Author: weeklyteam

週刊OSM 468

2019/07/02-2019/07/08

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    2006年にロンドンで開催されたOSM2周年記念パーティーで掲示された欧州OSM地図です。当時は著作権表記も違っていました。 1 | Map data © OpenStreetmap OdbL 😉

私たちについて

  • 先週の記事でベナンの地図を紹介しましたが、この地図はIGN France Internationalによって作成されたものであり、OSMの利用やOSMマッパーが作成したものではありませんでした。訂正してお詫び申し上げます。

マッピング

  • Joseph Eisenberg氏がグッドプラクティスの内容をブラッシュアップし、改定内容についてメーリングリストで議論を始めました。全体的な内容としては賛成の意見が多いのですが、変更する前に議論が必要であったとして批判する意見も挙がりました。
  • Joseph Eisenberg氏は新しいタグ付け提案waterway=tidal_channelへの投票開始をアナウンスしています。
  • higa4氏が2019年上半期の日本のマッピング状況を県別に比較しています。
  • フィリピンのマッパーManing Sambale氏が最近ルパン・アレンダ(フィリピン)で行われたフィールドマッピングについてユーザー日記を書いています。この活動は自治体と共同で行われ、撮影された空中写真やストリートビューは都市開発や防災にも役立てられます。彼らのチームのドローン操縦者はローカルカンファレンスPista Ng Mapaの中で無料のワークショップを行うそうです。
  • iDエディタで土地利用のポリゴンと道路が接続された場合に警告を表示してはどうかというSilentSpike氏の提案から議論が行われています。

コミュニティ

  • [1] 今年の8/9にOpenStreetMapが15歳の誕生日を迎えます。この誕生日をお祝いするイベントの情報がWikiに集められています。
  • SeverinGeo氏はヌアクショット(モーリタニア)で行われた2週間のOSM、QGIS、オープンデータについての使い方講座についてツイートしています。
  • Zoe Gardner(OSMユーザー名Geospa_gal)氏は2017年に実施したOSMユーザーの分布(性別、年齢、国籍、居住地、学歴)調査HDYCの情報を使って分析を行い、結果を論文にまとめました。
  • OSMフォーラムにVictoryというレスポンシブスタイルが追加され、スマートフォンなど様々なディスプレイで適した表示ができるようになりました。フォーラムにログインし、「Profile」にある「Display」の項目からVictoryスタイルを選択すると利用できるようになります。
  • フィリピンのGrabチームが開催したマッパソンがユーザー日記で紹介されています。
  • ハリー・ポッター:魔法同盟」はIngressポケモンGoと同じNiantic社による位置情報を使った拡張現実型ゲームです。Gregory氏はYouTubeのMapper Diariesチャンネルで実際にゲームをプレイし、OSMデータの使われ方を調べました。
  • 今年のOSM大賞への推薦は7/15までです。
  • 地下鉄の延長が行われて駅が開業し、建物が増えているモスクワのコムムナルカで5人のマッパーが現地で情報の収集に当たりました。

OpenStreetMap Foundation

  • OSMF理事のJoost Schouppe氏はすべての主要なOSMイベントの前にアンケート調査を行うことを発表しました。この調査は人々と繋がることで、見過ごされがちなトピックや問題を見つけ出すことを目的としています。

イベント

  • State of the Map 2019のチケットの早期割引適用が7/21まで延長されました。
  • SotMチームはOSMブログでState of the Map 2019のプログラムを発表し、ポスターの募集の告知を行っています。ポスターの応募期限は8/18で、選ばれたポスターはSotM2019で展示されます。
  • OSGeo.JPはFOSS4G Niigataの開催を発表しました。9/13、14に新潟で開催されます。今年はFOSS4G Tokyoはなく、新潟での開催です。発表の申し込みは7/31まで受け付けています。
  • 応用地理情報学に関するシンポジウムagit2019がザルツブルク市で先週開催されました。Markus氏とAndreas氏がOSM/OSGeoのブースを出しました。両氏のレポートはこちらから(到着時初日OSGeo Day金曜日まとめ)
  • 地理空間技術、地理情報、地理科学に関する国際学会GeoMundusが11月29-30日にカステリョ・デ・ラ・プラナ市(スペイン)のジャウメ1世大学で開催されます。
  • 8月1-3日にファウンデーション大学(フィリピン)でマッピングカンファレンスPista ng Mapaが開催されます。Erwin Olario氏がアジア・メーリングリストで参加者を募っています

OSM人道支援

  • HOT社はタンザニアで災害リスクレベルを評価するため、建物データを収集しています。衛星写真をもとに1万個の建物をマッピングしたのちに、20名のマッパーが現地調査で建物の材質や構造を調べました

教育

  • Jean-François Perrat氏が、学校の授業でマッピングパーティーを実施するためのガイダンス資料を作成しました。エディタの比較や、人道支援活動への参加などについても記載されています。

地図

  • Darafei "Komяpa" (Kotyara) Praliaskouski氏が、人口密度分布とOSMデータ密度分布を比較した地図作成しました

switch2OSM

  • アゾレス諸島の消防では演習の中でOpenStreetMapが使われています。
  • ロシアで6/26から30にかけてベルゴロドで開催されたサイクリング選手権大会のリーフレットでOSMが使われ (ru)ました。

オープンデータ

  • Nikolai Janakiev氏がWikidataとOpenStreetMapを比較するスライドを作成しました。
  • 欧州委員会は南米南部共同市場メルコスールとの取引を行っているEU内の会社を表示する地図を作成しました。背景図にはOSMが使われています。

