  • Princi Vershwal氏がGSoCの中で取り組んでいるiDエディタのベクトルタイルサポートについてmedium.comに記事を書きました。記事では基本的なレンダリング機能をどのように実装したのかが説明されています。

リリース

  • kocio氏はユーザー日記で標準地図スタイルOSM-Cartoの新バージョンリリースを発表しました。このリリースではleisure=タグとshop=タグのそれぞれ3つずつの値に新しいアイコンが追加され、水路と鉄道のラベル表示間隔などが改善されています。
  • Wambacher氏が運営するOSM Software Watchlistではほぼ全てのOSM関連ソフトウェアの更新情報が掲載されています。

ご存知でしたか?

  • Cartography Playgroundは地図描画技術に関する勉強ができるサイトです。
  • MapOSMaticはOSMデータを使って街の地図を生成するサービスです。地図には道路一覧、登山道、消火栓などを重ねて表示することもできます。
  • OpenInfraMapのタイルの更新頻度をLaurent Combe氏が尋ねています。
  • 監視カメラの監視をする地図
  • YouthMappersに参加している大学の一覧です。

メディア掲載

  • ブエノスアイレスのRZラジオでOSMマッパーのJuan Blas Tschopp氏がインタビューされました。OSM、Geochicasプロジェクト、SotMなどがトピックです。

その他の “ジオ” な事柄

  • Shaded Relief氏は新しい等面積疑似円筒投影法であるEqual Earth 投影法 を開発しました。グリーンランドは巨大でアフリカは小さいといった誤解をなくすためには、地球のいろんな場所を同じ面積で比較できるようにすることが必要です。記事では従来の等面積投影法と比較して、本手法の利点が述べられています。
  • Niantic社のポケモンGOは当初からOSMデータを使っていましたが、2017年から地図表示もOSMになりました。シカゴで開催された第二回ポケモンGOフェスティバルにあわせて、Niantic社CEOがこれまでを振り返る記事がGuardian紙に掲載されました。
  • ペンシルベニア州立大学が3Dの構内地図作成しました。大学外の部分はOSM地図が使われています。
  • 最高級の地図ポルノがAtlas Obscura誌に掲載されています。
  • Anna Katarina Martín氏がモンロヨ市(スペイン)の“音”地図をuMapで作成しました。Esparagon.es紙に掲載された記事によると、夏季滞在中に住民の助けを借りて音を集めたとのことです。これまでは気づかれなかったような日常のノイズに耳を傾けるきっかけになったと述べられています。

まもなく開催

場所名称開催日
高槻みんなでエディタソン#012018-08-26japan
デュッセルドルフStammtisch2018-08-29germany
ダルエスサラームFOSS4G & HOT Summit 20182018-08-29-2018-08-31tanzania
マニラMaptime! Manila2018-08-30philippines
ロンドンMissing Maps Mapathon2018-09-04united kingdom
Praha – Brno – OstravaKvartální pivo2018-09-05czech republic
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2018-09-05germany
ボーフムMappertreffen2018-09-06germany
リヨンRencontre mensuelle pour tous2018-09-11france
ベルリン123. Berlin-Brandenburg Stammtisch2018-09-13germany
ミュンヘンMünchner Stammtisch2018-09-13germany
ポサーダスMapatón de parajes y caminos2018-09-15argentina
ベルリンBerliner Hackweekend2018-09-15-2018-09-16germany
ブエノスアイレスState of the Map Latam 20182018-09-24-2018-09-25argentina
デトロイトState of the Map US 20182018-10-05-2018-10-07united states
バンガロールState of the Map Asia 20182018-11-17-2018-11-18india
メルボルンFOSS4G SotM Oceania 20182018-11-20-2018-11-23australia

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Anne Ghisla, Nakaner, Polyglot, Rogehm, SK53, SunCobalt, derFred, k_zoar, muramototomoya.