週刊OSM 703

2024/01/02-2024/01/08

マッピング

• Vitor George氏はPascal Neis氏のウェブサイトOSM-notesを使って、国ごとに最も古いノートを見つけ、意味のある方法で修正するためのアプリケーション「Oldest OSM Notes by Country」を作成しました。
• Brian M Sperlongano (別名 ZeLonewolf) は、米国の境界リレーションの誤りを検出し、ウィキデータや米国国勢調査局と比較する「ウィキデータ品質保証スクリプト」を提示しています。このツールは、調査局の境界データとOSMのadmin_level 値が 7 から 9 のデータを、調査局のCDP(国勢調査指定地域)データとOSMのboundary=censusデータをそれぞれ比較してチェックします。結果は毎日更新され、状態別に並べ替えられます。著者はツールに対するフィードバックと修正を求め、いくつかの問題はウィキデータに関連している可能性があると指摘しています。
• これらの提案についてコメントを求めています。
  • toilets:menstrual_productsは、トイレに生理用品があるかどうかの情報を追加する。
  • highway=cyclist は、道路が主に自転車の通行専用であることを示します。
• 災害時または災害後に民間人に緊急対応を提供する災害対応サービスステーションを世界規模で一貫してタグ付けするためのemergency=disaster_responseの投票は、1月18日(木)まで受け付けています。

コミュニティ

• Alperは、高解像度GPSとタブレットで動かすManjaroLinuxを使用して、森林内にあり衛星写真から見えない道をマッピングする方法を記しています。QGISのGPSライブ追跡機能を使用して、GNSS受信機から直接データを記録しています。
• スペイン出身の地理学・測量エンジニアであるフスト・ゴメス・バエロ氏が、2024年1月の国連月間最優秀マッパーに選ばれました。
• 福島のOSMコミュニティは、weeklyOSMの日本語版を毎号オンラインで議論しています。そして、その議論をYouTubeで公開しています。みなさんの地域でもいかがですか？

OpenStreetMap Foundation

• OSMF運営ワーキンググループは1月10日、OpenStreetMap.orgのFacebookログイン機能を廃止したと発表しました。Facebookの要件が変更されたためです。ワーキンググループはアナウンスの数日後にログイン機能を修正しました。閉鎖の影響を受けた約50万人のOpenStreetMapユーザーアカウントは、パスワードリセット機能を使ってアカウントにアクセスすることができます。
• OSMFの地域支部が集まるオンラインイベントLocal Chapters and Communities Congress 2024 (#LCCC24)の開催日は2024年3月2日13:00 UTC から 16:00 UTCです。より詳しい情報は OSM Wiki にあります。

地方支部ニュース

• Minh Nguyễnは、最近リリースされた米国の統一交通管制装置(MUTCD)第11版のマニュアルについて解説しています。このマニュアルには、米国の交通標識の管理基準が記載されています。
• ドイツ地域支部であるFOSSGIS e.V. は、新年を迎えて、組織の活動のレビューと展望を公開しました。
• Sawan Shariar氏は、OSMバングラデシュ選挙2024の重要な日程を発表し、選挙プロセスの概要、候補者の指名方法、参加方法も説明しています。
• OpenStreetMapポーランドはState of the Map 2024 Europeを主催することをアナウンスしました。この大会は、OpenStreetMapの20周年にあたる記念大会となります。イベントのボランティアを募集中です。

イベント

• ドイツ地域支部が開催するFOSSGIS Conference 2024 が3/20-21にハンブルクで開催されます。参加登録を受け付けています。OSM土曜日のアンカンファレンスはwikiでプログラムを決めます。会議の開催には支援の手が必要です。
• Shravan は、2 月 1 日にアムステルダムの TomTom 本社で開催される「冬の終わりのマッピングパーティー」をアナウンスしています。

OSM research

• Eva M. Lansu氏らは、人工インフラが砂浜海岸を侵食している状況について調査した学術論文を発表しました。世界中の砂浜海岸では、人間のインフラがますます侵食しており、近くに人工物がない砂浜は33%しかないことがわかりました。この状況は、沿岸部の生態系サービスに深刻なリスクをもたらしており、地域の開発計画に自然保護の観点を盛り込んでいく必要があります。データの解析にOSMデータが使われています。
• Pamela Lattanziらは、イタリアのカンパニア州における大規模漁業と小規模漁業における漁業地帯を分析した論文を発表しました。小規模漁業についてはデータ入手が困難であったため、漁師に操業海域を描いてもらう参加型の形で実施しました。海底地形の等高線などの追加機能を含むOpenStreetMapマップタイルをA4用紙に1:100,000と1:250,000の縮尺で印刷して提供されました。
• Alexander A. Prusevich氏らは、盆地への河川の流れ込みを解析した論文を発表しました。MERIT-Plusデータセットを用い、盆地に流れ込む河川とそのほかの河川を区分した水文モデルを作成しました。データの解析には、OpenStreetMapのベクターポリゴンが使用されています。
• J. Rafael Verduzco TorrestとDavid Philip McArthurは、英国の都市および地域サービスに対する公共交通機関のアクセシビリティ指標を分析しました。この分析は、OpenStreetMapの道路および歩行者ネットワークデータを使用して実施されました。
• Wanwan Li氏は、OpenStreetMapのデータを利用して、世界の様々な宮殿をVR空間に生成する手法を解説した論文を発表しました。

