2025/05/01-2025/05/07
[1] WikidataにリンクするとOSMがこんなにパワフルになります( watmildonさん作成) | © OpenStreetMap contributors.
コミュニティ
- asciipipさん は、アメリカ・メリーランド州にある国立公園「カトクティン山岳公園」の登山道をマッピングする際に、公園の公式ウェブサイトに掲載されている登山道名に加えて、木に描かれた目印などの情報を組み合わせた名前をつけるようにしているとのことです。
- BingoBongoさんは、リアルな地形や植生の描画を目的とした自社製ゲームエンジンの開発を進めています。このエンジンは、OSMデータ、NASAの高解像度地表面画像「BlueMarble」、SRTM-G1標高データを使用しています。
- Trufi協会は「今月のボランティア」として、メキシコの公共交通マッピングの達人、Anahi Gonzalezさんを紹介しています。
OpenStreetMap Foundation
- OSMサーバ運用チームのGrant Slaterさんは、OSMのプラネットエクスポート(毎分・毎時・毎日の差分データを含む)が、AmazonのSimple Notification Service(SNS)を通じて公開されるようになったと発表しました。この変更により、AWSユーザーは新しいOpenStreetMapデータがリリースされると自動的にワークフローを開始できるようになります。
地方支部ニュース
- 2021年後半以降、FOSSGIS e.V.は、GIS分野におけるフリーかつオープンソースソフトウェア(FOSS)に関する支援やサービスを提供する企業および個人事業主のリストを整備・拡充しています。最新版のリストはdienstleister.fossgis.de にて公開されており、新たなサービス提供者もこのサイトから直接登録することができます。
イベント
- 「第3回 参加型マッピングと社会的地図作成ワークショップ(MPCS 2025)」が2025年8月にオンラインで開催されます。ワークショップ内の「マッピングプロジェクト展示会」では、ポルトガル語圏でのマッピングプロジェクトに関する発表があり、書籍『協働的・参加型マッピングの事例研究』第2巻の章として掲載される予定です。
- 最新のThe Geomob Podcastエピソードでは、Edさんがサンフランシスコで最近開催されたGeoMeetupイベントの共同主催者、Silas Tomsさんにインタビューしています。Tomsさんは、自身の地理空間テクノロジーのバックグラウンドやイベントの成功、そして現地GeoMeetupイベントの復活について語っています。エピソードではさらに、AIやOpenStreetMapの役割の拡大、そして地理空間分野におけるコミュニティと協働の重要性についても掘り下げられています。
- Geomobイベントが何件か続けて開催されます。2025年5月15日の夕方に、Metaチューリッヒオフィスにて「Geomobチューリッヒ」が開催されます。また、2025年5月22日に、オランダ・ユトレヒトのNOVI応用科学大学で「Geomobオランダ」が、さらに2025年6月3日には、ブリュッセルのThe Sister Cafeにて「Geomobブリュッセル」が予定されています。
- OpenCage GmbHのEd Freyfogleさんは、SotM Latam 2025の運営委員会メンバーであるJuan ArellanoさんとAndrés Gómezさんにインタビューを行いました。インタビューでは、2025年9月4日から6日にかけてコロンビア・メデジンで開催予定のSotM Latam 2025について語られています。
- OSM米国のマッピーアワーが、5月21日午後8時から9時(ET)にリモート(ZOOM)で開催されます。フロストバーグ州立大学のBill Wetherholt教授が、OpenStreetMapをどのように授業で利用しているかについて話します。また、OSM米国のソフトウェアエンジニア、Jake Lowさんは、OpenStreetMapへの変更を監視するためのツール「OSMCha」のデモを行います。
OSM research
- HOTが実施した746件の人道支援マッピングプロジェクトを分析した論文が発表されました。分析の結果、人道支援のマッピングは主にリモートマッパーによりおこなわれていることがわかりました。研究者たちは、このシステムが主に少数の上級マッパーの専門知識によって支えられていると結論付けています。これらのプロジェクトは短期的なマッピング目標を達成することには成功しているものの、長期的で持続可能なマッピング能力を構築する面ではしばしば不足していることも指摘されています。
地図
- [1] OpenStreetMapとWikidataの統合を示すプロジェクトとして、Watmildonさんは「退役航空機マップ」を開発しました。このマップは、Wikidataのエントリからサムネイルを生成するボットと、Overpass Ultraを使用してOSMから抽出した航空機(
historic=aircraft
)の位置データを組み合わせています。 - Jerónimo Emiliano de Andrade高等学校では「市民権と開発」の授業で「Moedas do Mundo(世界の通貨)」という地図を作成しました。この地図は、世界のさまざまな地域の通貨を、古代のものから現在のものまで紹介し、各通貨の歴史についても少し触れています。
