2021/03/30-2021/04/05
マッピングキャンペーン
- エクアドルのワオラニ族は50年以上にわたって居住地の権利を奪われる脅威にさらされてきました。Amazon FrontlinesとDigital Democracyの協力のもと、現地のマッピングを進めて支配エリアを明確にするといった活動をおこなったところ、土地の権利が法的に認められました。これらの活動を支援したMapboxのブログに経緯が掲載されています。
- 2021年の英国四半期プロジェクトの第2弾は「建物」です。OSMにない建物をトレースしたり、既存の建物ポリゴンを詳細にするなどの編集が行われます。
マッピング
- タグ付けメーリングリストで、複数の場所にキャンパスがある場合のマッピングが再び話題になりました。この事例はこれまでにも何度か話題になっており、例えば2016年1月には英国メーリングリストで、2019年4月にはタグ付けメーリングリストで話題になっています。
- Simon Poole氏は、スイスの住所や道路名に関連する品質保証ツールの更新を報告しています。
- モロッコの若い開発者が、たった一人で自分の住む町の公共交通網全体をマッピングし、Trufi Coreをベースにした新しいアプリを作成しました。
- Redditユーザーのbompe4氏は、現地調査中に住民によって怒られたことを書いています。このような問題はマッパーにとって比較的稀なことですが、このスレッドは起こりうる問題の実践的なアドバイスとして、一読の価値があります。
- Florian Lohoff氏は、ブランデンブルク州とシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州(ドイツ)で、経路検索のテストを行いました。目的地と離れた場所で経路検索が終了している場合、アクセス道路が正しくマッピングされていないことが原因だと説明しています。
- 提案中のタグへの意見を募集中です。
was:place_of_worship=mass_rock
:アイルランドで17世紀ごろに祭壇として使用されていた岩landuse=education
:複数の学校が設置されている敷地amenity=clubhouse
:クラブ活動部屋railway:signal:*:shape
:鉄道信号機の外観- Discourage
railway=preserved
を廃止してrailway:preserved=yes
を使用する。
- タグ投票中
highway=busway
:BRT専用レーン(投票締め切りは2021/4/14)
コミュニティ
- ZeLonewolf氏は、カナダの河川のタグ付けを整理する提案をしています。何人かのマッパーはこのアイデアに賛同していますが、タグだけでなくジオメトリーもチェックする必要があると指摘する声もあります。
- YouthMappersはアメリカ地理学会とパートナーシップを結びました。このパートナーシップにより、Courtney Clark氏がEverywhere She Mapsのプログラム・ディレクターに就任します。
- Thomas(別名SunCobalt)氏は、メーリングリストに比べて変更セットのコメントの口調がどれだけ荒いかについて考えています。Pascal Neis氏は比較しやすいようにそれぞれの文章を抽出するツールを用意しました。
- Jennings Anderson氏がOSMでの有償マッピングに関する記事を公開しました。彼の分析では、有償編集を、影響を受ける国、編集を行う企業に分け、有償マッピングの歴史を説明し、各国の編集全体に占める有償編集の割合を計算しています。この分析には、この傾向の変化を示す多くのグラフが含まれています。このレポートは、昨年お伝えした、Jennings氏が2019年に発表した論文を発展させたものです。
インポート
- スウェーデンのOSMコミュニティは、スウェーデンにおけるOSMの品質を向上させるために、手動インポートやマッピング作業を計画しています。 この取り組みは、すでにインポートメーリングリストで発表されていますが、より多くのフィードバックが求められています。詳細はOSM-WIkiに記載されています。
地方支部ニュース
- Geomobポッドキャストの第67回では、Ed Freyfogle氏が、長年インドのマッピングをしてきたSajjad Anwar氏に、最近インドで行われた地図規制の変更と、これがインドのOpenStreetMapにとってどのような意味を持つのかについてインタビューしています。
- OSMベルギーによる4月の「今月のマッパー」は、モントリオール出身の熱心なサイクリストで、マッパーでもあるAlouette955氏です。
- OSM UKは、OSMFから少額支援金を受けたOSMを普及するためのプロジェクトの中間報告を公開しました。