OSM人道支援

• Ann-Jinette Hess さんが BORGEN Magazine で Missing Maps Project について紹介しています。

地図

• Mark Stosberg氏は、インディアナ州ブルーミントンの歩行者にとって最も危険な交差点に関するレポートを作成しています。データの可視化にOpenStreetMap地図が使用されています。

switch2OSM

• [1] 2024年3月8日に晴天の場合、以下の2つのOpenStreetMapベースの地図は、日食の経路と、メキシコの太平洋岸からカナダの大西洋岸まで北アメリカを横断する皆既日食を(慎重に)観察する場所を示しています。
  • eclipse2024.org
  • timeanddate
• Cycling Weeklyは、サイクリストが携帯型GPS機でルート検索すると、交通量の多いルートを指定されて危険であることを問題視しています。その原因は、データ元であるOSMに自転車用インフラデータが少ないためです。Googleマップ等を用いたほうが比較的安全なルートが提示されるとのことです。
• Mastodon Near Meは、国や地域ごとに多くのグローバルMastodonサーバーを示すuMapです。このリストは Jaz によって管理されています。
• ECF(欧州自転車競技連盟)の自転車インフラに関するレポートでは、地図の背景としてOpenStreetMapを使用しています。
• utzer氏は、umapで作成した地図を自分だけが見られるよう非公開にする方法を質問しました。
• GPS-tour.info は、さまざまな野外活動のためのGPSトラックを提供するWebサイトです。ユーザーはツアーを検索し、自分のトラックをアップロードして、経験を共有できます。ウェブサイトはOpenStreetMapに基づいています。

オープンデータ

• SEMICコミュニティは、オープンデータのメタデータ規約を定めたDCAT-AP for High-Value Datasetsの使用ガイドラインをGitHubで公開しています。
• フラウンホーファー研究所(FOKUS)は、「オープンデータリテラシー」コースを提供して > います。無料コースはオンラインで受講でき、オープンデータとメタデータの管理の基本を教えてくれます。

ソフトウェア

• Googleの制限により、Google Playストアで配布されているOrganicmapは、一時的にOSMアカウントを使用してログインできなくなります。開発者はGitHubでこれについて言及しました。この問題が、OSMアカウントにログインして編集できる他のモバイルアプリケーションに影響を与えるかどうかはまだ明らかではありません。
• 2024年のGeoServerのロードマップは、パフォーマンスの向上、新しいデータ形式とデータソースのサポート、地理データの分析と視覚化のための機能の拡張に焦点を当てています。
• Harald Hetzner氏は、SRTMデータに基づいて、ローカルの地形標高、標高等高線、陰影起伏を表示するJOSMプラグインをリリースしました。
• Harald Hetzner氏は、指定したディレクトリから現在のマップビューにあるすべてのGPXトラックを開くためのJOSMプラグインをリリースしました。
• qeef は日記の中で、2023 年の「分割マップ」の成果と、と2024 年に予定している開発範囲をまとめています。大きなエリアを小さな正方形に分割し、人々が一緒にマッピングできるようにすることで、マッパーを支援するプロジェクトです。
• オーガニックマップの バージョン 2024.01.09-5 がリリースしました。このバージョンでは、Android Autoのサポートがパブリックプレビュー段階に入りました。

プログラミング

• Dustin Carlinoさんは歩行者向け道路横断分析ツールSeverance Snapeを開発しています。このツールは、歩行者が自然に「望ましい線」で横断したいと思っているが、横断できず、迂回しなければならない場所を視覚化するものです。
• Robert Riemann は、Jekyll で MapLibre GL JS を使用して OpenStreetMap ベースの地図を表示できるプロジェクト Jekyll MapLibre を公開しました。

