Author: weeklyteam

週刊OSM 489

2019/11/26-2019/12/02

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赤ちゃん向け施設マップ 1 | Map data © OpenStreetMap contributors

私たちについて

  • 先週の記事で、OpenRailwayMapの開発に関する議論はrails_devメーリングリストで行われていると記載しましたが、議論が行われているのはOpenRailwayMapメーリングリストでした。rails_devメーリングリストではOSMウェブサイトで使用しているRailsウェブフレームワークに関する議論が行われています。指摘いただいたAnonymaps氏に感謝申し上げます。

マッピング

  • Graeme Fitzpatrick氏はbarrier=*犬走りをタグ付けするためのWikiページを作成し、タグ付けメーリングリストに投稿しました。
  • 携帯電話の電波塔を樹木等にカモフラージュしたことを示すタグ提案mimics=*投票が始まりました。締め切りは12月13日です。
  • Code for アフリカ(北アフリカのNGO)がドローンを使ってマココ(ナイジェリアのラゴスにある水上スラム街)をマッピングするプロジェクトを開始します。
  • Nick Jones氏はOpenStreetMapでマッピングが不足している地域を調べる方法を公開しました。記事では機械学習を使って不足地域を特定しています。
  • PoliMappersは今年も#PoliMappersAdventureを開催しています。これは12月に毎日出されるお題にチャレンジする企画です。PoliMappersのFacebook、Twitterのほか、Wikiページでお題を確認できます。今年はTelegramのチャンネルでもチャレンジに参加できます。
  • RapiDエディタは南アメリカとアフリカの全ての国で道路データのアシスト編集ができるようになりました。新しいバージョンではMicrosoft社の建物ポリゴン(米国、タンザニア、ウガンダで1億5000万を超えるマッピングされていない建物)のデータも同時に利用可能です。
  • あるユーザが地中海などのnameタグをエスペラント語に変更したことについて、ドイツ語フォーラムtalkメーリングリストで議論されています。
  • ロシアのOSMコミュニティは2017年から続けられている劇場データインポートを加速させ、完了させようとしています。ところで、ロシアでは2019年を「劇場の年」と宣言しているそうです。
  • コナクリ(ギニア)でオープンデジタルマッピングとGISのトレーニングが行われ、Dabo氏がTwitterモーメントでその様子を報告しています。2日間にわたって開催されたトレーニングでは地理情報学の学生やコミュニティメンバーが参加し、OSMと関連ツールが紹介され、データの収集方法や利用方法といった内容が話されました。

コミュニティ

  • OSMF理事会役員選挙は4つの議席に対して12名が立候補しました。質問に対する回答マニフェストはwikiで確認できます。
  • オランダ語フォーラムで政府データのインポートに関する議論が行われました。Martin Borsje氏は、政府が持っているデータも古くなっていることがあり、インポート可能であるからと言って必ずしもインポートする必要はなく、現地調査がより重要であると主張しました。
  • Jessica Sena氏がSotMラテンアメリカの参加レポートを公開しました。国境マッピング、多様性の問題などについて紹介されています。
  • インドの地図に関する記事がlivemintに掲載されました。インドでは高精度の地図が整備されておらず、インド測量局は1:500の精度で地図を制作するプロジェクトを進めています。なおオープンデータが少なくOSMに利用することが難しいとの声も紹介されています。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMF理事会役員選挙の投票方法をDorothea Kazazi氏が説明しています。メールで送付されたリンクから投票ページに移動しますが、投票にはJavascriptを有効にする必要があります。
  • 会員ワーキンググループ所属のSteve Friedl氏が、GlobalLogic問題の観点からOSMF理事会役員選挙では誰に投票すべきか意見を述べました。
  • またImagico氏も様々な観点から各立候補者の回答を分析し、誰に投票すべきか意見を述べています。 
  • さらにwestnordost氏は立候補者の比較表を作成しました。

イベント

  • バルト三国GIS学会が2020年3月にリガ市(ラトビア)で開催されます。学会ではOSMセッションも設けられる予定です。
  • 11/16にサンクトペテルブルク(ロシア)で開催された「OSMの15年」というイベントの発表スライド動画が公開されました。

OSM人道支援

  • Missing Mapsは設立から5周年、ブログ開始から1周年を迎えました
  • Melanie Eckle氏(HeiGIT所属)が、5周年を迎えたMissing MapsとHeiGITがこれまでにおこなった活動についてまとめました
  • 次回のHOTサミットは2020年12月にハイデルベルク(ドイツ)で開催される予定であることをRachel VanNice氏がアナウンスしました。
  • Tommy Charles氏(OSMシエラレオネ)が、シエラレオネのマッピング活動を促進するために寄付呼び掛けています
  • ウガンダ赤十字は災害対応を目的としてOSMマッピング講習会を開催し、60名の参加者が集まりました。

switch2OSM

  • Switch2OSMのウェブサイトが刷新されました。

ライセンス

  • 以前Stravaのヒートマップをトレースできるようになったとお伝えしましたが、Ilya Zverev氏は、コミュニティがStravaの開発者の回答を正しく理解しておらず、データはライセンスによって「制限されている」状態だと考えています。

