Author: weeklyteam

週刊OSM 519

2020/06/23-2020/06/29

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投票所とその対応地区を調べる方法の検討 1 | © Frédéric Rodrigo | map data © OpenStreetMap contributors

私たちについて

  • 週刊OSMチームは翻訳者だけでなく、翻訳文をチェックしてくれる方も募集しています。参加してもいいよという方は、
    1. https://osmbc.openstreetmap.de/ にアクセスしてOSMアカウントでログインしてください。
    2. theweekly[.]osm[at]gmail[.]com に参加希望のメールを出してください。参加方法を折り返し連絡いたします。

マッピング

  • 洋菓子店と喫茶店が併設された店舗のタグ付けを改善するため、bkil氏が意見を求めています。多くの意見が集まっていますが、議論には様々なお菓子が出てくるため、空腹時は読まない方がいいかもしれません。
  • Joseph Eisenberg氏が、タグ付けメーリングリストで国立公園や様々な保護区地区の境界線を、それぞれの国でどのようにマッピングしているのかを尋ねています。この質問は、米国メーリングリストに投稿された質問が元になっています。
  • ドイツではソーシャルディスタンスを確保するため、自転車用レーンの幅を広げるようレーンを塗り直している事例が多数あります。ドイツ語フォーラムでは拡張された自転車用レーンの扱いについて議論されています。

コミュニティ

  • Rory McCann氏が5月に行なった、自身のOSMF関連活動をまとめています。
  • 残念な事に、11月開催予定だった米国のSotMは延期せざるを得ませんでした。運営委員会は、リアルイベントとオンラインのハイブリッドイベントを2021年に開催する事を検討しており、現地に行けない人でも発表を聞いたり情報を共有したり、交流できることを目指しています。米国コミュニティではSotMが開催されるまでの間、度々開催されるMappy Hourへの参加や近くで開催されるイベントへの参加を呼びかけています。
  • Julien Minet氏が、これ以上Mapillaryに貢献しないと決めた理由をユーザー日記に書いています。
  • 3~4月頃までMapboxで働いていたBryan Housel氏は、現在はAppleやFacebookとも契約のあるKaart所属しており、衛星画像からAIで検出された地物をOSMに取り込むためのエディタRapiDの開発に携わっています。
  • ケーララ州政府(インド)が、州内でのOpenStreetMapに取り組むマッパソンKeralamのドキュメンタリーを作成しました。
  • インドのマッパーArun Ganesh氏が、インドの多言語地図のデモを紹介しています。
  • Supaplex030氏は、OSMデータを使ってベルリン(ドイツ)のヘルマン通りにある駐車スペースを分析し、駐車可能台数や、どういった自動車が駐車場を利用しているかといった興味深い結果を得ました。

インポート

  • メイン州(米国)の住所データインポートが終了しました。Alex氏はデータの間違いに関するセクションを追加しました。彼は、1年近くかかったインポートの経緯や教訓などを書いています。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMFが有償スタッフを募集する計画を発表し、地元支部からのフィードバックを求めたことを受け、FOSSGIS e.V.とFOSSGIS-OSMF-Stammtischが基本方針を発表しました。彼らは、人事についての方針と具体的な職務内容の両方がOSMFメンバーから承認されるべきだと主張しています。
  • OSMFはバークレイズ銀行の利用を止めたため、新たに銀行口座を開設しました。
  • Joost Schouppe氏がOSMF理事会の活動について書いています。改選が行なわれた時に、彼が理事会に抱いていた期待よりも素晴らしい活動が行なわれ、改選前の理事会よりも生産的だと書かれており、そういった活動が行えているのは主に新理事長のAllan Mustard氏のおかげだと述べています。
  • 7/1からOpenStreetMapの標準スタイル地図のライセンスがCC BY-SA 2.0からCC BY 4.0に変更されました。Simon Poole氏はライセンス変更の背景と経過をOSMブログで説明しています。ブログの内容はnyampire氏によって日本語化されました。

OSM人道支援

  • HOTとMapillaryは共同で人道支援目的のストリートビュー画像収集プロジェクト #map2020 を実施しました。プロジェクトには28グループが参加し、コロンビアのプロジェクトSIGenBiciが最優秀賞を獲得したことがHOTのブログに掲載されました。SIGenBiciはNatalia Arruda氏が中心となってメデジン市内の自転車用インフラをマッピングしました。選考基準などの詳細はMapillaryのブログに掲載されています。
  • HOTとFacebookは共同でマッピングコミュニティ活動に少額支援金を支給することを発表しました。