リリース

• zyphlar は、Organic Maps のステッカーとポスターのコレクションを GitHub で公開しています。

ご存知でしたか？

• …AndroidおよびLinuxデバイス用のGPSナビゲーターosmin
• …GNOMEデスクトップマップアプリケーションのマップはOpenStreetMapをベースにしています。
• …Haptické Mapy.cz Blind Friendly Maps と Touch Mapper の 2 つのサービスで、視覚障碍者向けの触覚マップの作成をサポートしています。自分で印刷するか、注文することができます。
• …世界中のさまざまな公共交通機関の時刻表情報システムについて?
  • TRAVIC – Transit Visualisation Client: さまざまなソースからの静的な時刻表データを使用します。
  • Swiss Railway Network: スイス連邦鉄道 (SBB) の時刻表データを使用し、列車の動きをアニメーション化します。
  • Mini Tokyo 3D: 公共交通オープンデータセンター (Public Transportation Open Data Center, Japan) のデータを使用し、3D 列車の動きアニメーションを完備しています。
  • Treinposities.nl:NDOV、iRail、NS APIのデータを使用して、オランダ周辺の列車の動きを表示します。
  • Carto GRAU:フランスのSNCF Réseauのデータを使用。
  • rasp.yandex.ru: ロシアの列車とバスのデータを表示します。
  • Spacing out with train: Uses data from Korea Transport Database (KTDB), showing 3D train animation like Mini Tokyo 3d above.
• …ウィキデータのSPARQLサンプルクエリは、OSM Sophox Serviceを使用してOpenStreetMapとウィキデータの連携を許可しています。

メディア掲載

• TheDriveがCurvatureについて語っています。
  Curvatureは、OSM道路の形状を分析しカーブを色分けして、最も曲がりくねった道路の地図を生成するプログラムです。
• Eric van Rees氏はGeo Week Newsに、OvertureとOpenStreetMapのコラボレーションの可能性についてのMarc Prioleau氏の洞察について書いています。

その他の “ジオ” な事柄

• Google は、河川の洪水災害を報告および予測する AI ベースのシステムである「洪水予報イニシアチブ」を開発しました。
• Jack bo 1220は、リモートセンシング基礎モデルに関連する論文、データセット、コード、および事前学習済みの重みづけのリストをまとめました。
• 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2024年1月1日に発生した能登半島地震で発生した新たな沿岸陸地の出現を示す衛星写真を複数公開しました。
• ピア・フォルクは、青銅器時代の集落から政治的な理由で撤去された象徴的な建物まで、ドイツ国内の30の歴史的建造物の歴史について書いています。
• TomTom と Microsoft は、AI ベースの会話型自動車アシスタントの開発を計画しています。
• TomTom は、Overture Maps の標準仕様に基づくマップ「Orbis Maps」を発表しました。現在、このマップは早期アクセスの段階に入っています。

まもなく開催

場所	イベント名	オンライン	開始日	国
ロレーン郡	OpenStreetMap Midwest Meetup	✓	2024-01-11
ベルリン	187. ベルリン・ブランデンブルク OpenStreetMap Stammtisch : osmcalpic:		2024-01-11
チューリッヒ	OSM-Stammtisch Zürich		2024-01-11
ボーフム	OSM-Stammtisch Bochum		2024-01-11
Ustaritz	Journée OSM Pays Basque Sud Landes		2024-01-13
ハノーバー	OSM-Stammtisch Hannover		2024-01-13
コーベンハウン	OSMmapperCPH		2024-01-14
Niort	Rencontre OSM Poitou à Niort (79)		2024-01-14
Hilversum	OSGeo.nl OSM-NL QGIS-NL New Year’s Party		2024-01-14
ブタペスト	OSM Hungary Meetup		2024-01-15
グルノーブル	Réunion du groupe local de Grenoble		2024-01-15
Lyon	Réunion du groupe local de Lyon		2024-01-16
City of Edinburgh	OSM Edinburgh pub meetup		2024-01-16
Lüneburg	Lüneburger Mappertreffen	✓	2024-01-16
	Map-py Wednesday		2024-01-17
カールスルーエ	Stammtisch Karlsruhe		2024-01-17
Gent	OpenStreetMap meetup & MapComplete workshop at TomTom		2024-01-18
ワシントン州	Mapping USA	✓	2024-01-19 – 2024-01-20
バンガロール	OSMバンガロールマッピングパーティー :osmcalpic:		2024-01-20
City of Fremantle	Social Mapping Saturday: Fremantle 2024		2024-01-20
Hai Buluk	OSM Africa Monthly Mapathon: Map South Sudan	✓	2024-01-20	ss
Bremen	Bremer Mappertreffen		2024-01-22
サンノゼ	サウスベイ・マップナイト	✓	2024-01-24
	iD Community Chat		2024-01-24
	OSMF エンジニアリングWG会議 : osmcalpic:		2024-01-24
London Borough of Islington	Geomob London		2024-01-24
Lübeck	138. OSM-Stammtisch für Lübeck und Umgebung		2024-01-25
Wien	70. Wiener OSM-Stammtisch		2024-01-25

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Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを OSM Kalender 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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