- LUNさんは、ペットショップチェーンのMasterZoo社と共同で、キエフの犬の散歩エリアを示すインタラクティブマップを作成しました。この取り組みは、ペットフレンドリーな文化の発展と責任ある散歩の促進を目指し、ペットオーナーとそのペットにとってバリアフリーで快適な環境の作成をサポートするものです。
OSM in action
- コロンビアの高校生グループ「Duitama Mapping Stars」は、東アフリカ・東南アジア・ラテンアメリカの非公式交通ネットワークをデジタル化しています。この取り組みを支援するため、Trufi協会は彼らをSotM LATAMに派遣するための資金を募っています。
- ロシアの国立映画アーカイブGosfilmofondは、「大祖国戦争」(第二次世界大戦のロシア圏での名称)に関連する出来事の場所と日付に紐づけられた、未公開のニュース映像やアーカイブ写真を掲載したマップを公開しました。このマップでは、出来事を日付でフィルターしたり、自分自身の写真を追加したり、OpenFreeMapのタイルをベースマップとして使用することができます。
オープンデータ
- Michaëlさんは、R言語を使ってOSMの要素IDと、それに対応するWikidata上のIDとの整合性を確認する方法を紹介しています。
ソフトウェア
- Organic Mapsのガバナンスに懸念を表明したコミュニティは、Organic Mapsをフォークした「CoMaps」プロジェクトを始めました。コミュニティはOrganic Mapsの関係者に向けて公開書簡を送付し、CoMapsグループはフォークの継続に対する決意を改めて表明しつつも、元のプロジェクトの運営陣との対話の継続には引き続き前向きであることを強調しました。現在「CoMaps」という仮名称でプロジェクトがソフトウェア開発プラットフォームCodebergで立ち上げられています。
- Tobias Zwickさんは、StreetCompleteプロジェクトがNLNet財団からの支援を受けて、マルチプラットフォームアプリへの完全な移行を進めることを発表しました。この移行により、Android以外のプラットフォーム、たとえばiOSや将来的にはLinuxでのリリースにも道が開かれます。
- OpenAerialMap V2がリリースされ、衛星およびドローン画像へのアクセスがより高速かつ信頼性の高いものになり、人道支援マッピングにさらに役立つようになりました。HOTとDevelopment Seedは、OAMをSTACベースのインフラと最新ツールを用いて作り直しています。
- Panoramaxはバージョン4の開発を発表しました。今回のアップデートでは、新しい外観、読みやすさの向上、そしてユーザー体験を大きく改善する細かなディテールの数々が盛り込まれています。現在は実装前のテスト段階にあります。
プログラミング
- Danielさんは、地理空間の検索アルゴリズム手法として、ZカーブとBIGMIN技法の多用途性を活かした2次元ポイント向けのクラウドネイティブな静的空間インデックスを開発しました。
- TrickyFoxyさんは、グラフィカルなJavaアプリケーションをブラウザ上で実行可能にするツール「Cheerpj」を使って、JOSMをブラウザ内で動作させることに成功しました。
ご存知でしたか?
- TrickyFoxyさんは、OSMBuildingsに新たな機能を導入し、カスタムOpenStreetMapサーバーから取得した建物データを表示できるようになりました。このアップデートにより、従来は本家OSMデータベースのみに限定されていた建物データが、OpenHistoricalMapやOpenGeoFictionといった代替ソースの建物データも表示できるようになり、ツールの利用範囲が大きく広がりました。
メディア掲載
- OpenStreetMapとMapCompleteを使った樹木マッピングのフィールドワークが、フルミネンセ連邦大学とリオデジャネイロ連邦農業大学(UFRRJ)の公式ウェブサイトで取り上げられました。
その他の “ジオ” な事柄
- Big Data Wire社のAlex Woodieさんは、Overture Maps FoundationのCTOであるAmy Roseさんにインタビューを行い、Overtureマップの技術的側面について話を聞きました。Overtureマップは、世界中の他の地図制作者がOvertureマップを基に自分の地図を構築できるようになることを目指しています。
- Deborah Pickettさんがメルボルンの変な通りの名前を紹介したところ、ユーザーたちは世界中の似たような例を共有し始めました。
- Sean Gormanさんは、OvertureデータベースのPOIデータの精度向上を目指してスマホアプリを開発しています。ユーザーの位置情報に基づいて近くのPOIを検出し、POIを選択して画像をキャプチャすることで位置精度を高めることができます。この取り組みはMastodonで議論を呼び起こし、商業的なPOIデータセットはデータ数が多いものの位置精度が悪いため、その改善に有益であると指摘されました。
まもなく開催
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Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを OSM Kalender 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。
This weeklyOSM was produced by Aphaia_JP, Raquel Dezidério Souto, Strubbl, TheSwavu, derFred, miurahr, muramototomoya.