Author: weeklyteam

週刊OSM 516

2020/06/02-2020/06/08

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地域交通の新しいコンセプト 1 | © AGUS Markgräflerland e.V. | map data © OpenStreetMap contributors

マッピング

  • 現地で確認できないものや、確認できなくなったものをマッピングできるかどうかという問題が、タグ付けトークのメーリングリストで再び議論されています。
  • Rafael Avila Coya氏は、複数の自然地物が入り交じった状態をどのようにマッピングすべきか、3つ例を挙げて尋ねています。
  • OSMの地図メモで、その場所を公開して欲しくないと主張されたときに、マッピングされていた地物を削除すべきでしょうか? この質問はドイツのフォーラムで議論されています。
  • Jan Michel氏の提案した、電動自転車などに対応する新しいaccessキーの乗り物クラス用タグが承認されました。
  • François Lacombe氏が提案した、送電線の接続形態を分類するタグline_management=*も投票が行われ、承認されました。
  • Peter Elderson氏が提案した、ハイキングルートをリレーションで表現するためのロールの提案に対する投票が行われています。投票期限は6/17です。

コミュニティ

  • Ilya Zverev氏は2020年のOSM大賞を取りやめ、来年のOSM大賞をよりよく実施する方法を検討しています。 weeklyOSMは、すべての候補者がOpenStreetMapのために非常に価値ある取り組みをしていることを確認しました。各部門の候補者リストはこちらからご覧いただけます。
  • OpenStreetMapドイツのYouTubeアカウントが復活し、動画の題材や協力者を探しています。
  • OSMFのドイツ地方支部FOSSGISでも、OSMF本家と同じような少額支援金プログラムを行なっています。本家のものとは違い、10年以上前から行なわれており、OSMFやFOSSGISの会員でなくてもプログラムへの申し込みができます。今年は、歴史的地物を表示するHistoric Placeが支援金の対象となりました。
  • 瀬戸寿一氏、金杉洋氏、西村雄一郎氏らによる、OSMの地図メモを使った品質検証に関する論文が公開されました。この論文はSotM2019で行なわれたアカデミックトラックの発表内容をさらに発展させたものです。
  • Ilya Zverev氏がOSMに登録して10年が経った機会に、彼のTelegramチャンネルに短い投稿をしました。彼はほとんどOSMに関われなくなってしまったようです。

OpenStreetMap Foundation

  • CesiumからOSMFに対し、「Cesium OSM Building」という商標を含んだ名称を使うための商標使用申請が行われたこをと受け、Michael Reichert氏はOSMF理事会に対して明示的な許諾を与えないよう求めています。既に、3DBuildingsが2013年からOSMのデータを使った建物のデータ表示サービスosmbuildings.orgを運営しており、既に認知されているサービスが不利になる決定はすべきではないと考えています。
  • iDエディタの開発者達とコミュニティとの間で度々発生する、タグ付けなどの論争の解決に向け、OSMF理事長のAllan Mustard氏がOpenStreetMapブログに記事を作成しました。トークメーリングリストなどでも記事が共有され、記事に対するコメントが求められています。
  • データワーキンググループが2019年第4四半期の活動レポートを公開しました。レポートでは「node reuse(ノードの再利用)」という興味深い事例が紹介されています。
  • 5/45/22に行なわれたシステム管理者ミーティングの議事録が公開されました。
  • OSMF少額支援金委員会は、支援金の申請に対する審査を行い、審査結果をOSMF理事会へ送り、確認を依頼中です。申請者への結果の通知とコミュニティへの発表は、6月前半に行われる予定です。同委員会は、検討のためにコメントを出していただいたすべての方々に心からの感謝の意を表しています。一連の活動に際して、委員会のオブザーバーとして、Craig Allan氏とMike Collinson氏が任命されています。

イベント

OSM人道支援

  • HOTに、新たに27人の投票権持ちメンバーを迎えました
  • 従来からある現地調査等に基づいたマッピングと、AI支援を用いたマッピングを比較し、AI支援の効果を測定するための実験が行なわれています。

教育

  • canfe氏はOsmAndを使ってサイクリング中にマッピングする方法を解説しています。
  • ラッパースヴィル応用科学大学のStefan Keller教授は、プレゼンに使った教育用OSM紹介資料を公開しました。

地図

  • スイス国営放送SVTのウェブサイトに、現在地から二時間で行ける範囲を表示できるOSMマップが掲載されました。スイスでは新型コロナウイルス対応のために外出時間が制限されているためです。
  • PBS社は米国で発報された緊急エリアメールの場所を表示するマップを作成しました。

switch2OSM

  • Michael Norelli氏はQGISのプラグインを使って、Nominatimから4万8000個の住所データをジオコーディングしたことを報告しています。これによりGoogleのジオコーディングサービス使用量を劇的に減らすことができたそうです。なおNominatimの過剰使用には注意してください。