ソフトウェア

  • MAPS.MEの開発者がMAPS.ME用の地図を作成する手順を大幅に簡素化できるようにしました。今までMAPS.ME用の地図を作成したことがなくても、Dockerコンテナを使うことで簡単に新しい地図を作成できます。今のところLinux以外で動かすことができません。
  • Mateusz Konieczny氏はStreetCompleteのユーザビリティテストを行い、結果をGitHubに投稿しました。

プログラミング

  • iDエディタの開発者Quincy Morgan氏は地図の表示スタイルを変更できるようにする機能「レンズ」を提案しています。このような機能はJOSMでは「地図描画スタイル」として実装されています。
  • Andy Allan氏が6月に行ったOSMのウェブサイトやAPIについての作業をブログにまとめました。GPXアップロードの処理が改善された他、APIに/api/versions-callが追加されサーバーがサポートするAPIのバージョンを確認にできるようになったことで、将来はいくつかのAPIバージョンを並行して利用できるようになるでしょう。

リリース

  • iDエディタの開発チームがv2.15.3をリリースし、osm.orgで利用できるようになっています。新しいバージョンの変更点はGitHubにあります。

ご存知でしたか?

  • バチカン市国は謎に包まれています。公的には国の面積は0.44km2であるとされていますが、JOSMで計測したところ0.49km2でした
  • OSM wikiのメインページには「今週の画像」が掲載されています。画像を掲載してほしい人はこちらから提案してください
  • コンソール画面上にアスキー文字で地図をレンダリングするMapSCIIはGitHubでソースが公開されています。Telnet経由でデモサーバにアクセスすることもできます。
  • ガソリンスタンドで給油できるガソリンの種類はfuel:*=yesでタグ付けすることが可能です。wikiページに記載されている標準的な名前を使うことが望ましいのですが、現地で使われている名前が使われている例も多く、そのほとんどは文書化されていません。
  • 灯台マップは地図上に灯台の光り方を表示します。ソースファイルはGitHubで公開されており、OSMデータからseamark:light:sequence(点灯長)、seamark:light:range(視認距離)、seamark:light:colour(灯火色)を使って作成されています。
  • ロシアのNextGIS社が、ロストフ地区の文化・歴史遺産マップ作成しました
  • FreeExec氏はロシア国内を対象にした電力網や鉄道のチェックツールを提供しています

メディア掲載

  • Valeriy Trubin氏はロシアOSMコミュニティメンバーへのインタビューを行っています。今回は、EMGISデータ利用の許諾を取り付けたElena Balashova氏、10年にわたりOSM編集を続けているAnton Belichkov氏へのインタビューです。

その他の “ジオ” な事柄

  • 補修が必要な道路を報告するサイトfixmystreetの報告内容を分析すると、男性は自動車道に関する報告が、女性は歩行者道に関する報告が多いことが明らかになりました
  • フランスでは地方自治体が国の河川地図を勝手に修正して小さな河川を削除してしまっていることが、環境および持続可能な開発担当局により報告されました。河川情報を削除することは、河川の環境保護対象から外れることになりかねないとして、批判の声が多く挙がっています(1 , 2 , 3 , 4 )。
  • K.M. Alexander氏は1686年のマルタ島の古地図や1660年の聖地(イスラエル・パレスチナ)の古地図から地図記号を取り出し、CC BY 4.0の画像ファイルにしました。
  • ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング紙が領土問題におけるGoogleマップの影響や、ある都市全体が1ヶ月もの間誤って地図から消されてしまった場合にどうなるかという記事を書いています。
  • アウトドア情報を提供するモバイルアプリの功罪に関する記事がGuardian誌に掲載されました。例えばGuthook Guidesアプリはトレッキングコース、自然保護地域などの世界中の情報を提供しています。かつては自然の中を歩くトレッキングは冒険的な行動でしたが、アプリが充実することによって、便利にはなったものの、冒険性は薄れてしまい電池切れの時などに適切な対処ができなくなってしまうと述べられています。
  • QGIS 3.8(Zanzibar)の新機能を紹介する動画

まもなく開催

    場所名称開催日
    ドルトムントMappertreffen2019-07-12germany
    ケルン・ボン空港Bonner Stammtisch2019-07-16germany
    リューネブルクLüneburger Mappertreffen2019-07-16germany
    ViersenOSM Stammtisch Viersen2019-07-16germany
    マンハイムMannheimer Mapathons e.V2019-07-17germany
    前橋市第1回 MissionDayまえばし マッピングパーティ2019-07-20japan
    ブレーメンBremer Mappertreffen2019-07-22germany
    ノッティンガムNottingham pub meetup2019-07-23united kingdom
    ReadingMissing Maps Reading Mapathon2019-07-23united kingdom
    ソルトレイクシティSLC Map Night2019-07-23united states
    前橋市第1回 MissionDayまえばし もくもく会2019-07-23japan
    リューベックLübecker Mappertreffen2019-07-25germany
    Santa FeState of the Map Argentina 20192019-07-27argentina
    鎌倉鎌倉マッピングパーティ2019-07-27japan
    デュッセルドルフStammtisch2019-07-31germany
    ドゥマゲテPista ng Mapa 20192019-08-01-2019-08-03philippines
    ミネアポリスState of the Map U.S. 2019 [2]2019-09-06-2019-09-08united states
    エディンバラFOSS4GUK 20192019-09-18-2019-09-21united kingdom
    ハイデルベルクErasmus+ EuYoutH OSM Meeting2019-09-18-2019-09-23germany
    ハイデルベルクHOT Summit 20192019-09-19-2019-09-20germany
    ハイデルベルクState of the Map 2019 [3]2019-09-21-2019-09-23germany
    ウェリントンFOSS4G SotM Oceania 20192019-11-12-2019-11-15new zealand
    グラン・バッサムState of the Map Africa 20192019-11-22-2019-11-24ivory coast

    Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

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