2018/10/23-2018/10/29
マッピング
- Jochen Topf氏は新しい品質保証ツールOsmoscopeを紹介しています。ツールのユーザーはOSMの問題箇所を記録したGeoJSONを作り、そのURLを指定することでOsmoscopeに新しいエラーレイヤーを追加できます。開発者があらかじめエラーレイヤーを決めてしまっている品質保証ツールとは異なる部分です。表示させたエラー数が非常に多く、何千もの数に上る場合にはベクトルタイルを使う必要があるかもしれません。彼は概念実証としてツールを使えるサーバーを用意しました。ツールに対するフィードバックはGitHubで伝えることができます。
- Joseph Eisenberg氏は、電波望遠鏡がレンダリングされるよう作業していたところ、タグ付けの間違いが多いことに気が付きました。間違ったタグ
man_made=radio_telecope
は200回も使われていますが、正しいタグman_made=telescope
+telescope:type=radio
は2回しか使われていません。 - 科学観測基地へのタグ付け
amenity=research_station
の提案について、提案者のBren Barnes氏が意見を募集しています。 - 通信ネットワーク設備へのタグ付け
telecom=*
の提案が承認され、マッパーはDSLAMなどの機器をマッピングできるようになりました。 - ベルギーでは法令が改正され、日本のスクールゾーンに似た「スクールストリート」という扱いの道路ができ、ベルギーフォーラムで話題になっています。この通りでは学校の入り口に面した通りで登下校時間帯に歩行者や自転車や緊急車両、許可を受けた車両以外の通行が出来なくなります。
コミュニティ
- marc marc氏が横断歩道のマッピングについて議論を始めました。縞模様と信号機がある横断歩道を
crossing=zebra
+crossing=traffic_signals
でマッピングする人がいるのですが、crossing=zebra
はcrossing=uncontrolled
+crossing_ref=zebra
の省略形であることを確認するためです。
しかし議論はさらに大きな問題を生み出してしまいました。iDエディタの開発者が、「議論に耳を傾けるのに疲れた」と述べてプリセットタグを変更することにしたのです。iDエディタは変更セットの50%を担う重要なアプリであり、このプリセットを変更すると多くのマッパーの編集に影響を及ぼします。少数の開発者の考えだけでプリセットを変更することは望ましくありません。 - Michael Spreng氏がOSMスイス用ウェブサイトの新デザインを紹介しています。ドイツ語以外にある公用語版を用意したりモバイルデバイス向けの調整が残っていますが素晴らしいものになりそうです。
- ハイデルベルク大学HeiGIT/GIScienceとドイツ赤十字社が、戦略的パートナーシップの強化を進める合意書を締結したことをMelanie Eckle氏が発表しました。協力内容としては、GISツール、ノウハウ、ワークフロー、コミュニティの開発などが含まれています。
- OpenStreetMapベルギーが選んだ10月の「今月のマッパー」はトルコのAylin Kızılaslan氏です。
- ウィキメディア財団が「2019年願い事リスト」を募集中です。OSMコミュニティからも要望を出してほしいとのことです。
- GeOnG会議でSimon B. Johnson氏が使用した’Community OSM’と題したスライドをPaul Uithol氏がTwitterで紹介しました。衛星写真トレースよりも現地調査に出かけるようなマッパーはこの’コミュニティ’には存在しないようです。
インポート
- ベルギーで政府が所有する複数のデータソースから建物データをインポートする計画がPieter Vander Vennet氏からアナウンスされました。しかし建物オブジェクトに外部IDを付与する内容であったため、反対の声も多く上がりました。今回の計画は、一度に大量のデータをインポートするのではなく、何回かに分割したインポートを統合する作業があるため、作業を効率的に実施するには外部IDが必要であるとのことです。現時点では外部IDは使用する計画のままです。
OpenStreetMap Foundation
- OSMブログでOpenStreetMapベルギーがOSMFの公式地方支部となったことが紹介されました。
- OSM英国支部が英国政府による地理空間委員会の情報提供要請に対し、回答書を送付しました。公的・私的組織による地理空間データの活用が効率的に実施できるようOSM英国支部がサポートする計画です。この分野においてはOSMが重要な役割を果たすと考えています。回答書の全文は記事の最後にリンクがあります。
イベント
- Chetan Gowda氏は11月17、18日にインドのバンガロールで開催されるSotMアジアの概要を発表しました。
- 11/23(金)に開催されるFOSS4G SotMオセアニア2018コミュニティデーのプログラムが公開されました。
- FOSS4Gオセアニア(2018年11月20-23日、メルボルン、オーストラリア)の参加登録受付中。
- 非営利プロジェクトopenminds.atの一環として、オーストリア・オープンソース大賞の第二回が11月9日に発表されます。その後、オープンソース・ダンスパーティーが開催されます。
- OpenStreetMapベルギーは11/13にOSMF地方支部となってから初の公式会合を予定しています。
OSM人道支援
- Crowd2Mapタンザニアが女性器切除(FGM)を終わらせるためにOpenStreetMapでタンザニアの農村地帯の地図を充実させたことを国際連合人口基金が報告しています。
- HOT社が3週間にわたり実施したハックトーバーフェストの簡単なまとめを作成しました。オープンソースツール関係の性能向上やバグフィクス等の実施に関与した方々への感謝の言葉が述べられています。
- 11月には世界中でMissing Mapsのイベントがあります。
地図
- ズームレベル17では食事関連施設はこれまでのアイコン表示されていましたが、小さな点で表示されるようになります。表示がごちゃごちゃしがちなためです。
switch2OSM
- 12の米国連邦政府局が管理するキャンプ場や関連施設をまとめてRecreation.govで予約できるようになりました。このサイトはこれまでGoogleマップを使っていましたが、リニューアル後はOSMとMapboxが使われるようになりました。