地図

  • まもなく、osm.orgに新しい地図スタイル「ÖPNVKarte」が追加されます。これは公共交通機関を表示するスタイルです。

switch2OSM

  • RedditでProximity_13氏が、米国の救助犬チームK9 SARもOSMを背景図とした地図を使っていると報告しています。また、彼はこういった組織の地図でもきちんと帰属表示されていることを嬉しく思ったと書いています。

オープンデータ

  • 7/1からINSPIREの空間ポリゴンデータセットがOpen Government Licenceで利用できるようになりました。このデータセットには、イングランド、ウェールズ、スコットランドにある2300万件以上の土地の形状が登録されています。

ソフトウェア

  • Sarah Hoffmann氏が、osm2pgsqlバージョン1.2.2のリリースを発表しました。同ソフトに含まれているlibosmiumを更新するバグ修正リリースで、非常に複雑なマルチポリゴンリレーションの処理で停止する問題が修正されます。
  • Nominatimバージョン3.5.1ではosm2pgsqlが原因で発生していた、
    PostgreSQL 12で実行すると更新中にosm2pgsqlが停止することがある問題と、非常に複雑なマルチポリゴンリレーションの処理で停止することがある問題が解決されました。
  • ハイデルベルク大学のGIScience研究グループがohsome APIバージョン1.0のドキュメント公開しました。
  • QGISバージョン3.14ではベクトルタイル読み込む機能が追加されました。Adam Laza氏はこの機能の使い方をMapTilerブログで説明しています。

プログラミング

  • Frédéric Rodrigo氏はフランスで選挙の投票所とその対応地区を調べる方法を検討しました。選挙結果を地区毎に詳細分析することが可能になります。
  • サードパーティが公開したGISデータをSQLiteを使ってOSMデータに変換するツールOsmTagsTranslatorをAlex Hennings氏が作成しました。データのインポートに活用できます。

ご存知でしたか?

  • Facebook社が開発したRapiDエディタは、衛星写真から道路を自動で検知してOSMに追加することができます。しかしイラン北朝鮮では道路の自動追加が機能しません。Facebookの法務部は該当国の法に抵触するためと説明しています。

メディア掲載

  • アクセンチュア社はOSMの資産価値を16億ドルと試算しています。

その他の “ジオ” な事柄

  • Marcel Reinmuth氏はサブサハラ・アフリカ地域を対象に、医療機関へのアクセスに要する時間を地域毎に計算しました。OSMデータとKEMRIデータを使って計算したところ、類似した結果が得られました。
  • 地図専門家のAmber Bosse氏とKenneth Field氏がTwitterでケンカしたやりとりの背景をSteven Feldman氏が解説しています。
  • OSGeo:UKは6月17日にFOSS4Gオンラインイベントを開催しました。動画はYoutubeで閲覧できます。
  • Michael Spencer氏はスコットランドのトイレ密度マップを作成しました。
  • 北京大学海洋研究所が設立したSCS調査研究所は、米軍航空機の最新の動きをTwitter上で報告しています。なお使用している地図は中国が南シナ海の領有権を主張する「九段線」が表示されています。
  • Dustin Carlino氏は交通シミュレーションゲームA/B Streetを開発しました。シアトル市(米国)のOSMデータを使って車両の動きをシミュレーションし、道路を変更した場合に交通の流れがどのように変化するのかなどを見ることができます。GeekWire にDustin氏へのインタビュー記事が掲載されています。

まもなく開催

場所名称開催日
台北OSM x Wikidata #182020-07-06taiwan
ロンドンMissing Maps London2020-07-07uk
リヨンRencontre mensuelle pour tous2020-07-07france
ベルリン145. Berlin-Brandenburg Stammtisch (Online)2020-07-09germany
サンホセSouth Bay Virtual Hack Night & Map Night2020-07-09united states
ミュンヘンMünchner Stammtisch2020-07-14germany
ノッティンガムNottingham pub meetup2020-07-21united kingdom
リューネブルクLüneburger Mappertreffen2020-07-21germany
キャンディ2020 State of the Map Asia2020-10-31-2020-11-01sri lanka

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Nakaner, Rogehm, TheSwavu, derFred, k_zoar, muramototomoya.