OSM research
- GIScienceHDはOSM履歴分析ツールohsomeをPythonから使えるohsome-pyを公開しました。
- Yair Grinberger氏らはOSMにおける組織的編集の影響を分析した論文を発表しました。OSMの編集で大きな割合を占めていること、現地取得データや高品質データのインポートに移行していることなどが述べられています。
OSM人道支援
- マップ・ウガンダは、ウガンダの国境沿いの町の地図を作成し、地元の保健担当者がCOVID-19の感染経路になりそうな場所を監視できるようにしています。
- 今月、HOTフィリピンチームは、PhilAWAREプロジェクトに必要な現地調査を終え、成果の地図を作成しました。
- パブリック・ラボ・モンゴルは、HOT Rapid Response Micrograntの支援を受けて、モンゴル国内で様々なマッパーチームを編成し、COVID-19関連の医療、サービス、インフラなどをマッピングしました。
地図
- HeiGITは、Open Healthcare Access Mapにドイツの予防接種センターまでの移動時間を可視化する機能を追加しました。この地図ではドイツ以外でもいくつかの国で医療施設への移動時間と人口カバー率を可視化することができます。
オープンデータ
- ドローンで空撮を行ったオペレーターが、ノースカロライナ州の測量委員会を提訴しました。このオペレーターは測量委員会から、無認可測量行為を行ったとして警告を受けましたが、これは過剰な規制だとして提訴に踏み切ったそうです。
ソフトウェア
- Mateusz Konieczny氏は、OSMデータからSVGのマップを作成するオンラインツールを公開しました。このツールは、少額支援プロジェクト「Tactile maps for blind or visually impaired children」の最初の試作ツールです。フィードバック歓迎です。
- LocusチームのMichel氏は、「Locus Map 4」のリリースを発表しました。
- Yuri Astrakhan氏はMapboxに対し、いくつかのFOSSプロジェクトをコミュニティ主導の開発に移行するよう呼びかけています。議論はGitHub上のtileliveのプルリクエストのコメントで続けられています。
ご存知でしたか?
メディア掲載
- マッピング活動への女性の参画について解説した記事が Directions Magazine 誌に掲載されました。
その他の “ジオ” な事柄
- エジプト東砂漠の紀元前の活動を研究するDesert Networksプロジェクトは、遺跡や水場のインタラクティブマップを公開しました。
- OpenMap Developmentタンザニアと英国宇宙庁の国際パートナーシップ・プログラムは、METEORプロジェクトを終了し、試験的に実施されたタンザニアとネパールで被災データとモデルを作成しました。
- Mapbox社は中レベルズーム衛星写真の解像度を改善したことを報告しています。地図を連続的にズームするときの切り替えがスムーズになります。
- what3wordsは3つの単語を組み合わせて地球上のあらゆる場所を指定することができます。しかし3つの無関係な単語を覚えておくのは面倒です。そこで Maps Mania は新しくwhat2figuresを開発しました。たった二つの数字を覚えるだけでいいのです!
- #geoObserver はドイツの避難小屋マップをGoogleマイマップで作成しました。データを充実させるため、Overpassで
amenity=shelter
のマッピングデータを調べ、データ追加を呼び掛けています。 - Geomob はTim Newman氏(英国陸地測量部)へのインタビュー音声を公開しました。豪州向け地図アプリの開発などに触れられています。
- Cartapanameはパリの80区画をピースにしたジグソーパズルを作成しました。
- Retromap ではソビエト時代からのロシアの地図を数多く閲覧できます。
- ゲーム「スエズ運河を操舵せよ」
- インドの天気予報企業Skymetが農業向けに緑度指数等のデータをオープン化 しました。
まもなく開催
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Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを OSM Kalender 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。
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