ソフトウェア

  • Leonardo Guitierrez氏が、OSMデータを使ってボヤカ県(コロンビア)のバスアプリ“BusBoy” を作成しました。
  • NPO団体Critigenが開発したOSM道路データ品質チェックツールMQMについてTianyi Ren氏およびMonica Brandeis氏が解説記事を公開しました。また米国の51都市で道路データのエラー率を評価し、ランキングを作成しました。
  • いろんなGISソフトがプリインストールされたLinuxディストリビューションであるOSGeoLiveのバージョン13.0の紹介記事がLinuxinsider誌に掲載されました。

プログラミング

  • Fabian Kowatsch氏がOSM履歴分析プラットフォームohsome解説記事を書きました。
  • Sven Geggus氏が広東語のローマ字変換ライブラリを探しています
  • QGISを使ってGeoPDF(地理情報を扱えるPDF)を作成する方法がMappingGISに掲載されました。GeoPDF作成機能はQGIS3.10で搭載されました。
  • Kirill Rubinstein氏は自身のウェブサービスで使用する地図サービスを比較し、OSMを使うと決断しました。

リリース

ご存知でしたか?

  • 赤ちゃん向けの施設を表示する地図Babykarteのバージョン3.0が公開されました。OSM.deサーバ上で稼働しています。
  • FactsMapには、様々な統計情報などを地図上に可視化した地図が集められています。
  • OpenTripMapには旅行客向けサービスが地図上に表示されます。

その他の “ジオ” な事柄

  • ロシア議会は、クリミア半島をロシアの領土として表示するようApple社に要請し、Apple社が受け入れたことをBBCが報じました
  • もうすぐ英国の国会議員選挙が行われます。英国選挙改革教会は、選挙区の「ゲリマンダー」により選挙結果が大きう変わりうることを説明する動画を公開しました。
  • 全世界の居住エリアを10mの解像度でマッピングした地図World Settlement Footprint 2015をドイツ航空センター、Google、MindEarthの三社が共同で作成しました。地図の作成には、Sentinel-1衛星のレーダーデータ、Landsat-8衛星の可視光データが使用されました。作成した地図はクラウドソースにより90万サンプルが検証されました。詳細が論文で公開されています。
  • Mapillaryが配送会社向けの専用カメラを発表しました。配送車両に取り付けると、走行時に自動で写真撮影を開始し、地図データへの変換がリアルタイムで行われます。
  • スタンフォードの医学生Hannah Wild氏がエチオピアのオモ川の渓谷を訪れ、そこに住む遊牧民ニャンガトム族の健康調査をしました。Jody Berger氏の記事ではStace Maplesや人道目的のOpenStreetMap、DigitalGlobe、そして貪欲なヤギ達によってHannah氏がどのように助けられたのかも説明されています。
  • ニューヨークタイムズ紙がニューヨーク市にある地下鉄の開発の歴史を振り返る記事を作成しました。記事はインタラクティブな地図の上に表示され、人々が気づいていないかもしれないいくつかの特徴も紹介しています。

まもなく開催

場所名称開催日
AlicePoliMappers Adventures 20192019-12-01-2019-12-31everywhere
ベオグラードOSM Serbia Meetup2019-12-07serbia
AoA and other changesVoting on OSMF board elections2019-12-07-2019-12-14world
Grande Região NordesteMapeia Nordeste2019-12-07brazil
台北OSM x Wikidata #112019-12-09taiwan
チューリッヒ112. OSM Meetup Zurich (Fondue!)2019-12-09switzerland
リヨンRencontre mensuelle pour tous2019-12-10france
ソルトレイクシティSLC Mappy Hour2019-12-10united states
ハンブルクHamburger Mappertreffen2019-12-10germany
ViersenOSM Stammtisch Viersen2019-12-10germany
マンハイムMannheimer Mapathons2019-12-12germany
ミュンヘンMünchner Stammtisch2019-12-12germany
ナントRéunion mensuelle2019-12-12france
ベルリン138. Berlin-Brandenburg Stammtisch2019-12-13germany
ベルリンDB Open Data XMAS Hack2019-12-13-2019-12-14germany
ヘルシンキOSM Mapathon @ Mapbox2019-12-13finland
サンフアンOpenStreetMap Workshop for Metro Manila Bikers2019-12-14philippines
リューネブルクLüneburger Mappertreffen2019-12-17germany
ノッティンガムNottingham pub meetup2019-12-17united kingdom
ディーニュ=レ=バンHÉRuDi : l’Histoire Étonnante des Rues de Digne2019-12-17france
ビエッラIncontro Mensile2019-12-21italy
デュッセルドルフStammtisch2019-12-27germany
hosted by Chaos Communication Congress 36C3OpenStreetMap assembly2019-12-27-2019-12-30germany
ケープタウンState of the Map 20202020-07-03-2020-07-05south africa

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Kleper, Rogehm, Silka123, SomeoneElse, Guillaume Rischard (Stereo), TheSwavu, derFred, geologist, k_zoar, muramototomoya.