ソフトウェア
- 山岳地域で地形を考慮せずにレンダリングした地図の問題について以前に紹介しました。ブリティッシュコロンビア(カナダ)で、移動時間の見積もりにMaps.meを使っていた登山者が、衰弱のためヘリで救助されたことをCBC Canadaが報じました。この問題はすでに2017年にMaps.me側にも報告されていますが、問題が解消したのかどうかは不明です。
- ペール・ラシェーズ墓地(パリ)には多くの有名人が埋葬されており、世界一訪問者が多いといわれています。iOSのアプリSuper Lachaiseで歴史的記念物や著名な墓を検索することができます。
プログラミング
- Rémy Mathieu氏はGo言語、Mapbox、OpenStreetMapなどを使って地図データを取得し、レンダリングする方法を説明するブログ記事を書きました。彼は最終的にファンタジー風なスタイルで地図のレンダリングを目指していて、さらに別の記事を書く予定です。
リリース
- JOSMのバージョン18.10(リリース14382)がリリースされました。このバージョンでは選択リストにオブジェクトのバージョンを表示するオブションの追加やOverpassウィザードのタイムアウトを増やす、GPXレイヤーの重複をカットする、MapCSS関数の
is_similar
など多くの改良が行われました。 - QGISバージョン3系初の長期保守版、バージョン3.4が公開されました。新バージョンでは式文字列ビルダーに新しい関数やコード補完機能が追加されています。
ご存知でしたか?
- netideeはオーストリア最大のオープンソース助成機構です。netideeとは、オープン・透明・共有を意味します。助成を受けたプロジェクトはすべて、オープンソースの原則にのっとり、誰でも使えて開発にも参加できるようになります。
その他の “ジオ” な事柄
- 2013年ロンドン排気ガス量データを元に、Parallel社が2020年のNO2ガス濃度予測データを地図上に可視化し、Mapping London が記事にしました。この地図にはMapboxの3D WebHLライブラリが使われています。
- ドイツの自転車用GPSレビューサイトgpsradler.deがGarmin社のシリーズ最新作GPSmap 66sをテストしました。
- gk.historic.placeで表示される史跡の情報にアメリカ合衆国国家歴史登録財 (NRHP)へのリンクも追加されました。
まもなく開催
場所 | 名称 | 開催日 | 国 |
---|---|---|---|
トロント | Mappy Hour | 2018-11-05 | |
アルロン | Espace public numérique d’Arlon – Formation Contribuer à OpenStreetMap | 2018-11-06 | |
シュトゥットガルト | Stuttgarter Stammtisch | 2018-11-07 | |
ベルリン | 125. Berlin-Brandenburg Stammtisch | 2018-11-08 | |
ナント | Réunion mensuelle | 2018-11-08 | |
京都市 | 京都!街歩き!マッピングパーティ:第2回 美山かやぶきの里 | 2018-11-11 | |
レンヌ | Réunion mensuelle | 2018-11-12 | |
リヨン | Rencontre mensuelle pour tous | 2018-11-13 | |
ザルツブルク | Maptime Salzburg | 2018-11-13 | |
ミュンヘン | Münchner Stammtisch | 2018-11-14 | |
Mumble Creek | OpenStreetMap Foundation public board meeting | 2018-11-15 | |
マンハイム | Mannheimer Mapathons | 2018-11-15 | |
コモ | ItWikiCon 2018 | 2018-11-16-2018-11-18 | |
コモ | Mapping Party during ItWikiCon 2018 | 2018-11-17 | |
ブルノ | State of the Map CZ 2018 | 2018-11-17 | |
バンガロール | State of the Map Asia 2018 | 2018-11-17-2018-11-18 | |
わかやまし | オープンデータソン in 雑賀崎 | 2018-11-18 | |
ケルン・ボン空港 | Bonner Stammtisch | 2018-11-20 | |
リューネブルク | Lüneburger Mappertreffen | 2018-11-20 | |
ダービー | Pub Meetup | 2018-11-20 | |
Reading | Reading Missing Maps Mapathon | 2018-11-20 | |
メルボルン | FOSS4G SotM Oceania 2018 | 2018-11-20-2018-11-23 | |
トゥールーズ | Rencontre mensuelle | 2018-11-21 | |
カールスルーエ | Stammtisch | 2018-11-21 | |
リューベック | Lübecker Mappertreffen | 2018-11-22 | |
Alajuela | ES:State of the Map Costa Rica | 2018-11-23-2018-11-25 | |
マニラ | 【MapaTime!】 | 2018-11-24 | |
online via IRC | Foundation Annual General Meeting | 2018-12-15 | |
ハイデルベルク | State of the Map 2019 (international conference) | 2019-09-21-2019-09-23 |
‘
Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。
This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, SunCobalt, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.