オープンデータ

  • Robhubi氏はGPS機で高度を計測する際の注意点について考察したブログを書きました。GPSデータでの計測値と気圧計による計測値の違い、それぞれのノイズ等について実測データと共に検討されています。

ソフトウェア

  • スマホ用オフライン地図アプリGuru MapsがGeoJSONMapCSS対応し、データレイヤの追加や表示カスタマイズができるようになりました。
  • スマホ用オフライン地図アプリOsmAndが10周年を迎えました。
  • Tasking Managerに似たツールdamn-projectについて、qeef氏がサーバを立てて100人でテスト使用した実績についてまとめた記事を公開しました。

プログラミング

  • Ubipo氏は二つのJOSMプラグインを公開しました。
    • Center Node:選択した複数の地物の中心ノードを作成する。
    • Shrinkwrap:選択した複数の地物の外形ウェイを作成する。

リリース

  • JOSMのバージョン16538(20.05)がリリースされました。新しくアイスランド語とペルシア語のサポートが追加され、様々な新機能追加や改善が行なわれています。
  • GPSトラックを記録するGPXファイルを分析するTrack Guruのバージョン0.9がリリースされました。位置情報の補正機能が追加されています。

ご存知でしたか?

  • Chris LambのEthermapGitLabでソースコードが公開されています。OSMgoのKarlos氏はEthermapを使って今後のOSMイベントマップを作成しました。イベントデータはWikiのカレンダーから取得しています。
  • Zemledelec氏の作成したJavaScriptライブラリ、 OpenGlobusを使うと三次元地図が表示できるようになります。彼はライブラリに対する意見を求めています。
  • Tobias Preuß氏はドイツで毎週開かれる市場やフリーマーケットの場所を表示するマップを作成しました。ソースコードはGithubで利用できます。

メディア掲載

  • Markgräflerland環境保護協会は、地域環境情報や公共交通機関情報などの様々な地図1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,…13を提供していることがBdische Zeitungの記事に掲載されました

その他の “ジオ” な事柄

  • Sabine Fourrier氏は紀元前13世紀に存在したキティオン国の遺跡を紹介するストリーマップを公開しました。
  • アルタ市(ノルウェー)では地すべりにより家屋が海に流されました。その様子を動画で見ることができます。
  • ブリュッセル市で通りの名称が男性と女性のどちらに由来するのかを可視化した地図を以前に紹介しました。ベオグラード市(セルビア)でも同様の地図が作成されました。なおベオグラード市では女性に由来する名称は全体の11%でした。このツールはGithubで公開されており、自分の町に適用することもできます。
  • Hao Li氏(ハイデルベルク大学)らは、位置情報付きツイートを解析してOSMでマッピングが不十分なエリアを抽出する手法に関する論文発表しました。
  • Map of the Weekブログの今週の記事で、ミスター・トルネードと呼ばれる藤田哲也が紹介されました。藤田氏はトルネードの最大風速を推定する手法の開発などをおこなった気象学者です。記事では藤田氏が趣味で作成した移動記録地図が紹介されています。
  • ブリストル市では#BlackLivesMatter運動の一環でエドワード・コルストン銅像が倒されて海に投げ込まれました。OSMとGoogleマップで銅像の位置が変更されたことを紹介する記事がGeoobserverに掲載されました。なおOSMデータを変更したstadtvermesser氏はGeoobserverのメンバーです。

まもなく開催

場所名称開催日
ミュンヘンMünchner Treffen2020-06-11germany
チューリッヒ117. OSM Meetup Zurich2020-06-11switzerland
サンホセVirtual Civic Hack Night & Map Night2020-06-11united states
ベルリン144. Berlin-Brandenburg Stammtisch (Online)2020-06-12germany
ベルリンOSM Berlin Verkehrswende (Online)2020-06-16germany
リューネブルクLüneburger Mappertreffen (Online)2020-06-16germany
ケルン・ボン空港128. Bonner OSM-Stammtisch (Online)2020-06-16germany
レオーベンStammtisch Obersteiermark (cancelled)2020-06-18austria
シェフィールドSheffield pub meetup2020-06-23united kingdom
グアルダEuYoutH OSM Meeting (cancelled)2020-06-24-2020-06-28spain
デュッセルドルフDüsseldorfer OSM-Stammtisch2020-06-26germany
レンヌAtelier découverte2020-06-28france
シュトゥットガルトStuttgarter Stammtisch2020-07-01germany
ケープタウンHOT Summit2020-07-01-2020-07-02south africa
キャンディ2020 State of the Map Asia2020-10-31-2020-11-01sri lanka

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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